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地球連邦
- [用語]
- 分類:組織
- 区分:宇宙世紀/アフター・ウォー/西暦/アドバンスド・ジェネレーション
- 出典:機動戦士ガンダム,他/機動新世紀ガンダムX/機動戦士ガンダムOO/機動戦士ガンダムAGE
説明
地球上に誕生した統一国家のこと。
各宇宙歴において,誕生した場合と誕生しなかった場合がある。
詳細は,以下の各宇宙歴ごとの説明を参照のこと。
地球連邦(宇宙世紀)
人類の歴史上,初めて登場した統一国家のこと。
世界各地で頻発する紛争の解決と,宇宙移民の推進のため先進国が中心になって国連の代わりに設立した超国家的政府。西暦1999年に成立[1]している。
形の上では,連邦政府の成立によって国家間戦争は無くなったのだが,地域紛争は解決することはなかった。というのも,連邦というのはあくまで国家が無くなったための建前であり,実際には連邦を構成する国家は残っていたからである。そのため,かつてのG8は宇宙世紀0100頃までもその影響力を残しており,連邦政府首相までその支配下に置こうとした傾向があるようだ。
連邦政府成立と同時に発表された,宇宙移民計画は,当初こそフロンティア精神をあおりエリートであるように思わされたが,そのプロジェクトのために与えられた権限が政府を間違った方向へと動かし,宇宙移民は半ば強制的に行われるようになってしまった。これは,初代首相の思惑と,それを阻止しようとした保守派の争いが原因だったともいわれる。(詳細は「ラプラス戦争」を参照。)
しかも,強制的に移民させられた人々が貧困層やかつての発展途上国の国民(連邦成立後は発展途上国は無いという見解であった)であり,さらに,連邦政府の政治家や役人などは地球に居残りあたかも地球を独占するかのような行動をとったのである。
宇宙へと移民した人々の資産はコロニーへとその所有が移るため,地上に残った土地などは政府の物であるべきであるが,一部の人間がそれらを独占したと言われているのである。このことが,宇宙移民者に根強い不満を生み,ジオン・ダイクンの独立宣言以降それに追い打ちをかけるようにコロニーに対する弾圧が行われたのである。
一年戦争は,ザビ家が起こした戦争ではあるが,いわば宇宙移民者の連邦に対する不満の爆発であるとも言える。結果的に,一年戦争は連邦軍の勝利でなければさらなる独裁政治(選民政治)が生まれたと思われるが,なまじこの勝利があったために,連邦軍の腐敗は進んだと言えるだろう。そのため,ティターンズのような選民思想の部隊が内部に誕生する事になってしまうのである。この様な場合,何らかの修正が働くのは大きな組織の利点ではあるが,全体的に見て連邦の腐敗はとどまることを知らず,(地球上の)連邦における地球至上主義は連邦自体が崩壊するまで続いたと思われる。
これだけ大きな組織であるため,外部からその内部を掌握しても事実上組織の概要に変化がないのが,連邦の強さであり,様々な組織による蹂躙を受けるが,U.C.0218年に内部から解体されるまで,連邦は存続し続けた。
なお,U.C.0150年代に連邦政府が月面に移転していることを疑問視する説もあるが,この移転は,アナハイムを始めとする月企業連合体に事実上支配されていたことと,地球にその首都があることで様々な攻撃の目標となってしまったことが原因であり,地球に住み続けていた人々にとってみれば何ら影響はなかったのである。(いずれのコロニーからも攻撃の対象になりにくい,フォン・ブラウンを首都としたのは,こうした安全性の確保と共に,特権階級の地球への移動のたやすさも考慮されていたと思われる。)
地球連邦(アフター・ウォー/ビフォー・ウォー)
地球圏を統一して誕生した連邦制統一国家。
しかし,宇宙移民者に対する政策の問題と,ニュータイプ主義を掲げ逆に地球こそが宇宙に帰属すべきとする宇宙革命軍の存在によって,幾度と無く戦争を繰り広げることとなり,ついには第7次宇宙戦争によって,事実上瓦解してしまった。
一般的に,この第7次宇宙戦争で崩壊した組織を「旧連邦」と俗称することが多い。
この旧連邦の崩壊によって,後に語られる新暦「アフター・ウォー」となるのだが,連邦軍の生き残りは,連邦の権威を再び取り戻すため,ヨーロッパの残存した連邦組織(旧連邦の政府関係者,軍上層部),産業界のリーダー達によって,政府再建委員会が組織され,これをベースとして新連邦の設立を目指すこととなった。
こうして,政府再建委員会の最高審議会の頂点に立つフィクス・ブラッドマンの新連邦樹立宣言により新連邦政府が誕生することとなった。
しかし,以前の地球連邦と同様に強権的な国家統合を進めた結果,宇宙革命軍との第8次宇宙戦争が勃発し,連邦,革命軍双方ともその指導者は失われることとなった。
地球連邦(西暦)
西暦2311年に成立した超国家的組織。
西暦2308年のソレスタルビーイングとの決戦時に,従来の国連をベースに三大国が共同歩調をとったが,この流れがそのまま設立に向けた流れと為った。この際に編成された国連軍が,平和維持軍として再編され,地球上の紛争問題の解決(実際にはそのようなものではなく,あくまでも三大国の思惑で動いていた)に用いられ,加盟国を増やすことで地球規模の組織へと変化した。
既存のAEU,ユニオン,人類革新連盟,及びその他の国々といった「国家」という概念を撤廃し,「地球=国家」という概念で設立された組織であるが,実際には建前上のものであり,多くの火種を抱えていたの事実。特に中東地域では連邦への非加盟国も多く存在しており,反連邦活動家の潜伏先となった。
また,2310年に勃発した大規模テロ(反連邦組織が引き起こしたもの)をきっかけに,強権的な治安維持組織として誕生した「アロウズ」は,テロリストの確保を建前に,身柄拘束や尋問,処刑といった超法規的権限を有しており,この結果,巻き込まれる形でテロリストとして扱われた無実の民間人も多く存在することとなった。
地球連邦は,三大国が保有していた軌道エレベータをすべて管理しているため,地球上のエネルギーを一手に担っている状況であったため,小国はこれに対抗する術を持たず,事実上旧三大国の言いなりになる形で加入することとなってしまっていた。(繰り返しになるが,中東の国家は細々とであるが自国の燃料政策が可能であったため,非加入を貫いた国も多かった。)
建前上は,旧来の国家を全て飲み込む形で発足しているが,その立ち上げ時の手法に対する反体制勢力も数多く残っている。これに対して,いっそう強権的な立場での弾圧を行った為に,その混乱が久しく続いたが,2312年にソレスタルビーイングが再び活動を再開し,そのターゲットをアロウズに定めたことから,反連邦祖組織も連動する形でアロウズとの対決姿勢を強めていくこととなった。
この戦いで,アロウズを裏からコントロールしていた存在である「(組織としての)イノベイター」の存在が明らかとなり,これとの決着の後,既存の反連邦組織などを受け入れた形で再出発することとなった。
こうして再編された地球連邦は,比較的安定した(もちろん,様々な紆余曲折はその後も数多くあったが)形で運営が続けられることとなった。
こうした運営の方向性は2314年のELS襲来において,一致団結した対応に地球全土が向かうというイオリア・シュヘンベルグがソレスタルビーイングを設立し,求めた状況に近いものとなった。
また,イノベイター(この場合新人類の方を意味する)の存在により,ELSとの対話が成し遂げられると,次々とイノベイターとして覚醒する人類が増加し,それだけではなくELSと融合する人類も現れることとなった。
こうした人類の変化に対して,一部の旧人類がイノベイター排除を口実に大規模な戦乱を引き起こしたが,これも鎮圧[2]され,真の意味での地球圏統合が果たされることとなった。なお,その後2364年には,ELS融合者や,イノベイターたちによって外宇宙航行船スメラギが旅立っており,人類の銀河への拡散が始まっている。
地球連邦(アドバンスド・ジェネレーション)
A.G.101年,突如出現した謎の敵「UE(アンノウン・エネミー)」に対抗する為に設立された統一組織[3]。かつて行われた「コロニー国家戦争」の当事者である「ザラム連合」,「エウバ同盟」の遺恨をいまだ引きずったまま統一された組織であるため,名目上は「地球圏に対する侵略行為」に対抗するため各コロニーに駐留する(連邦軍を含めた)人員が存在するものの,コロニーそのものの行く末については,不干渉を決め込む場合が多い。
このため,ノーラがUEの襲撃を受けた際も,連邦軍(および政府)直轄のディーヴァ艦長フォンロイドらは,独自に脱出しようとするなど,コロニー居住者を軽視する傾向にある。
また,建前上,対UEを旗印にしているものの,UEの襲来そのものが散発的であったため,連邦政府そのものの危機感が薄く,こうした体質は,連邦軍末端の腐敗を生み出すこととなっている。
後に連邦軍司令にフリット・アスノが就任すると,対ヴェイガンを念頭に置いた組織として主たる活動の方向を絞るが,既に連邦政府上層部にはヴェイガンの協力者が存在する状況(おそらく,こうした協力者の潜入が成功したため,ヴェイガンは侵攻を開始したものと考えられる)であり,フリットの尽力によってこれらが排除されると,連邦そのものも弱体化してしまい,数多くの反連邦勢力が台頭することとなってしまう。
こうした状況もあり,結果的にヴェイガンとの戦いは100年戦争ともいえる長期のものとなっていくのである。
A.G.164年,地球連邦のみならずヴェイガンまでをも巻き込んで破壊しようとするヴェイガンギア・シドの撃破に互いが協力したことから,ヴェイガンとの間に雪解けが訪れる。
そして,A.G.201年,ヴェイガンが地球侵攻を行うきっかけともなったマーズ・レイの克服がなされたことで,一つの区切りをつけることとなった。
地球連邦(旧)
かつて地球圏に存在した統一政府。
実際には国家間連合に過ぎず,種々の問題があると解決するのではなく問題そのものの先送りなどで対応してきた。このため,後にヴェイガンを生み出すきっかけとなったマーズバースディ計画の失敗や,2大勢力「ザラム連合」と「エウバ同盟」の台頭およびそれらの全面戦争を引き起こすこととなった。
結果として,コロニー国家戦争が継戦の困難から終結し,銀の杯条約が締結された後,連邦政府そのものの権力は失墜し,自然消滅的に解体されたものと思われる。
なお,統一政府としての連邦は残ってはいたものの事実上機能せず,後に立ち上がった地球連邦は,あくまでも加入型の連合組織である。
関連項目
- 宇宙世紀
- アフター・ウォー
- 西暦
- アドバンスド・ジェネレーション
編集者
[用語]
[用語・UC]
[用語・X]
[用語・ガンダムOO]
[用語・ガンダムAGE]
最終更新時間:2015年08月12日 19時59分29秒
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