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ア・バオア・クー脱出戦

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ア・バオア・クー脱出戦

 説明

 ネッド・フォーサイスが,U.C.0110に発表した記事。
 ア・バオア・クー攻防戦における,一事象を取り上げたものであるため,表題のようなタイトルとなっている。

不運な移民者たちが遭遇した,一年戦争最後の戦い

 U.C.0079.12.31のア・バオア・クー攻防戦時に起こってしまった事件。
 サイド6に向かっていた民間人の一団が,不運にもア・バオア・クーで行なわれていた戦闘に巻き込まれたもの。

 この事件は,民問人を移送するため,宇宙要塞コンペイトウからサイド6に向かっていた地球連邦軍の宇宙巡洋艦サラミス改フジ級スルガ(艦長はヘンケン・ベッケナー少佐)が,月宙域を航行中,ア・バオア・クーの戦域の外縁に入ったために発生したもの。
 これがスルガ側の航行ミスなのか,地球連邦軍の予想以上に戦域が広がっていたためなのかは不明であるが,結果的にスルガはジオン公国軍の攻撃を受けて大破し,民間人たちを乗せた内火艇は,スルガに所属するモビルスーツ部隊「ジャック・ザ・ハロウィン小隊」に牽引されて脱出した。
 さらに運の悪いことに,ハロウィン小隊は,事前に戦況や布陣を知らされていなかったために,宇宙要塞ア・パオア・クーへと接近してしまったのである。このため戦闘に巻き込まれながら,さらにア・バオア・クーに接近,ついには内部を通過するという事態に陥ってしまう。
 結果的に,ではあるが,ア・バオア・クー内部に秘匿されていた秘密兵器を破壊した後,小隊と内火艇は無事に戦域を離脱,ホワイトベース級5番艦ブランリヴァルに収容され,事なきを得た。


 旧世紀末期の対称戦争(特に米国をはじめとする先進国が参戦した戦争)では,第二次世界大戦のような民間人への被害は著しく減少した。精密誘導兵器の発達によりターゲットをピンポイントで攻撃できるようになったこと,民間人への被害を許さない国際/国内世論が広まっていたことなどが,その理由であった。
 また,野戦では民間人が戦場に立ち入ることが少ないことも,一般の死傷者の減少に繋がった。このように,旧世紀末期の対称戦争に参戦した先進国は,民間人に対する被害の減少を命題のひとつとしていた。

 しかし,宇宙世紀に入るとこの傾向は一変[1]した。ミノフスキー粒子の散布によってピンポイント攻撃が難しくなったことや,ジオン公国ティターンズのように敵対勢力の全滅をも厭わない組織の出現によって,民間人が意図的に戦闘こ巻き込まれるケースが増加したのである。旧世紀においても,共産主義/社会主義国家が行なった国内粛清などで,数百万から数千万人もの人命が失われたケースがあったように,宇宙世紀でも30バンチ事件のような民問人に対する虐殺行為が散見された。
 だが,宇宙世紀の戦争では,一週間戦争ルウム戦役での各サイドへの攻撃,第1次ネオ・ジオン戦争におけるダブリンへのコロニー落としなど,民間人の殺我を目的とした作戦が実施されている。特にスペース・コロニーへの攻撃は,軍関連施設が目標だった場合でも民間への被害が発生するため,宇宙世紀における戦争は民間人を巻き込んでしまうという側面も無視できなくなってしまっている。

 今回のスルガに関する事件は,上述のようなケースとは異なっていた。しかし,民間人を輸送する任務に就いていた艦艇に戦隣宙域の近傍を通過させるという判断ミスが招いた事件であった。一年戦争以降,民間人が戦闘に巻き込まれる事件が多発しているが,本件はそのひとつに過ぎなかった。事件に遭遇した民間人が幸運だったのは,ハロウィン小隊のジャック・ベアード少尉とアダム・スティングレイ曹長が民間人を無事に生還させるための技量と責任感を持っていたことだろう。

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最終更新時間:2012年01月28日 10時16分29秒

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脚注

  • [1]この点については,現実的な問題も存在する。機動戦士ガンダムが製作された1979年は,まだ冷戦が継続しており,現代のような電子戦に移行する前夜とも言うべき時代で,戦争というと,朝鮮戦争やベトナム戦争の影響が濃い時代である。(初めて本格的な電子戦となった湾岸戦争は1991年であり,80年代に勃発したイラン・イラク戦争も極論すれば中東戦争やベトナム戦争の延長というレベルでしかなかった。)このため,戦争描写がベトナム戦争や朝鮮戦争,あるいは第二次世界大戦っぽくなってしまうのはやむを得ないわけで,これを理解しなければ,「ガンダムにおける戦争行為」を理解することは出来ないだろう。そして,それ故に,現代戦風の戦闘描写が描けないことがネックとなってしまっているのも事実である。