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インストラクション(組立説明書)
- [模型用語]
説明
インストと略される事もある。
原意は,解説書や指導書といった意味だが,模型分野では一般的に「組立説明書」のことを指す。プラモデルの普及前に組み立て玩具として普及していたソリッドモデルの影響から「設計図」と呼ばれることも多い。(実際に,一部メーカーのインストラクションには,「設計図」という但し書きがあった時期もある。)
スケールモデルのインストの多くは,組み立て手順と塗装図(色指定図),マーキングの貼り付け指示,といった非常にシンプルで素っ気ないものが多く,多くは1色の折り込みのものが多い。(特に低価格品にその傾向が強い。)
キャラクターモデルも古いキットやマニア向け少数生産の簡易インジェクションキットは,こうした単色で素っ気ないインストであるが,1970年代末頃からカラー刷りで実際に色見本や塗装見本が掲載されるように変化してきている。これが,300円台の低価格キットにも波及しており,「1/144ガンダム」を擁する「ベストメカコレクション」シリーズでは,表面が色見本,塗装見本で,裏面が組立手順図というインストが定番化した。
その後,他社のキャラクターモデルもこうしたカラー刷りのインストが定着していき,80年代のキャラクターモデルは,そのほとんど全てがこうしたインストに変化していた。バンダイが販売したMSVシリーズでは,さらにインストに詳細な機体解説や宇宙世紀の歴史観などの,「解説」が加えられ,量の多少の差はあれ,以後のインストでこうした解説が掲載される状況が定番化していく。(同じ時期,タカラのダグラムシリーズやボトムズシリーズでは,単色の組立説明書以外にカラー刷りの塗装図,塗装見本に加え,オリジナル設定の機体を掲載するなど,様々な情報をセットで掲載することが定番となった。)
この流れが,マスターグレードやパーフェクトグレードでは,インストそのものがひとつの冊子として成立するまでの情報量となり,ひとつの完成形を示すまでになったのである。
一方,スケールモデルでも80年代末から90年代半ば頃までに高品位(かつ高額)な非常にクオリティの高い商品が登場し,これらに付属したインストは,実機の写真が掲載されるなど,キャラクターモデルのインストのような「解説書」としての側面を持ち始める。
こうした流れは現在も継続しており,近年の高額キットのほとんどは,こうした解説書としてもなりたつインストが付属しているのが特徴である。
なお,かつての100円キットなどの定額キットでは,箱の裏面に組立説明図を印刷することでコストダウンをはかっていた。例えば宇宙戦艦ヤマトの「メカコレクションシリーズ」,機動戦士ガンダムOOの「ファーストグレードシリーズ」などは,そうした箱裏面に組立図が印刷された一例である。
また,バンダイが発売しているキャンディトイ(食玩)の戦隊ロボ等の組立モデルでも箱裏面に組立図が印刷されており,かつての低価格キットの系譜にあることがわかる。
備考
模型に関する用語の集約の為,ガンダムに関連しないもの,関連しないメーカーも含まれています。
関連項目
編集者
[模型用語]
最終更新時間:2011年02月15日 18時19分13秒
ノート
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脚注