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MS妄想日記:「闇の中のモビルスーツ」

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MS妄想日記:「闇の中のモビルスーツ」

  • [考察]

 始めに

本項目は,だっちん堂店主,だっちんさんが,ブログ上で展開したMS関連の考察を項目として立ち上げたものをWikiに移植したものである。(ブログ上では時系列で流れるため,せっかくの内容が後々見難くなることから,このような項目を立ち上げている。)
したがって,基本的な内容は,だっちんさんのものである。
ただし,この「始めに」と,章立て,各部のツッコミや補足(および一部改行等の変更)については,本Wiki管理人,あさぎりが行ったものであるため,そちらへの質疑などは,あさぎりが受け付けることになるのをご了承願いたい。

また,内容についての投稿フォームを最下部に設置してあるので,ご意見・ご感想等はそちらを利用していただきたい。

原文はこちら。


 補足

なお,画像についてはだっちんさんが提示なさったものをこちらで再加工して添付している。文意の説明等に必要と考えたため提示しているが,この表示がまずい場合,連絡をお願いしたい。直ちに処置を行いたいと考えている。

 本論

序章

0070年代登場したMSは目ざましい進歩を遂げている。
一方で軍事評論家と呼ばれる人々はその研究に余念がない。
これには「新しい概念の兵器である=まだ研究が進んでいない」ということも大きな要因ではあるが,それ以外に「MS研究の面白さ」ということも絡んでいるようである。
それは兵器の研究を生業としない「アマチュア研究家」の多さが証明していると思う(かく言う私もその「面白さ」にひかれている気がする)。

私の好きなコミックライターであるモトオ・コヤマもそんなアマチュア研究家の一人である。彼は大学時代に東洋文化を研究していたこともあってか,作品にもそれが伺われるものが多い。今回はその中の一作品であるこれが題材である。

Type 1[1]Type 2[2][3]

この作品はMSと「影」と呼ばれる「Ninja(旧世紀に東洋の島国に実在したと言われる)」を題材にしたもので,個人的には非常に彼らしい作品と思い気に入っている。実はこの中に登場する「G」と呼ばれる機体が非常に興味深いのである。

ここまで読んで「なんだ作り物かよ」と思わないで欲しい。実はこの機体,あながち「作り物」とは言えないようなのである。
この作品を興味本位で手にしたのであるが,何か引っかかるものを感じた私は直接コヤマ氏に伺ってみることにしたのだ。結果私は興味深い事実を知ることになった。それは「この機体は実在した可能性が非常に高い」ということである。


コヤマ氏がこのコミックを書く気になったのは,彼のファンからの「贈り物」が理由だそうだ。そのファンは中堅のジャンク屋を営んでいるのであるが,ある日回収したデブリから0070年代の連邦軍のものと思われるデータレコーダーを発見したそうだ。その中には(一部再生不可能な部分もあったが)記録映像と機密ファイルらしきものが収められていたそうだ。しばらく扱いに悩んだ末,アマチュアMS研究家として有名な氏に託したとのこと。

これを手にしたコヤマ氏は始めは「模造ではないか?」と疑ったそうである。それは当然の考えで,昨今オークション等でこの手の出物はあるが,模造品であることがほとんどだからである(ニュース等でこの手の詐欺事件が報道されることも多いので御存知の方も多いだろう)。

そこで知人を通じてこの手の模造の専門家に鑑定を依頼したそうである(模造品を掴まされたのにも関わらず,調べもせずに鵜呑みにして自爆してしまう様な,どこぞの政治家先生とは雲泥の差である)。その鑑定結果は・・・「100%とは言い切れないが本物の可能性が極めて高い」という驚くべきものだった。これにはコヤマ氏はもちろんであるが鑑定士自身も驚いたそうであるが,それも最もであろう。何しろそれに記録されていたのは「見たことも聞いたこともない機体に関する情報」であったのだから。 

氏はここで考えた「100%確実ではないのだからこのまま公開するのも何か気が引ける・・・。そうだ!これを題材にコミックを描こう!」と。そして「Ninja」というオブラートで包んで作品として仕上げたわけである。


その事実を聞いた私はこの機体に関する記事を書きたい衝動に駆られた。そこで無理は承知でコヤマ氏にデータの提供をお願いすることに。貴重なデータである(オークションに出せば天井知らずの値が付くかもしれない)のに氏はデータ提供を快諾してくれた。「この様な情報を個人で所有して隠してしまうのは勿体ない」とのコメントが氏のMS研究家としてのスタンスなのだそうだ。

Gという機体


さて前置きが長くなったが,以下に[4]謎の機体「コードネーム"G"」について解説していくことにする。お断りしておくが「実在した可能性が非常に高い」とはいっても「100%存在した」と言い切れないのが現状である。それだけは念頭においてもらいたい。


G全体図[5]

まずは全体像である。「G」というコードネームだけで型式については不明であるが,所謂ガンダムタイプであろう。データレコーダーが0070年代のものであるということと,ガンダムタイプということから0070年代末期の機体であることは間違いなさそうである。

どうやら各部の装甲をかなり落として軽量化を図っているようである。この時代にあっては珍しく,腰部のアーマーが無い(この構造は公国軍のMS-18Eに通じるものがあるが,両者の関係は不明。)。また全体的に視認性が低い塗装がされており,どうやら機動性を高め,視認性を低くし,被弾率を下げる意図があるようだ。

武装は頭部にバルカン砲,バックパックにビームサーベルと連邦製の機体としてはオーソドックスに見える。しかしこのビームサーベルはバックパックに装備したまま使用が可能な様で,近接戦闘に非常に有利な設計である。

他のガンダムタイプと印象を異にする要因がカラーリングと共に太腿部であろう。この部分はウェポンパックとなっており,後述する各種装備が収納されていた様だ。


さて,ガンダムタイプであろうことは先に述べたが,どういった系統の機体なのであろうか?頭部の拡大写真からそのヒントが掴めそうである。


頭部拡大写真[6]

額の部分に何やらマークとも文字とも言えるものがある。コヤマ氏によれば東洋の「漢字」という文字で「影」という字であるらしい。話を聞けば,どうも「スパイ」的な印象を受ける文字である。

話がズレてしまったのが,その「影」の下の部分にはっきりしないが「RX-78 G3〜(後半は判読不能[7])」と描いてある。これはかのWBに搭載されていたる予定であったという所謂3号機のことであろうか?だとしたら少々おかしなことになる。3号機はホワイトベース級5番艦ブランリヴァルに搭載されていた[8]はずだからだ。


コアファイター[9]
この画像からGがコアファイターシステムを採用していることが分かる(実はこれにはもう一つ仕掛けがありそうであるが,それは後述することにする)。ガンダムタイプの内,このシステムを採用しているのはジャブローでロールアウトした機体のはずである(余剰パーツを使った陸戦型や,運動性能の向上を図ったNT型は採用していない)。・・・とすればますます疑わしい。そこでこれを見ていただきたい。


画像の説明によればこれはGのベースモデルとなった機体の模擬戦の模様[10]らしい。注目すべきはバックパックの形状である。似てはいるが所謂G3とは形状が異なっている。ここからは私の推測であるのだが,この機体はジャブローでロールアウトした4〜8号機の機体(のどれか)にマグネットコーティングを施した「G3仕様」の機体[11]なのではないだろうか。
ここで「そう言えば・・・」と思う方もいらっしゃるであろう。そう,一年戦争末期にドイツのバーデン・バーデンにおいてG3が配備されていたという情報[12]である。現在ではあの機体はG3仕様ではあり,G3そのものではないというのが一般的な解釈[13]となっている。

つまりはこのGのベースモデルも「G3仕様であるがG3そのものではない」機体なのであろうと筆者は思うのである(もしかすると「思いたい」だけなのかもしれないが)

Gの各部オプション


このGという機体はオプションも含め,装備が比較的豊富である。太腿部がウェポンパックになっていることは先に述べたが,後付式のオプションもあったようである。


オプション装備図[14]

これから確認できるのは,防御用シールド,肩部予備サーベルパック,スパイクアーマー,小型のハンマー,大型ビームサーベル(?)といったところであろうか。射撃系の武器があまりないというのも特徴であろう。以下にその他確認出来た武装・装備を紹介するとしよう。


プレート型粘着榴弾[15]

大腿部ウェポンパックに収納されているプレート型粘着榴弾「SHUR-IK(EN)」である。ハンドグレネードの様なもので比較的近距離で使用する。大気中での投擲距離を伸ばす為かプレート状のものになっている。


ヒートニードルランチャー[16]

ヒートニードルランチャー「FUK-I(YA型)」。タングステン製ニードルを高周波で加熱後に射出する。大気中では飛距離・冷却の問題から使用できないと思われる[17]。射出時には頭部コネクターに接続して使用する。間接部等へピンポイントで攻撃して稼動できない状態にするのが目的で,主に機体の鹵獲に用いられた様である。


大型ビームサーベル[18]

対艦用大型ビームサーベル「WAZ-A(Type S)」。高出力でビームが長いサーベルであり,当時のビームコーティング程度では防御不能とある。「Type S(MONO)」の他に「Type D(DUAL)」も存在した様だ。


ダミーその1[19]

型式等不明。おそらくダミーバルーンの一種と思われる。


ダミーその2[20]

同じく詳細不明。ダミーバルーンと時限式グレネードを組み合わせたものの様である。デブリに見せかけた一種のトラップか?


空挺用装備[21]

空挺用降下装備「TAK-ZERO」。空間戦闘用装備が多いが,空間戦闘専用機体ということでもなさそうである。


M粒子散布機能?[22]

ジャミングの一種と思われる。M粒子散布機能とも思われたが,当時の技術ではMSの機体内に収められる大きさのものは難しいとの判断から,チャフの一種ではないかと推測される。


さて,これまでGの様々な装備について触れてきたが,このGの最大の特徴とも言える装備がこれであろう。


SINGANセンサー[23]

「S.I.N.G.A.N(Semi Intelligent Control type Neo-General Automatic Navigation sysytem:半知的制御型新総合自動操縦システム)」である。これは高精度光学センサーと教育型コンピュータをベースに試作された人工知能の組み合わせによるもので,敵戦力の分析,敵機の行動予測,半自動操縦を目指して作られたものである。分析用蓄積データが十分であれば,パイロットが意識を失っても戦闘が可能なシステムを目指していたらしい。


またコックピット内と思われる画像からするに,全周囲モニターが採用されていた可能性がある。NT1の例もあるのでオーバーテクノロジーではないが,コアファイターシステムには搭載出来そうにない。


同型機?[24]

模擬戦の映像には同型と思われる別仕様の機体らしきものも見受けられる。おそらくはコアユニットがコアファイターのものと全周囲モニターの2つが存在したのではないだろうか。そう・・・かのGP03の様に。共に隠匿された機体・・・なんとも奇妙な偶然である。
さてGについて解説してきたわけであるが,調べれば調べるほど不思議な機体である。表立って投入される様な機体ではなさそうだ。コヤマ氏はこれに「影」なる「Ninja」の存在を重ね合わせたのであろう。流石である。

(「闇の中のモビルスーツ(ジュネ・アダク著,駄津狆堂出版)」より抜粋)

 編集者

 脚注・・のフリをしたツッコミ&補足(^^;

 フォーム

 オリジナルが見つからないなぁ(--)。 - だっちん (2006年04月12日 23時00分06秒)

14:ピュアサイバーコミックス(以下PCC)のカラー画稿をモノクロ処理したものです。他の画像とのバランスのため・・・かな(^^;)>。

15:PCC「虚空の章」から。やはりモノクロ処理。

16:PCC「百鬼夜行(第一夜)」から。

19〜21:PCC「修羅の章」から。

22〜23:PCC「虚空の章」から。


最終更新時間:2014年12月08日 06時43分27秒

脚注

  • [1] こちらは,バンダイから刊行されたピュアサイバーコミックス版である。
  • [2] こちらは,メディアワークスから刊行された電撃コミックス版である。
  • [3] 実は,メディアワークスからはMXコミックスとしても刊行されているのだが,あさぎりは所有していないため省略している。
  • [4] 原文は「次ページから」。これは,原文がブログに投稿された記事であるためである。
  • [5] この画稿は,アスキーから刊行されたG2O(現在は総集編として入手はかろうじて可能)に掲載されたものである。現在,認知されているメディアワークスからの再版版と比較して若干の古さは否めないが,これはこれで非常に味がある画稿である。
  • [6] この画稿も上記全体図と同じく,アスキー刊行のG2Oのものである。一部では,この画像から,本機の型式をRX-78-3 REVENGEとするサイトなどもあるが,厳密には型式は「不明」である。ただし,外伝から考慮すると,RX-78-3,すなわちG-3仕様機としておくことは問題がないと思われる。
  • [7] この判読不能部分が,先に示した「REVENGE」である。
  • [8] これについては,ガンダム・ザ・ライドなどが出典。また,ライドでG-3ガンダムは損壊しており,このパーツを用いたGブルがGUNDAM EVOLVE 11に登場している。
  • [9] 本編第1話より。
  • [10] 原典(漫画本編)では,この画稿は,外伝におけるG-3(リュウガ)と他の忍との戦闘である。
  • [11] 本文解釈に準じた場合,該当する機体が実は2機存在する。すなわち,7号機と8号機である。4〜6号機は,改修直後に実践に投入されており,記録にも残っている。しかし,7〜8号機は「実践投入有り」(この記述はRX-78-1 プロトタイプガンダムのメカニカルファイルに存在する)という記録が残っているのにも拘わらず,7号機はフレームまでの建造で終戦(M-MSVより),8号機は,その所在すら明らかではないのである。
  • [12] これは,鋼鉄の処女が出典。
  • [13] この論点については,本Wiki内でも「新説/珍説ブチ上げまShow!」にRX-78系暴論という形で掲載している。
  • [14] 記憶違いでなければ,サイバーコミックスの表紙・・のハズ(^^;
  • [15] あさぎりは,この出典を覚えていなかったり・・(^^;
  • [16] この出典は,外伝「犬吼哀歌」。ハンブラビ+を撃破した際のものである。
  • [17] とは言いながら,劇中では大気圏内での使用である(^^;)
  • [18] これは最終章「百騎夜行」での画稿。
  • [19] 出典は,本編(サブタイ忘れ^^;)
  • [20] 出典は,本編(サブタイ忘れ^^;)上記と同じ。
  • [21] 出典は,本編(サブタイ忘れ^^;)これも同じく。
  • [22] 出典は,本編第1話。(当初はサブタイトル無し)
  • [23] 出典は,本編第1話。(当初はサブタイトル無し)なお,第1話ではカメラアイをつぶすことで発動したが,百騎夜行では,任意に発動できるようになっていた。
  • [24] 出典では知っての通り,ニセガンダムである。