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階級

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階級

  • [用語]
  • 分類:軍事用語
  • 区分:共通
  • 出典:共通

 説明

 地位,官職,俸給などを示す等級のこと。数〜数十(場合によっては数百)段階に分けられた「位置づけ」のことであり,会社組織での職名(社長,部長,係長等)などから,給与上の位置づけ(同じ平社員であっても,給与金額が異なる場合も相当する)など,さまざまな要件に用いられる。

 狭い範囲で言えば,「軍隊における上下関係と指揮系統」に関わる制度としての「階級」という言葉が最もイメージされやすい。
 ここでは,各世界観において,最も頻出する階級について触れる。

階級制度と指揮系統

 軍隊は,その仕組み上,指揮する者と指揮される者が存在することは必然である。
 このため,一般的に階級制度と指揮系統は一体化したものである。
 建前上,階級制度を廃止した組織(例えば20世紀の社会主義国の一部など)でも,軍隊において指揮する立場と指揮される立場は明確であり,厳然とした指揮系統は存在している。これは,社会主義国が平等主義(「同士○○」という日本語訳は,そうした位置づけを示すもの)であり,人間としての位置づけに上下関係は無いという建前であったために,こうした扱いであったにすぎず,実際には,階級制度そのものは言葉を置き換えることで存在はしていた。

 通常,指揮系統は「階級が高い者」から「階級が低い者」への命令伝達系統として位置づけられるが,これは原則として同一の組織における場合に限られる。
 例えば,違う国同士での命令権(例えば国連PKOなど)は,その組織のありようによって変化する。また,同じ国であっても陸軍と空軍で異なる場合などは頻繁に見られ,あくまでもその「軍組織における命令伝達系等」でしかない点に注意が必要である。

階級の区分

 20世紀に成立した様々な軍や国際組織,及びそれらに関連した戦争法などでは,軍隊における階級は大きく3つに区分されている。(ただし,あくまでも概要であり,詳細な区分は,各組織にゆだねられている。)
 これら区分は,(1)士官,(2)下士官,(3)兵,の3種であり,基本的にはいずれの組織もこれをさらに細分化して用いていると定義することができる。

 一般的に士官とは,指揮権を保持する者で,専門の訓練を行った者に対して与えられる階級のことである。細分化する場合,将官,佐官,尉官に細分化されることが多く,それぞれを更に複数の階級に区分する場合もある。(大佐,中佐,少佐,一佐,二佐,三佐〜など。)
 軍その物,あるいは作戦行動に従事する部隊(師団,旅団,艦隊,戦隊といった比較的大規模なもの)を指揮するため,専門の教育が必要とされ,いわゆる「士官学校」の卒業が必須の条件となる。後述する下士官の中でもこうした部隊指揮の能力を買われ,抜擢される場合などもあるが,こうした場合でも士官としては扱われず,「准士官」として扱われる場合が多い。(准士官とは,組織ごとに扱いが全く異なる階級で,正規のものではないが,一般的に下士官の最上位,あるいは,下士官と士官の間の階級として扱われることが多い。)

 下士官とは,士官の指揮下で実際の作戦行動における部隊活動を統括する者に与えられる階級で,一般的な現場指揮能力は,士官下位(尉官など)よりも高いことも多い。
 これは,現場たたき上げの軍歴の長い人員が多く,いわゆる「曹長」などの部隊統括者は,現場で指揮を執ることから実際には尉官よりも責任が重いことも多い。

 階級における「兵」とは,指揮権限が一切無い「命令を受けるだけ」の存在である。従って,いわば「捨て駒」としての人員であり,真っ先に命を落としやすい位置づけの階級である。
 しかしながら,徴兵制度を廃止することの多い先進国[1]では,部隊運用,兵器運用における省力化も進んでおり,かつての第2次世界大戦のように「兵同士が銃器で撃ち合う」ような戦場もほとんど無く,必然的に下士官の数が増える傾向にある。
 これにはいくつかの理由がある。
 まず,戦場における兵の位置づけが大きく変わっており,生身で直接的な戦闘行為を行うのは,ゲリラ戦などの限られた状況だけになってきていることがあげられる。先進国における軍隊は,一種の専門職であるため,一定の期間に,一定の資格(例えば戦車の操縦のための技術を会得すること)を習得すれば,それに相当した階級に位置づけられる[2]ためである。このため,兵として位置づけられるのは,「新兵」のみである場合も先進国では多く,階級としての「兵」が,実質的に存在しない場合も多い。

階級の上下

 一般的に,階級を決定づけるのは「経歴」と「戦果」である。
 しかし,大規模な戦時下でも無い限り,戦果による階級の上昇は考えにくく,経歴によるものが多いことになる。
 組織によって異なるが,階級が上昇する場合「昇任」,「昇進」,「昇級」,「進級」といった言葉が用いられる。(なお,一部では同じ階級の位置づけ内でのみこれらの言葉を用い,尉官が佐官に昇進するような場合には「昇格」を用いる場合もある。)
 逆に,階級が下降する場合には,「降任」,「降級」,「降等」,「降格」といった言葉が用いられる場合が多い。

 また,戦時下で一時的に部隊指揮権を付与する場合などに,命令伝達のために本来の階級とは異なる階級を一時的[3]に与える場合がある。こうした階級のことを「戦時階級」というが,これらは作戦行動が終了したり,戦時下で無くなった場合などには,元の階級に戻されることがほとんどである。

 各宇宙歴における階級

 以下は,各宇宙歴における階級構造についてまとめたものである。

宇宙世紀における階級

 宇宙世紀における階級は,ほとんどの軍組織が,既存の階級制度のもとに軍編成を行っている。一年戦争当時における地球連邦軍,ジオン公国軍とも軍の組織は異なっていても,同じような階級構造であったが,その後の様々な組織体(ティターンズ,エゥーゴ,ザンスカール帝国等)もほとんどは,階級構造的な部分では似た形態となっていた。[4]

 多くの場合,下表に見られるような一般的な階級構造に,一部独自の階級が加えられたものが用いられており,軍組織が違っても基本的な部分は同じだと考えて良いだろう。

大区分小区分
士官将官大将
中将
少将
佐官大佐
中佐
少佐
尉官大尉
中尉
少尉
准士官准尉
下士官曹長
軍曹
伍長
兵長
上等兵
一等兵
二等兵

未来世紀における階級

 未来世紀における階級に言及した資料は少ない。
 基本的には,各国独自の階級構造を選択しているものと思われる。
 なお,ネオジャパンの階級構造は,上記宇宙世紀で提示した表に近いものであった。

アフター・コロニーにおける階級

 地球圏統一連合の基本的な階級構造は,既存の軍組織と大差ない構造となっている。
 しかし,後にクーデターによってその支配権を確立したOZの登場によって大きく変化することとなった。
 OZは,連合の内部の組織として位置づけではあったが,実質的に連合を支配するという立場であり,その階級構造も独自のものを用いていた。実際には,連合のものに対応した階級構造ではあるが,一階級以上上の待遇と,貴族(騎士階級)としての名誉と称号が与えられる。このため,OZでは最下級の特士階級であっても,連合での位置づけは事実上士官である尉官クラスに相当している。
 以下は,OZの階級を連合の相当する階級と比較したものである。

連合階級OZ階級呼称
少将上級特佐公爵/デューク
准将一級特佐侯爵/マーキス
大佐二級特佐伯爵/カウント
中佐准級特佐子爵/パイカウント
少佐上級特尉男爵/バロン
准佐一級特尉準男爵/バロネット
大尉二級特尉騎士爵/ナイト
-特士サー(騎士称号)

アフター・ウォーにおける階級



正暦における階級



コズミック・イラにおける階級

 地球連合に所属する各国の階級構造は,基本的な部分は前身たる各国の軍組織に極めて近いものとなっている。これは,指揮系統が連合内であっても国家ごとに存在しているためであるが,第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦以降,連合内での大西洋連邦の権力の拡大に伴い,これに準じたものへと変化していった。なお,基本的な階級構造は,上記の宇宙世紀において示した表に準じている。

 対して,ザフトはあくまでも義勇軍という位置づけであるため,明確な階級構造は存在しない(という建前になっている)。このため,指揮系統を明確化するため,軍服の色彩を変えることで,立場を明確化するという手法をとっている。
 通常の緑の軍服は,士官学校(ザフトは義勇兵であるため,階級によるところの「兵」,「下士官」は存在しない)の卒業成績が,上位では無かったものに与えられ,成績上位者には赤の軍服が与えられる。これらは,立場上は対等であるが,緑および赤の軍服の者だけで行動せざるを得ない場合は,赤が指揮を執ることもある。
 これ以外の軍服は,基本的に指揮権を持つ者に与えられ,紫は国防委員会,白は隊長職や艦長職,黒は隊長・艦長の副官に与えられる。

 第3極を構成することとなったオーブ連合首長国の階級構造は,基本的に連合と同じである。しかし,その呼称は原型となった日本の自衛隊組織に準じたものとなっている[5]

西暦(ガンダムOO)における階級



アドバンスド・ジェネレーションにおける階級



 関連項目


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最終更新時間:2012年07月28日 02時20分58秒

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脚注

  • [1]というよりも,一般的に先進国では軍隊も「専門職」であり,徴兵制そのものが無いことが普通である。
  • [2]とはいえ,指揮系統的には下方に位置づけられる点は,変わることは無い。
  • [3]ただし,給与以外の待遇はこれら一時的な階級と同じ扱いになる。
  • [4]クロスボーン・バンガードは,この点で明確な階級構造が見えないのだが,栄誉ある働きをした者をコスモ貴族として取り立てるという方針からして,一定の軍隊的階級構造を持っていたことは間違いないと思われる。
  • [5]「基本的には」である。キラの階級を「中将」とした資料があるなど,厳密に言えば混乱しているのが実情である。