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Ζプラス
- [MS]
データ
機体データ | |
---|---|
型式番号 | MSZ-006A1 |
兵器区分 | 大気圏内用可変モビルスーツ |
所属 | カラバ,地球連邦軍 |
パイロット | カラバ兵,地球連邦軍兵 |
製作データ | |
デザイナー | 頭部ベースデザイン(模型製作):あさのまさひこ 初期デザイン:かときすなお,あさのまさひこ,鈴木信夫[1] センチネル版フィニッシュ:カトキハジメ |
初出作品 | GUNDAM SENTINEL[2] |
参考文献 | GUNDAM SENTINELほか |
スペック
項目 | 内容 |
---|---|
全高 | 22.11m |
頭頂高 | 19.86m |
本体重量 | 32.7t |
全備重量 | 68.4t |
ジェネレータ出力 | 2070kW |
ジェネレータ出力 | 2017kw[3] |
スラスタ推力 | 101000kg |
アポジモーター数 | 8 |
センサ有効半径 | 16200m |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
黒歴史コード | 07-1735208(MS形態) |
※記載スペックは,GUNDAM SENTINEL以前/以後のMG誌のものが混在している。
Zplusシリーズスペックデータ[4]
全高(m) | 頭頂高 (m) | 本体質量 (t) | 全備質量 (t) | 出 力 (kW) | 武 装 | 備 考 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
MSZ-006 | 19.85 | 19.85 | 28.7 | 63.3 | 2020 | 60mmバルカン×2 グレネード×4 | 初のガンダム系TMS WRモードは大気圏突入可 |
MSZ-006A1 (MSK-006) | 22.11 | 19.86 | 32.7 | 68.4 | 2017 | 60mmバルカン×2 大腿部ビームカノン×2 | 20機あまりがカラバで使用された アムロ・レイ大尉搭乗機 |
MSZ-006A2 | 22.11 | 19.86 | 37.8 | 74.3 | 2017 | 60mmバルカン×2 大腿部ビームカノン×2 ハイ・メガカノン×1 | 6機がA1型から改造された |
MSZ-006A3 | 22.11 | 19.86 | 33.9 | 67.9 | 2017 | 60mmバルカン×2 大腿部ビームカノン×2 | 飛行性能向上機 D型が採用され試作は1機 |
MSZ-006B | 22.11 | 19.86 | 34.1 | 67.7 | 2017 | 60mmバルカン×2 大腿部ビームカノン×2 | A型の複座練習機 |
MSZ-006C1 | 22.11 | 19.86 | 36.18 | 86.77 | 2770 | 60mmバルカン×2 大腿部ピームカノン×2 | ビーム・スマートガンを装備可 |
MSZ-006C4 | 22.03 | 19.86 | 32.56 | 84.15 | 2770 | 60mmバルカン×2 ビームカノン×1 | VG翼(可変後退翼)ではなく フライング・アーマーを装備 |
MSZ-006D | 22.92 22.03 | 19.86 | 35.57 | 106.17 | 2925 | 60mmバルカン×2 大腿部ピームカノン×2 | ターボ・ファン・エンジン(×2)を搭載 |
MSZ-006E | - | - | - | - | - | - | EWAC用TWS(原文まま) |
MSZ-006R (RGZ-006) | 19.86 | 19.86 | 22.75 | - | 2770 | 60mmバルカン×2 大腿部ビームカノン×2 | C型を流用したB.W.S.の試作機 |
Ζプラスの開発においては,まず,MSK-006として大気圏内専用機が開発され,その訓練機としてB型がほぼ同時期に誕生している。その後,エゥーゴ側が連邦軍の主導権を握ったことから,Ζプラスの配備計画が拡大,空間対応型のC1型,武装強化型のA2型,総合性能向上型のA3型の開発が行われている。
A3型をベースとして開発されたD型,軌道上での迎撃任務に特化したC4型は,グリプス戦役最終盤に開発された機体であり,実戦投入は事実上第1次ネオ・ジオン戦争期である。
また,E型はさらにこれより遅れているが,極めて高額な機体であったため,事実上の試作機止まりである。これは,RGZ(リファイン・ガンダム・ゼータ)シリーズのひな形となったR型も同様で,この2機種は事実上既存機をベースにした次世代試作機として位置づけられる。
各部解説
頭部
Ζプラスの頭部は,いわゆるΖ系と呼ばれる意匠のものであるが,Ζガンダムの基本設計をもとにカラバが独自に設計を行ったもので,基本的に量産型モビルスーツに採用されているような標準的なデバイスが多用されている。また,実戦投入によるデータ収集は運用目的に含まれていないため,各種情報収集機器やデータ解析機器も実用レベルが達成される程度のものに抑えられており,総合的にコスト削減が図られている。(無論,「Ζ系」としての最低限のスペックを維持するために一般的な量産機より高額化している。)
なお,一部センサー類を除き,カラバが調達可能な部材であり,かつ,ユニット化されたことで構造的な余裕もあったことから,地球上での補充修理が可能なだけではなく,メガキャノンの搭載など拡張性も持っていた。
ボディユニット
Ζガンダムのコストの高額化の最大の要因は,Ζガンダムそのものが実戦投入機でありながらも試作機の域を出ていない機体であるためであった。このため,Ζガンダムという機体そのものが時期によって各部形状や機構に改良が加えられ,変化していった。
無論,こうした改良は兵器として恒に行われるものであるが,Ζガンダムの場合,性能向上という目的以外に各種データの収集もあったため,結果的に高額化は避けられなかったのである。特に,Ζガンダムのメインフレームは構造的に強度は極めて高く,コピーは単純であるとも言われていたが,これを実用スペックとして実現するために必要なコストは膨大だったのである。
Ζプラスでは,このメインフレームそのものに大幅な変更を加えることなく,形状や機構の単純化を計ることで,逆に信頼性を向上させることに成功している。特に,飛行する上での空力問題をクリアすれば,内部構造の露出や可動用ヒンジ類の規格化などほとんど問題にならなかったため,積極的に枯れた技術である汎用規格品が導入されている。
また,主として空間戦闘を前提としていたΖガンダムでは,空間運用に必要な部材をほぼ全て胴体部と脚部に収容していたが,Ζプラスでは空間運用に必要な機材を取り除くことができたことから,機構の単純かのみならず内部レイアウトも思い切った変更を行っている。
この最大の特徴は主スラスターの変更であろう。Ζガンダムの場合,メインジェネレータは脚部に搭載されていたが,主スラスターは腰背部リアスカート部に設置されていたが,Ζプラスでは脚部をメインスラスターとし,リアスカート部とスタビレーターに設置されていたスラスターが廃止されている。これによって生じたスペースを活かし,これらをプロペラント用のタンクとしている。特にロングスタビレーター内部は,細かいタンクに区切られており,内部プロペラントを移動させることで,ウェイブライダー時に機体のトリム抵抗を最小限に抑える効果も得ている[5]。
なお,フロントスカートは,ウェイブライダー形態時にパイロンとして機能するようになっており,各種兵装の懸架が可能である。
脚部
Ζプラスの脚部は,メインジェネレータが搭載され,機体全体へのエネルギー供給と推力を獲得するための最重要ユニットとなっているのみならず,主兵装であるビーム・カノンが設置された武装プラットホームとしての意味合いも持たされている。
A1型の開発においては,コスト削減を達成するために大気圏内外双方での運用を前提とした機体では標準的に搭載されている熱核ジェット/ロケットではなく,大気圏内専用の熱核ジェットが搭載されている[6]。
用途が大気圏内であるため,機体の冷却に空冷構造を採用(これはΖプラスが亜音速機であることも理由としては大きい)し,さらに冷却機構を強化したことで,高い安定性を確保することが可能となった。
また,脚部双方をメインスラスターとして機能させたことで,構造的には双発機として機能し,フェイルセイフ機能をも有することとなった。と,同時に可変機構による,万が一の際の危機対応も可能となっている。すなわち,仮に主翼が損壊してもMS形態に変形することで,柔軟なランディングが可能になっただけではなく,非常時には僚機をS.F.S.(サブ・フライト・シスタム)として運用することで,最悪の事態を避けることが可能となっている。これは,結果として可変モビルスーツ(TMS)の大気圏内での運用の有用性を証明する事実のひとつとなった。
武装
ΖプラスA1の主武装は,両モードで使用可能なビーム・ライフルおよび腰部のビーム・キャノンである。特にビーム・キャノンはエネルギーケーブルがユニットに直結しているため,その威力はΖガンダムのものを上回る。
ビーム・ライフル
Ζプラスの専用ビーム・ライフルは,調達の関係からリック・ディアスや百式に供給されたビーム・ピストル/ライフルと同じメーカーによって開発された物だが,Ζのものと同程度の威力を持つ。
大腿部ビーム・カノン
Ζプラスの腰部ビーム・キャノンは脚部のメインジェネレーターから大腿部を経由してサプライケーブルが直結しているため,高出力で連射が可能であり,武装としての有効性が向上している。
60mmバルカン砲
ビーム・サーベル
Ζプラスのビーム・サーベルはビーム・キャノンユニットに収納されており,サーベルユニットのエネルギーCAPシステムへのエネルギー充填も大容量,高効率化されている。
運用時には,ビーム・カノンの砲身を引き抜くことで,ビーム・サーベルとしての機能がオンになり,ビームの刃を形成することが可能となる。
シールド
ΖガンダムのWR時に機種となるシールドは,高い耐高熱,耐衝撃性能に主眼を置いて開発されたが,Ζプラスのシールドには航空機としての機能が求められたため,音速域前後での空力特性に優れる流線型を取り入れた意匠を持ち,先端部にはレドームやシーカーなどが内装され,索敵能力の向上が計られている。また,Ζガンダムのオプション兵装なども流用可能なようにハイパー・メガ・ランチャーとのコネクターを持つバージョンなども検討されたが,重力下での稼働には問題があったため,大出力火器の地上での運用は,メガライダー構想に持ち越されることとなった。
概要
カラバによって設計量産された,MSZ-006Ζガンダムの大気圏用量産型可変MS。
Ζプロジェクトによって開発されたエゥーゴのフラッグシップ・モビルスーツ「Ζガンダム」は,ノンオプションで大気圏突入が可能な高性能・高機能なMSとして完成し,グリプス戦役において高い戦果を挙げ「ガンダム」の名を持つに相応しい機体となった。
このため,エゥーゴでは「Ζガンダム」の名を冠する量産型モビルスーツの開発を進行させたが,諸事情から頓挫してしまっていた。また,エゥーゴがプランニングした量産機は,Ζの操縦に対して要求される高い技能を緩和するため,結果的に高機能なMSモードのみを取り出した非可変機となってしまっていたのである。
一方,カラバはΖの要求する操縦技術を前提としたエース部隊の運用機として「Ζガンダム」の持つ機能そのものを戦力とするための量産プランを設定した。この結果,Ζプラスは,Ζガンダムを祖とするMSZ-006系では最大の機体バリエーションを誇るシリーズとなった。
地球上における,エゥーゴの支援組織であったカラバは,持てる戦力に反して必要とされる作戦範囲が広く,これを充当するために各種の航空戦力の充実を図っていた。ジャブローで接収したガルダ級アウドムラを母艦とした遊撃部隊は,その機動力を活かし,いわば地球上どこへでも出張する部隊となったのである。
しかしながら,元々自前の戦力に乏しく必要なMSをもエゥーゴから供与される状況であったカラバにとって,エゥーゴとティターンズの直接対決による戦線の拡大は,従来の反連邦活動の枠を超え,実戦戦闘部隊の編成を余儀なくされたのである。このためカラバが選択したのは,自軍の航空戦力を充実させ,活動範囲の広いMS部隊を編成することであった。
カラバは,アナハイム・エレクトロニクスに対して,Ζガンダムの量産機開発を依頼,従来の安価な一般兵向け量産機の開発ではなく,一定の技量を持ったエース級パイロット向けの高機能量産機の開発を要求した。
この際に提示されたのは,「大気圏内用に再設計することで不必要な装備を取り除く」,「変形機構の単純化を図る」といったものであった。Ζガンダムは,その要求スペック通りに建造すると基本フレームの構造がコピーしやすい割に,非常に高額になってしまうというアンビバレンツを抱えていた。そこでカラバは,機体の要求スペックそのものを大気圏内用にシフトさせることで,Ζガンダムの基本設計(および基本フレーム)をいじること無く,生産コストの低減を成功させたのである。(無論,一般の量産型MSと比較すれば高価な機体であることは間違いないが,グリプス戦役当時は,両陣営とも突出したハイスペック機が戦場をコントロールすることが多く,その状況に割り込める量産機というものは非常に重要な機体だったのである。)
この機体の開発には,カラバが運用した様々な機体のデータが利用されており,特に一時期試験運用が行われていたΖガンダムの同型機(並びにそのバリエーション機)の存在は大きなウェイトを占めている。
その後,本機のみで編成された部隊は大きな戦果を挙げ,エゥーゴも本機のデータを基にΖガンダムの量産機の配備を進めることとなった。空間戦闘用の各種装備を再び組み込んだΖプラスは「C型」系列と呼ばれ,一定数の機体が生産配備されたと言われている。
なお,本機の型式番号はカラバによって登録されたMSK-006であるが,後にエゥーゴ(地球連邦)の機体採用により,MSZ-006A1として型式番号が変更になっている。
引用
備考
Ζプラスは,元々はモデルグラフィックスの「機動戦士Ζガンダム」関連作例を集めた別冊「プロジェクトΖ」の表示用モデルとして登場したのが初出である。その後,「機動戦士ガンダムΖΖ」本編への登場MSのコンペに提出されるものの見送り,ほぼ同時期にモデルグラフィックス本誌で,機体そのもののデザインワークと設定の作成が行われている。
その後,プラモデルシリーズとして予定されていた「ガンダムセンチネル」がペンディングとなると,モデルグラフィックス本誌での連載版ガンダムセンチネルに以前制作された作例を改修したものが登場,本編中の設定として「C1型」が登場することとなった。
このC1型の登場によってΖプラスという機体の位置づけが明確化し,1989年のキット化によって「センチネル」を知らない層にもΖプラスの認知は進むこととなった。また,キットをはじめ各所で「A1型」の存在が触れられたこともあり,本来「センチネル」に登場していないA1型も知られる様になったのである。
さらにガンダムUCでA1型が登場したことで,名実ともに「公式のMS」になったと言えるだろう。この点で言えば,模型誌作例とは言え,いわば「俺ガン」が公式化したという希有な例のひとつといえるだろう。
関連項目
編集者
[MS/MA・M]
[モビルスーツ・SENTINEL]
[モビルスーツ・MG誌]
最終更新時間:2014年09月08日 17時48分27秒
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