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>>[[ユーザーファイル入口|USER/〔FA-010-S〕フルアーマーΖΖガンダム]]
!!!FAZZ / ファッツ
*[MS]
!!データ
,機体データ{COLS:2|LEFT}
,型式番号,FA-010-A / FA-010-B
,兵器区分,増加装甲試験型先行試作機
,所属,地球連邦軍
,パイロット,シン・クリプト{{br}}他
,製作データ{COLS:2|BGCOLOR:88aaff|BOLD}
,デザイナー,ベースデザイン：明貴美加{{br}}センチネル版（およびMG版）フィニッシュ：カトキハジメ
,初出作品,GUNDAM SENTINEL
,参考文献,ModelGraphix No.47
,全高,22.11 m
,頭頂高,19.86 m
,本体重量,45.4 t
,全備重量,94.6 t
,ジェネレータ出力,8070 kW
,スラスタ推力,22100 kg x 4，15200 kg x 2
,全高,22.11m
,頭頂高,19.86m
,本体重量,45.4t
,全備重量,94.6t
,ジェネレータ出力,8070kw
,スラスタ推力,22100kg x4，15200kg x2
,アポジモーター数,22
,アポジモーター数,44(#1)
,アポジモーター数,44{{fn MG No.47}}
,質量比,1.65
,センサ有効半径,16200 m
,センサ有効半径,16200m
,装甲材質,ガンダリウム合金
,黒歴史コード,08-4788315
#1：MG No.47
!頭部
FA-010-Aの頭部は，ΖΖガンダムの建造ラインとは別に，独自に調達されたもので"頭部ハイメガキャノン"はダミーである。代わりにバルカン砲の装弾数が増え，高効率のクーリングユニットなども内装されている。
MSZ-010が搭載する頭部ハイメガキャノンは，その破天荒な機能と機構のため，ある時期，バックパックから頭頂部に至るエネルギー経路や直結コネクターの製作が暗礁に乗り上げていた。ΖΖガンダムの実戦配備が極端に（当初の計画からロールアウトまで6カ月以上）遅れたのは，実は変形機構の複雑さ以外にも要因があったのである。
!HEAD UNIT
FA-010-Aの頭部は，ZZガンダムの建造ラインとは別に，独自に調達されたもので"頭部ハイメガキャノン"はダミーである。代わりにバルカン砲の装弾数が増え，高効率のクーリングユニットなども内装されている。
----------
MSZ-010が搭載する頭部ハイメガキャノンは，その破天荒な機能と機構のため，ある時期，バックパックから頭頂部に至るエネルギー経路や直結コネクターの製作が暗礁に乗り上げていた。ZZガンダムの実戦配備が極端に(当初の計画からロールアウトまで6カ月以上)遅れたのは，実は変形機構の複雑さ以外にも要因があったのである。
FAZZに要求されたのが，MS形態のみの実働試験とは言っても，特に頭部構造には難問が山積していたことから，ZZガンダムで採用されたデザインと構造の頭部ユニットは問題解決のためにAE社内でもフル稼動しており，急造MSに搭載するような数量的余裕はなかった。そこでFAZZには，社内コンペティションに敗れた試作品の頭部ユニットが用いられた。FA-010-Aの頭部形状がMSA-0011の意匠に近いシルエットを持つのは，デザインチームが同じだったためと言われている。
!BODY UNIT
蛇足ながら独自に調達されたこの頭部は，ΖΖ用の頭部ユニットが本体の建造時のテストに使用されており，FAZZに回すだけの余裕がなかった為である。そこで，社内コンベンションで敗れた試作型の頭部ユニットが用いられている。この頭部は，前後に長い形状をしており，バルカン砲の装弾数が増えている。ただし，ハイメガキャノンはオミットされており，その形状を模しているだけである。その形状がMSA-0011に似ているのは，同じデザインチームだった為といわれている。
!ボディ
MSZ-010の最大のウィークポイントがドッキング部位の構造的脆弱さであった。FAZZはドッキング用の構造をオミットしているが，内破応力などを測定するため，ボディアーマーも装着されている。
----------
ZZガンダムのボディユニットが構造的に脆弱であることは，この機体の開発当初から織り込み済みであった。それぞれの最終装甲は十分に強力ではあったが，ドッカブルタイプの工業製品の接合面が消耗しやすいのは自明のことである。ZZガンダムは，戦術的な広範さを獲得するため，敢えてこの構造を採用していたが，ネオ・ジオン製のMSに搭載される火力の出力向上のペースは凄まじく，具体的な対抗策を講じる必要が生まれたのである。ZZガンダムのFA化において重視されたのは，追加装甲による乾重量の増加があっても機動力を損なわないことであった。装甲そのものは基本的にガンダリウムコンポジットを多用したスペースド・アーマーとなっており，その空間そのものもマイクロミサイルポッドやプロペラントタンク，またはスラスターなどに有効利用されている。腹部のハイメガキャノンは機能しないダミーだが，エネルギーサプライケーブルそのものは実用品で，射軸制御や増加装甲内のシステムチェックなどに援用されている。また，胸部には左右で計20発のマイクロミサイルとセンサーおよび，高出力ビーム兵器への対抗策として，短時間であれば胸部前面にIフィールドを展開することも可能となっているらしい。
!LEG AROMOR
ΖΖガンダムのボディユニットが構造的に脆弱であることは，この機体の開発当初から織り込み済みであった。ΖΖガンダムは，戦術的な広範さを獲得するため，敢えてこの構造を採用していたが，ネオ・ジオン製のMSに搭載される火力の出力向上のペースは凄まじく，具体的な対抗策を講じる必要が生まれたのである。
ΖΖガンダムのFA化において重視されたのは，追加装甲による乾重量の増加があっても機動力を損なわないことであった。
また，胸部には左右で計20発のマイクロミサイルとセンサーおよび，高出力ビーム兵器への対抗策として，短時間であれば胸部前面にIフィールドを展開することも可能となっているらしい{{fn MGインスト}}。
!脚部
MSZ-010の脚部は，複数の要求を満たすため構造が複雑で，レールやヒンジを内装した複数のムーバブルフレームが組み込まれている。FAZZは，その構造を標準的なフレームで模倣し，強度評価を行っている。
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MSZ-010に求められたのは，複数の機能を併せ持つことであった。そしてそれには，稼働していないユニットは，極力，各形態の最終装甲内に収納するという条件があった。その上でFAZZには，増加装甲を施した場合の耐久性や各部材の損耗などをチェックする必要があった。そのため，ZZガンダムがMS形態時に最終装甲内に収納する機構は，ある程度踏襲する必要があったのである。例えば，FAZZには必要のないはずのコア・トップ，コア・ベース，Gフォートレス時のバーツが構造として残っているのはそのためなのである。
ZZガンダムの脚部が，本来矛盾する機能である"柔軟さ"と"堅牢さ"を同時に実現するための試行錯誤は，最終的にFAZZによる実働試験がなければ事実上不可能だったと言うても過言ではない。
ZZガンダムの脚部の要求も矛盾を抱えていたため，頭部と並ぶ開発難所のひとつであった。そのため，何パターンもの脚部が試作されたようだ。基本的に試作パーツの組み合わせであるFAZZの中で，人間で言うところの「爪先」がZZガンダムよりも長い仕様が存在するという説は，頭部ユニット同様に，社内コンペティションに敗れた「爪先」の長いタイプの試作品を用いた機体があったためだと思われる。
!ダブルビームライフル（10.6MW x2） x 1
ZZガンダムの主武装であるダブルビーム・ライフルは，FA時，腕部の固定武装となる。このコンセプト自体，フルアーマーZZガンダムがFSWS構想を継ぐものであることの証左とも言えるだろう。
!ダブルビームライフル（10.6MW x2）
ΖΖガンダムの主武装であるダブルビーム・ライフルは，FA時，腕部の固定武装となる。このコンセプト自体，がFSWS構想を継ぐものであることの証左とも言えるだろう。
MSZ-010の主武装であるダブルビーム・ライフルは，FAZZにおいては副武装となっている。モジュール自体がジェネレーターを内臓し，本体からのエネルギー供給を受けることも可能なダブルビーム・ライフルは，砲身の消耗が激しく，およそ200発程度の使用で交換が必要となるとされているが，副武装となったことで出力を抑えることが可能となり，逆に稼働回数や信頼性が向上することとなった。加えて，モジュールをコネクタージョイントによって腕部の固定武装としたことで使い勝手が改善され，迎撃装備としてもも威力を発揮することとなった。ちなみに，コクピットの部分はダミーとなっている。
!ハイパービームサーベル/ビームカノン（12MW x2）
!60mm頭部バルカン
!ミサイルポッド（背部）
!スプレーミサイルランチャー
!胸部ミサイルポッド
!腕部ミサイルポッド
!ハイパーメガランチャー（79.8MW）
本来，強化型ΖΖガンダムの主武装として考えられていたもので，当時の標準的な戦闘艦艇の主砲並みの威力を持つ。頭部および腹部のハイメガキャノンがダミーであるFAZZにとって，ほぼ唯一の"攻勢"兵器でもある。
!ハイパービームサーベル/ビームカノン（12MW x2） x 2
!ハイメガキャノン x 1
※1/144インストラクションでは設定。MG誌ではダミー
!腹部メガ粒子砲
※ダミー
!60mm 頭部バルカン x 2
!ミサイルポッド（背部） x 1
!スプレーミサイルランチャー x 1
!胸部ミサイルポッド x 2
!腕部ミサイルポッド x 2
!ハイパーメガランチャー（79.8MW） x 1
強化型ZZガンダムの主武装として考えられていたもので，当時の標準的な戦闘艦艇の主砲並みの威力を持つ。頭部および腹部のハイメガキャノンがダミーであるFAZZにとって，ほぼ唯一の"攻勢"兵器でもある。
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グリプス戦争の期間中，MSの携行武装は飛躍的に威力を増していった。その代表的なものが，Zガンダムなどが運用したハイパー・メガ・ランチャーなどに代表される大型火器である。このハイパー・メガ・キャノンは，ZZガンダムの頭部ハイメガキャノンの約60%増しの出力を持ち，数秒のインターバルで連射も可能であった。さらに，同部隊に所属するMSの武装としては最強のものでもあった。
グリプス戦争の期間中，MSの携行武装は飛躍的に威力を増していった。その代表的なものが，Ζガンダムなどが運用したハイパー・メガ・ランチャーなどに代表される大型火器である。このハイパー・メガ・キャノンは，ΖΖガンダムの頭部ハイメガキャノンの約60%増しの出力を持ち，数秒のインターバルで連射も可能であった。
この武装を標準兵装とするFAZZは，α任務部隊において，不可避的に遠距離支援用の機体として機能するようになっていった。その意味で，純然たる重火力支援機だと言うことができる。ただし，それによってこの機体の機動性そのものはスポイルされておらず，戦況によっては砲身を基部ごと排除し，ダブルビームライフルを主軸とした高機動戦闘に対応することも充分に可能であった。それでも，ハイパーメガキャノンの慣性重量は膨大であるため，通常の状態では可能な限り，近接戦闘は回避する必要があったことは言うまでもない。
MSZ-010，ZZガンダムは，アナハイムエレクトロニクスが，Zプロジェクトにおいて開発した可変・分離・合体MSであった。そのコンセプトは一年戦争時のGアーマーを単体で再現するという機体であり，いわゆる第4世代MSとカテゴライズされる。だが，その構造故にコアブロックが露出し，なおかつシステム上の問題から，構造的脆弱さも併せ持っていた。ただし，それらは設計段階から想定されていたことで，当初から装甲の強化の為の増加パーツが検討されていた。これがいわゆるフルアーマーであり，コンセプト的には一年戦争時から有るスタンダードなものであった。
また，ZZガンダムは，当初から機体構造をブロック化することで様々な仕様変更にも対応するようなシステマティックな構造であり，推力強化型や非変形型なども検討されていたのである。
しかし，機体自体の設計・建造は複雑な変形システムと必要とされた強力なジェネレータの開発の難航によって，実に半年以上の遅延を生じていた。（なお，G計画時の設計から考慮すると数年のスパンで遅れていたことになる。）
MSZ-010《ΖΖガンダム》は，アナハイム・エレクトロニクスが，Ζプロジェクトにおいて開発した可変・分離・合体モビルスーツであった。そのコンセプトは一年戦争時のGアーマーを単体で再現するという機体であり，いわゆる第4世代MSとカテゴライズされる機体である。
ある意味，（当時としては）究極の機体であることはいうまでもなく，実際，第1次ネオ・ジオン戦争においては，かつてのRX-78《ガンダム》同様，戦局に影響を与えるほどの活躍を見せた機体である。
そのため，ZZガンダムから変形システムと頭部ハイメガキャノンなど強力なジェネレータを必要とする部位を削除し，完成形のみを指標として，運用試験を行うための先行試作機が複数機建造されることになった。これらの機体は，外観こそ（ほぼ）ZZガンダムと同じであったが，頭部ハイメガキャノンはダミーであり，機体バランスの検討のみのいわばハリボテが装着されるなど，細かい点で差違はおおかった。（実物大モックアップといえばいいだろうか。）しかし，関節強度など複数の項目でZZガンダムの完成に寄与していたのは事実である。そして，ZZガンダムの設計が最終段階になって建造された機体の目的がほぼ終了しようとしていたとき，ニューディサイズの反乱が勃発，急遽編成されたα任務部隊に徴用されることとなったのである。（なお，同時に試作MSのSガンダムも徴用されている。）
この試作機は外観こそZZガンダムであったが，装甲材が数ランク落ちるガンダリウムコンポジットであり，また，実戦化兵装も行われていなかった為，同時進行で開発が進んでいたフルアーマー用のパーツを装着することになる。こうして，実戦向けに急遽建造されたのが，本機FA-010-A，FAZZである。
ΖΖガンダムは，こうした強力な機体である反面，複雑な構造であるが故にコアブロックが露出し，なおかつシステム上の問題から，構造的脆弱さも併せ持っており，この点は，後に各方面から指摘されている。
だが，実際には，設計陣にとってそれらは設計段階から想定されていたことであったとされ，モビルスーツ形態での運用に限った場合，既に解決案が検討されていた。これがいわゆるフルアーマーであり，装甲の強化の為の増加パーツを装着するというコンセプト的は一年戦争時から有るスタンダードなものであった。
一方で，ΖΖガンダムは，当初から機体構造をブロック化することで様々な仕様変更にも対応するようなシステマティックな構造であり，推力強化型や非変形型なども検討されていたのである。
こうしたプランは，ΖΖガンダムの運用に関して，エゥーゴ側ではある程度長期スパンを想定していたことを示している。
FAZZは，先に述べたZZガンダムの開発母機（試作機）をベースにしたものと，当初からFAパーツを装着した状態の「フルアーマーZZガンダム」としての機体性能を試験する為の機体をベースにしたものとに分かれるが，スペック的には同等である。しかし，後者がFAパーツの着脱が不可能であるのに対して，前者は（通常は固定されているが）FAパーツの除去が可能であるとされる点が異なる。
しかし，機体自体の設計・建造は複雑な上，変形システムに起因する構造上のトラブルや，要求される打撃力を実現するために必要とされた強力なジェネレータの開発の難航などの理由によって，当初予定されていたロールアウト時期から実に半年以上の遅延を生じてしまっており，実のところロールアウト時には既に想定していた状況とは大きく変化していたのである。（なお，当初案として予定されていたG計画時の設計から考慮するとΖΖのロールアウトは，数年のスパンで遅れていたことになる。）
なお，本機は装甲材やジェネレータなど実際のMSZ-010よりも一段劣るものが利用されているため，FA-010-Bと比較すれば，非力なのは致し方ない。（とはいえ，当時としてはMSZ-010自体が尋常ならざるスペックを誇っていたため，他のMSと比較すれば立派に強力なMSであるといえる。火力については，バックパックのハイパーメガキャノンを始めとして，ダブルビームライフル，ダブルビームカノン，マイクロミサイルポッド（肩部，胸部）など，完成体であるZZガンダムと比較しても遜色ない。（ただし，頭部と腹部のハイメガキャノンは省略されている。）特にハイパーメガキャノンは，当時のMSが携行できる兵器としては最高出力を誇り，同部隊に配備されたSガンダムのビームスマートガンをも軽く上回る。（ジェネレータ出力が制限されているとはいえ，同規模のビーム砲をSガンダムが使用するには303Eなどのオプションが必要であり，いかにZZガンダムの出力が桁外れであるかがわかる。）
こうした，計画の遅れは，実にいびつな状況を生み出すこととなった。
その一例が本機，FA-010-A《FAZZ》もそうした機体のひとつである。
尚，余談ながら，本体であるMSZ-010部分は非変形にしたため大幅なコストダウンとパーツの省略が行われている。フレームの強度や，装甲材質，頭部やバックパックなど省略，あるいは簡易型などが用いられている。これは，推測の域を出ないが，このFAZZのベースとなった機体が，（コストの割に）高性能であったため，MSZ-013のプランニングが行われたと思われる。
FAZZの頭部は，ZZガンダムの建造ラインとは異なり，独自に調達されたものである。これは，ZZガンダム用のユニットが本体の建造時のテストに使用されており，FAZZに回すだけの余裕がなかった為である。そこで，社内コンベンションで敗れた試作型の頭部ユニットが用いられている。この頭部は，前後に長い形状をしており，バルカン砲の装弾数が増えている。ただし，ハイメガキャノンはオミットされており，その形状を模しているだけである。なお，その形状がMSA-0011に似ているのは，同じデザインチームだった為といわれている。
様々な状況からΖΖガンダムの開発においては，各項目ごとの試験機が存在したとされており，その中には，ΖΖの完成が遅れる要因になっている頭部ハイメガキャノンなどの高出力火器とそれを稼動させるための強力なジェネレータと変形機構を取り除いたモビルスーツ形態も存在していた。
これらの機体は，外観こそ（ほぼ）ΖΖガンダムと同じであったが，頭部ハイメガキャノンはダミーであり，機体バランスの検討のみのいわばハリボテが装着されるなど，細かい点で差違は大きなものであった。こうした先行試作機は，関節強度など複数の項目でΖΖの完成に寄与していたのは事実である。
しかし，こうした機体が，あろうことか実戦に投入されたのである。
!!引用
!ModelGraphix No.47
:開発背景:
アナハイム・エレクトロニクスの6番目のガンダム（θガンダム）として開発されていたZZガンダムは，"変形""合体"をする第4世代MSのはしりであった。その設計にサイしてMSの装甲の強化と火力の強化になる増加パーツも考案されていた。俗にフルアーマーと呼ばれるシステムだが，試験段階でそのフルアーマーシステムの評価を行うために試作されたのが，FAZZ（ファッツ）である。変形・合体・及びコアブロックシステムの省略化故，ロールアウトはθガンダムの半年近く前であった。又，このFAZZで得られたデータは，ιガンダムこと"S"ガンダムにも転用され，外観上でもその面影を多少残す事となった。
試作機は外観こそΖΖガンダムであったが，装甲材が数ランク落ちるガンダリウムコンポジットであり，また，実戦化兵装も行われていなかった為，同時進行で開発が進んでいたフルアーマー用のパーツを装着することになる。こうして，実戦向けに急遽建造されたのが，本機FAZZなのである。
その意味で言えば，FAZZは，本来，ΖΖガンダムのフルアーマーバージョンである「FA-010-S」の先行試作機（非変形）であり，運用評価が行われるのみの機体となるはずであったが，ところが，建造された機体の目的がほぼ終了しようとしていたとき，ニューディサイズの反乱が勃発，急遽編成されたα任務部隊に徴用されることとなったのである。（なお，同時に試作モビルスーツであるMSA-0011《Sガンダム》も徴用されている。）
:機体解説:
MSに増加パーツを付けて，防御力や攻撃力を強化しようとした機体は，これまでにもしばしば見られた。ZZガンダムでは，胴体にコアブロックが露出しているので，この部分の反故を兼ねたフルアーマー・システムが考案された。後続のSガンダムのフルアーマー・システムが，可変形であるのに対し，ZZガンダムではMS形態オンリーの増加パーツとして設計されている。
FAZZはフルアーマー状態での機体性能のみを試験するのが目的の機体なので，増加パーツは皆固定され着脱は出来ない。Gフォートレスモードへの変形も省略されている。頭部と腹部のハイ・メガ粒子カノンは，バランスを調べるためダミーが搭載されているだけで，発砲する事は不可能。外装はガンダリウム・コンポジットを使用しておりMSの装甲としては高性能の部類だが，実際のフルアーマーよりはワンランク劣る材質が用いられている。しかし，それ以外の能力は，頭部やバックパックなどに外観上の違いはあるが，フルアーマーZZガンダムと同等である。特に右バックパックに装着される巨大なハイパー・メガ・カノンは，Sガンダムのスマートガンよりも強力でMSが単体で携行できるビーム砲としては最高出力を誇る。
ニューディサイズと闘ったα任務部隊では，この火力を生かした遠距離支援砲撃用MSとして活躍した。
FAZZは，先に述べたΖΖガンダムの開発母機（試作機）をベースにしたものと，当初からフルアーマー用パーツを装着した状態の「フルアーマーΖΖガンダム」としての機体性能を試験する為の機体をベースにしたものとに分かれるが，スペック的には同等である{{fn この解釈は本Wikiオリジナルであるため注意。}}。しかし，後者がFAパーツの着脱が不可能であるのに対して，前者は（通常は固定されているが）FAパーツの除去が可能であるとされる点が異なる。
:腕部増加パーツ:
腕部には，片側に計4個の増加パーツが装着される。肩部には，強化スラスターを内蔵したものが，下腕部にはAMA-09Sミサイルが3発内蔵されたパーツを装着。肩部正面には，スプレー・ミサイル・ランチャーを1基オプションとして選択する事が出来る。
なお，本機は装甲材やジェネレータなど実際のΖΖガンダムよりも一段劣るものが利用されているため，原型機と比較すれば，非力なのは致し方ない。とはいえ，当時としてはΖΖ自体が尋常ならざるスペックを誇っていたため，他のモビルスーツと比較すれば立派に強力な機体であるといえる。
火力については，バックパックのハイパーメガキャノンを始めとして，ダブルビームライフル，ダブルビームカノン，マイクロミサイルポッド（肩部，胸部）など，完成体であるΖΖガンダムと比較しても遜色ない。（ただし，頭部と腹部のハイメガキャノンは省略されダミーが搭載されている。）
特にハイパーメガキャノンは，当時のモビルスーツが携行できる兵器としては最高出力を誇り，同部隊に配備されたSガンダムのビームスマートガンをも軽く上回る。（ジェネレータ出力が制限されているとはいえ，同規模のビーム砲をSガンダムが使用するにはオプションが必要であり，いかにΖΖガンダムの出力が桁外れであるかがわかる。）
:腰部増加パーツ:
腹部には一射のみ可能なハイメガ粒子カノンが装備される予定だが，FAZZ先行試作型なのでこれが間に合わずダミーを搭載している。
:胸部増加パーツ:
腕部パーツと同じAMA-09Sミサイルを片胸に8発，AMA-13Sミサイルを2発で計10発，それとミサイル用センサーを内蔵する。
:バックパック及びハイパー・メガ・カノン:
バックパックに内蔵されているスラスターは，熱核ロケット・エンジン x4発である。バックパックの上半部は，AMA-13Sミサイルポッドになっている。右側のミサイル・ポッドを取りはずし，代わりに戦艦の主砲に匹敵するハイパー・メガ・カノンを搭載する事ができる。
!1/100 MG FAZZ インストラクション
U.C.0088年。「Zプロジェクト」に基づいてAE(アナハイム・エレクトロニクス)が開発した6番目「θ(シータ)ガンダム」に相当するZZガンダムは，"変形"，"合体"を特徴とし，スペックや機能の構成要素から第4世代MSにカテゴライズされる。コンセプトとしては，極めて大出力・大火力志向の強いMSであった。ただし，コア・ブロックが露出する構造であったため，その脆弱さが懸念されており，設計段階から装甲の強化のための増加パーツが考案されていた。このシステムは，俗に"FA(フルアーマー)"と呼ばれる装甲や武装の追加による機能向上であり，それは一年戦争以降のMS開発者にとって既に至極スタンダードな手法ともなっていた。機体そのもののブロック化によって，ZZガンダムは当初から非常にシステマティックな構造が採用されていたため，運用方針による仕様変更なども当初から設計に盛り込まれており，非変形のバージョンも検討されていたのである。と言うより，単機能のMSとしての運用に限定すれば，ある意味でFA化された状態こそがZZガンダムの完成形だったとも言えるだろう。変形のためのフレームの設計は難航し，実機の建造が滞る中，その完成形のみを指標とし，変形機構や頭部ハイメガキャノンなどをオミットしてZZガンダムの先行試作機が複数，建造された。本来は運用試験のみに投入される予定だったZZガンダム先行試作機は，U.C.0088年1月28日に起きた「ニューディサイズ」の蜂起に対応するため急遽編成されたα(アルファ)任務部隊に徴発され，実戦投入されることになったのである。
試作機の外装にはガンダリウム・コンポジットが使用されているものの，指定水準ではない材質が用いられていたことから，実戦投入にあたって少しでも装甲防御力を強化するべく，機体と同時進行で開発中のFA化用パーツの試作品が装備されることとなる。こうして実戦投入に向けて短期間で急造されたのがFAZZと呼ばれるMSである。FAZZとは関係者やパイロットが便宜的に与えたニックネームであり，AEや連邦軍によって与えられた正式名称ではなく，型式番号も建造後に便宜的に付けられたものである。
FAZZは，フルアーマー状態での機体性能のみを試験するのが目的の試作機と，ZZガンダムのMS時の機体性能を試験する目的の試作機を母体とするものの2系統が存在するが，両者とも機体の外観やスペックはどちらも同じである。内部フレームはZZガンダムのMS形態時のみを再現した汎用フレームが使用されており，Gフォートレスなどへの変形は不可能である。また，頭部のハイメガキャノンはバランスを調べるためにダミーが設置されているだけで，腹部のものも同様である。増加装甲パーツは全て固定され，基本的に着脱はできないとされているが，メンテナンスやZZガンダムの改装などへの対応を想定し，別工程により除去が可能な機体もあったとも言われている。それ以外のスペックは，フルアーマ一時のZZガンダムとほぼ同等である。特に，バックパックに直結する巨大なハイパー・メガ・キャノンは，同部隊のSガンダムのビーム・スマートガンよりも強力で，当時のMSが単体で携行できるビーム砲としては最高出力を誇る。また，各部増加パーツ群には，胸部，肩部のマイクロ・ミサイルランチャーなどの重武装が施されると同時に，スラスターなども増設され，機動性の低下を補っている。
FAZZ(ファッツ)と呼ばれるMSは，「ND討伐戦」後にFA-010用の増加装甲評価試験機として一般大衆に流布された。もちろん，実戦参加がZZガンダムのフルアーマー状態でのスペック検証に大いに役立った事は言うまでもない。また，同機の非変形MSとして再設計した場合のコスト確認にも役立っている。ZZガンダム開発途中の試作パーツの寄せ集めとも言えるFAZZは3機が完成し，α任務部隊に配備されたが，ガンダムMk-�垢箸慮鮴錣覗患，�失われている。
!1/144HGUC Ex-Sガンダム インストラクション
ΖΖガンダムのフルアーマ―装備時のスペック検証のため，非変形MSとして試作されていた機体。変形機構の複雑さから完成が遅れていたΖΖガンダムに先行してロールアウトしており，制作された3機すべてがα任務部隊に配備された。
!GジェネレーションF / Gジェネレーションポータブル
連邦軍の攻撃用試作型MS。
ZZガンダムのフルアーマー・システムのテスト用に試作された機体である。
ZZガンダムの変形・分離・合体機構は省略されており，増加パーツも固定式である。また頭部と胴中央のハイメガキャノンもダミーであり，発砲はできない。
全般的な性能はZZガンダム-FAにかなり劣るが，それでも高火力，重装甲を備えた強力な支援型MSである。
特に主武装のハイパーメガカノンは，MS単体で携行できる兵器としては最高級の破壊力を持っている。
「ペズンの反乱」の際に試作機が討伐部隊に配属されたが，エアーズ市の戦闘において全滅している。
なおFAZZは「ファッツ」と発音する。
!ガンダムコレクションDX2
ZZガンダム用のフルアーマーシステムを検証するために試作されて機体。
アーマーの脱着は基本的に不可能で，機体自体も変形することはできない。
複雑な変形機構を持たないため，ZZガンダムより半年ほど早く完成していた。
頭部と腰部のハイ・メガ・キャノンはダミーだが，バックパックと直結しているハイパー・メガ・キャノンは実物であり，その威力は当時のMSが装備する武装の中でもトップクラスの威力を誇る。
重火力装備の実験機。フルアーマー形態の運用が目的の為，分離・合体機構は排除されている。
※型式は「FA-010A」表記
重火力装備の実験機。フルアーマー形態の運用が目的の為，分離・合体機構は排除されている。
!!備考
!名称と型式番号について
原型機であるフルアーマーΖΖガンダム同様に，表記に揺らぎの多い機体であり，特に型式番号については，「FA-010A」と「FA-010-A」が混在している。
また，デザイン成立の紆余曲折（詳細は，サイト内余録を参照）があり，この関係で，FAZZにも「FA-010-B」の型式番号が与えられていたこともある。
!EB52 機動戦士ガンダムMS大図鑑PART.8 SPECIALガンダム大鑑
FAZZとはフルアーマーΖΖガンダムの略称で，第1次ネオ・ジオン抗争において限定的に投用されたものの先行試作機にあたる。完成機と違い，頭部と胸部のメガ砲がダミーで，対ビームコーティングが施されていない。
なお，FAZZという名称は，本来「フルアーマーΖΖ」を省略した物であるため，「ZZ」部は，「ΖΖ」と表記されるのが筋であるが，収まりの良さから，アルファベットのゼットを用いてる。
!バリエーション
劇中に登場したFAZZは，デザインと模型の相関によって様々なものが存在している。これは，時期によってアップデートされていったことに原因があり，当初FAZZとして登場したものは，1/100のフルアーマーΖΖガンダムのスクラッチを改装したもので，カラーリング以外は，ほぼ原型機に近いものだったが，1/144作例が製作され，フォトストーリーが進むにつれ，作例の改修と設定の改稿が行われていったため，大きく変化している。
また，現在目にすることの多い画稿は，バンダイのEBなどに掲載された比較的初期のもの（MG Vol.47掲載のものとほぼ同じ）か，あるいはマスターグレード用に改稿されたものである。
このため，実際にガンダムセンチネル別冊で掲載された画稿や，その後のアレンジが加わった画稿などとは異なっており，こうした画稿の違いをアレンジとみるか，バリエーションとみるかの問題も残る。実際，マスターグレードのインストラクションでは，爪先の長さの違いを試作品の可能性がある，という一つの説の形で提示している。
!SENTINEL別冊作例解説(1/100)
アナハイム・エレクトロニクス6番目のガンダムとして開発されていたΖΖガンダムの，MS形態時における防御＆攻撃力強化用増加パーツ案を試験段階で評価を行う為（編註：原文の「な」は削除）に試作されたのが，FAZZ（ファッツ）である。変形・合体，及びコア・ブロック・システムの省略化故，ロールアウトはΖΖガンダムの半年近く前であった。FAZZはフルアーマー状態での機体性能のみを試験する機体なので，増加パーツは全て固定式。加えて，頭部と腹部のハイ・メガ粒子カノンは，ダミーが搭載されている。ニューディサイズ討伐用にα任務部隊に投入されたFAZZ3機は，ハイパー・メガ・カノンの火力を生かした遠距離支援砲撃用MSとして活躍した。機体番号04は，シン・クリプト中尉機。
!SENTINEL別冊作例解説(1/144)
FAZZ（ファッツ）はあくまでも増加パーツ装着状態のデータリング主眼のMSであり，単体の新型MSとして見た場合，いかんせんちぐはぐな箇所も数多く見受けられる。α任務部隊に投入された3機は，完全な遠距離支援砲撃機として活用された為，火力主体のその索敵能力を向上させる為に，ハイパー・メガ・カノン右サイドにディスク・レドーム・システムを追加装備するケースもあった。尚，機体番号05はジョン・グリソム少尉機である。
!ギレンの野望 アクシズの脅威V DATABASE
フルアーマーΖΖガンダムの先行試作機。
フルアーマー状態での性能評価のみを目的としており，追加された装甲と武装は取り外せず，変形もできない。
しかし，強化された装甲と兵装は脅威であり重支援機としてその真価を発揮する。
!!備考
!1
表記法の揺らぎがあり，FA-010Aと表記される場合も多い。
!2
FAパーツの着脱可能・不可の部分は，GFF版のFAZZや，MG誌，マスターグレードキットの仕様を説明するためのオリジナルである。
!3
FAZZのデザイン成立の紆余曲折については，サイト内余録を参照の事。
そのため，FAZZにもFA-010-Bの型式番号が与えられていた事もある。
同様に，フルアーマーパーツの脱着についても可・不可があり，モデルグラフィックス別冊では，可変形態が作例で掲載されているものの脱着は不可とされている。一方で，GFF版のFAZZやマスターグレードキットの仕様では脱着可能の可能性も否定されておらず，この辺をつじつま合わせするために，本文中はオリジナルの解釈を行っている。
!!関連項目
!!編集者
*あさぎり
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!!ノート
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