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OUT

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OUT / アウト

  • [雑誌]

 説明

 みのり書房が刊行していたアニメ誌。1977年創刊,1995年休刊。
 実は,元々はアニメ誌ではなくカルチャー系を目指して創刊された雑誌だったのだが,創刊2号にして,宇宙戦艦ヤマト特集を組んでしまい,それが大ヒットとなってしまったため,以後アニメ誌的編集になってしまった。
 とはいえ,休刊するまでOUTはやはりOUTであり,独自の路線を突っ走った雑誌であったことは間違いない。

 創刊2号の宇宙戦艦ヤマト特集は,業界に与えた影響も大きく,これをきっかけにアニメファンというファン層が表に出てくる様になったともいえる。
 また,この特集を実施したメンバーが独立し,後にファンロード,アニメックなどを立ち上げており,初期のアニメ誌のつながりの強さもここを発端にしている。


 とにかく情報誌というよりは読者参加誌という色合いが強く,特集ページよりも読者ページが多いとも言われるほど,読者の参加コーナーの印象が強い。
 また,文章ネタやパロディネタに強い人材が集まり,これらの中から数多くの著名人を排出している。ガンダム関係でもパロディなどが数多く扱われており,中にはゆうきまさみ氏のようにこれをきっかけにデビューした作家なども存在する。
 一方で,読者らの要望に対してもまじめであり,資料集(例えばガンダムセンチュリー)を増刊刊行したり,新作アニメの評論を行ったり,アニメでは無いコミックの特集(超人ロックなど)を行うなど,硬軟問わず得意としていたのが特徴であった。

 ガンダム関連で言えば,先のセンチュリーだけでは無く,Ζガンダム放映時には独自視点でMSの発展をフューチャーするなどの番組の裏設定で遊ぶだけで無く,「麗しのセイラ」事件,OガンダムやΖΖガンダムなどオリジナルのパロディネタを連発するなど,とにかく「楽しい」本であったことは間違いでは無い。

 また,読者投稿から排出された人材を含め,OUTの常連は,「アウシタン」と呼ばれ(自称し),一種のステータスのような物となった。
 しかし,これが内輪ネタの応酬となり,新規読者の参入を阻んだのも事実である。

 結果的に,みのり書房の解散が休刊の直接的な理由であり,OUTそのものの勢いは(衰えたとは言え)まだまだ顕在であった。
 当時の編集長は青磁ビブロスに編集部ごと移籍し,新しいアニメ誌MEGUを創刊する。
 当初は,OUTの倍近い売上を記録したMEGUだったが,結果的にOUT並の売上に落ち着いた。(当然である,OUTの後継なのであるから。)
 これをきっかけとして編集長の交代が行われたが,その後はOUT色が一掃された。そのため,既存のファンも離れていき,僅か2年後に休刊となっている。

 こうした顛末でありながら,現在でもOUTファンの横のつながりと復活を望むファンは根強く,アニメ「かんなぎ」のDVDには復活版OUTが特典として付属するなど,未だにこうした活動は続いている。

アニパロコミックス

 アニメのパロディを専門としたコミック誌。
 OUTの増刊として1982年に創刊され,後に独立した。1993年休刊。

 関連項目


 編集者


[関連用語,雑誌]


最終更新時間:2011年08月12日 18時05分25秒

 ノート

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脚注