B-CLUB

B-CLUB

• [雑誌]

 データ

 説明

　バンダイがかつて刊行していた模型雑誌。
　1985年刊行開始で，1998年の休刊まで約13年刊行が続いた。なお，「B-CLUB」のブランドは，現在もバンダイが発売しているガレージキットブランドとして残っている。
　創刊号が第2号という変則的な登場であり，ある種，狙った通りの効果を生み出したともいえる。

　B-CLUBは，元々バンダイが発売していた情報誌「模型情報」からの発展によって誕生したもので，バンダイが展開しているキャラクターモデルを中心的に扱う模型雑誌というスタンスの誌面構成であった。これは，同時期にタカラが刊行していたデュアルマガジンと同様のものであり，極論すればメーカーの販促誌というものであった。
　本誌が刊行された85年は，ガンプラブームが沈静化し，Ζガンダムの放映と（他社ではあるが）マクロスのプラモデルブームの沈静化がみえつつも，数多くのキャラクターモデルが発売されていた混沌の時期であり，ホビージャパンや創刊したばかりのモデルグラフィックスでもガンプラなどを扱うことはあっても，発売されているキャラクターモデルのほとんどは，作例などが存在しないような状況であった。
　こうした中，自社製品の紹介や作例，果ては改造などを取り扱ったタカラのデュアルマガジンは一部から高い評価を得ており，こうした自社製品のための模型誌の必要性をバンダイも感じていたことからの創刊だと考えられる。

　先にも触れたが，B-CLUBの本来の第1号（誌面に01が記載された号）は，模型情報の別冊として刊行された「MJマテリアルズ パーキングエリア B-CLUB」である。これに対して，実際に雑誌としての刊行第1号は，誌面に02が記載された「蒼き流星SPTレイズナー」が表紙を飾った号である。
　これは，元々模型情報に掲載されていたパーキングエリアという自動車模型の紹介コーナーを別冊化するにあたって，読者投稿などの募集も行い，「プレ創刊号」という位置づけで刊行されたためで，この表紙はバイクと自動車といういまでは考えられないようなものであった。
　しかし，第2号（創刊1号）の後書きなどで示された様に，元々はB-CLUBの「B」は，Bクラス，Bランクを意味し，Aクラス（Aランク）である「プロの人たち」を目指すBクラス側からの発信を意味しており，こうした理由から，初期のB-CLUBでは読者デザイン，読者ストーリーなど，実際のデビューを目指すような読者投稿も積極的に取り上げられ，同時に新製品キットの読者レビューなども積極的に行われていたのである。（こうした読者投稿に対して，プロのイラスト付きで紹介するなど，積極的な展開も見せていたため，本Wikiでもそれらは考慮に値すると考え，一部は項目化している。一例が，近藤和久氏によるRX-81アーマルなどである。）

　その後は，徐々に方向修正がなされ「アニメと模型の情報誌」というスタンスに変化していき，ガンダムだけではなく，最終的にはバンダイに関係しないアニメや特撮にまで波及していくこととなった。これは，編集がバンダイ出版課からメディアワークスに移ったことも大きいと思われる。^[1]また，特撮作品も積極的に扱っていたこともあり，当時それら媒体を扱う雑誌がほとんどなかったこともあり，貴重な存在となっていた。
　こうした方向性が定着すると，「○○特集」という時勢を無視したかのような，特集が毎号組まれるようになり，さらにそのマニアックな情報に拍車がかかっていくこととなる。

　だが，こうした状況下でバンダイの収益の問題から，組織改編が行われることとなる。1995〜96年はバンダイという企業全体の組織改革が行われていた時期であり，出版課も整理され，刊行元こそバンダイとなっていたが，既に実質的にメディアワークスの雑誌となっていたのである。^[2]
　このため，バンダイ出版課の消滅とともに，本誌も廃刊となり，「電撃B-Magazine」として再出発することとなった。（が，後の混乱は知る人には語るまでも無いだろう。）
　なお，一応補足しておくと現在の電撃ホビーマガジンが継承誌である。

 リスト

 関連項目

• 電撃Bマガジン
• 電撃アニマガ
• 電撃アニメーションマガジン
• 電撃ホビーマガジン

 編集者

• あさぎり

[関連用語]
[書籍・雑誌,B-CLUB]

最終更新時間：2014年11月08日 10時01分31秒

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