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RPGマガジン

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RPGマガジン

  • [雑誌]

 データ

出版データ
発行毎月1日
発売日毎月2日
定価
発行元ホビージャパン
表紙

 概要

 ホビージャパンから刊行されていた雑誌。
 RPGマガジン(正式には「ロールプレイングゲームマガジン」)は,ウォーシミュレーションゲームの専門誌であった「TACTICS(タクティクス)」が休刊後,新創刊された雑誌である。一般的には「アールピージーマガジン」と発音されることが多い。

 1980年代末頃から国内でもファンタジーブームとそのきっかけとなったTRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム[1])ブームが到来する。86年にコンプティークで連載が始まった「ロードス島戦記」は,当初TRPGシステム「D&D(ダンジョンズアンドドラゴンズ)」を用いたリプレイであった。これがきっかけとなり,RPGとファンタジーのブームが到来するのである[2]
 こうした中,ウォーシミュレーションゲーム専門誌であったタクティクスもその波に逆らえずにTRPGも誌面で取り扱うようになっていたが,次第にその記事量が逆転するようになり,遂にRPG専門誌としてリニューアルされたのが本誌なのである。

 90年の創刊以降,ブームとなったTRPGを積極的に展開しており,自社製品だけではなく,競合他社の製品(さすがにページ数は極めて限られていたが)も取り扱い「TRPGという遊び」を積極的にサポートしていくスタンスであった。それだけではなく「RPGで遊ぶ為の様々な記事」が存在していたのも特徴である。シナリオ作成のヒントになりそうな事象,歴史,小ネタなど様々な雑学的要素も取り込まれ,ゲームとは直接関係なくとも,雰囲気を高めるような漫画なども連載されており,総合誌的な側面も持っていたのである。
 この時期,TRPGを扱っていた雑誌は多いが,とことんまで遊び倒すというスタンスの雑誌は本誌以外見当たらないほど記事が濃く,リプレイ記事ではコンプティークのロードス島戦記とはある意味全く逆の「プレイする雰囲気を楽しむリプレイ」が掲載(その筆頭が,菊池たけし氏のセブン・フォートレスリプレイであった)されるなど,ライトユーザー層にも一定の評価を受けたのである。

 しかし,90年代半ばに至ると,世代が一定の硬直化を始め,新規ユーザーを取り込みにくい状況となっていく。記事にもその紆余曲折が見られ,自分のシナリオに生かせそうな様々な記事や特集が中心となっていき,プレイガイドなどの初心者向け記事が姿を消していくのである。逆に言えば,特定のゲームの遊び方よりも,ユーザーが自分でゲームを選択し,そのゲームに本誌の記事を利用する為の「ヒント本」にしかなっていなかったのである。
 このため,90年代後半に訪れたいわゆる「RPG冬の時代」には,誌面を大幅リニューアルし,中綴じから平綴じに変更,アニメやコンピュータゲームなどを題材にしたライトなTPRGやカードゲームなども取り扱う様になり,特に読者参加ゲームを始め「機動戦士ガンダム」関連の記事が増えていくこととなった[3]。だが,このリニューアルが古参のTRPGファンが離れていくきっかけとなってしまい,結果としてどっちつかずの雑誌となってしまったのである。

 ここで,編集部が選択したのが,新たにブームになりつつあった「トレーディングカード」を中心とした誌面構成へのシフトであった。こうして,99年に休刊(厳密に言えば,この際は休刊ではなく「誌名変更」である)し,「ゲームぎゃざ」として再スタートすることとなった。

 なお,本誌の果たした役割というものは大きく,現在刊行されているRPG雑誌「Role&Roll」や「ゲーマーズ・フィールド」などは,いずれも本誌の影響が見られる誌面構成をしている。また,2000年代半ばに再び起こったTRPGの第2次ブームには,本誌で取り扱われていたゲームの新版が再びその勢いを増しており,加えて数多くの新規ゲームが登場することとなった。

(蛇足)

 なお,蛇足ではあるが,HJのサポート縮小によって,TRPGの冬の時代に誕生したのが,現在TRPG業界を引っ張っているFEARである。(ちなみに,もう一つの大手であるグループSNEは,富士見書房のサポート継続によってソードワールドRPGを中心に,活動を継続していた。)
 FEARは,自社で出版物を刊行するだけではなく,読者参加ゲームや他誌でのTRPG関連記事の展開を続け,これをサポートしたのがエンターブレインだったのである。
 この結果,現在再び起こったTPRGのブームを主導しているのが,主にエンターブレインと富士見書房というのは,感慨深いモノがある。

 関連項目


 編集者


最終更新時間:2014年11月23日 17時16分13秒

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脚注

  • [1]いわゆるボードゲーム系の一種と分類されることが多いが,実際には会話によるコミュニケーション系のゲームである。日本ではドラゴンクエストなどのCRPG(コンピュータ・ロールプレイングゲーム)の普及が先行したため,RPGというとコンピュータゲームを想像することが多いが,元来は逆であった。
  • [2]この点で考えると,1983年の聖戦士ダンバインが如何に早すぎた作品であったか,ということだろう。国内で比較的早くからRPG(TRPG)に親しんだ人たちが1984年〜85年頃からなので,ダンバインは富野監督の時代を先取りする感覚のすごさが現れた作品ともいうことができる。
  • [3]私的な予想だが,これにはホビージャパン本誌の影響が強かったものと思われるのと,90年代前半にゲームグラフィックスが展開していたガンダムゲームの影響もあったと思われる。