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MS-X

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MS-X

  • [模型企画]

 データ

作品データ
展開期間1984/--〜
展開媒体雑誌等

 概要

 MS-Xは,好評だったMSVに続くプラモデルオリジナルシリーズとして企画されたものである。しかしながら,発表された時期である1984年は,ガンプラにとっての過渡期でもあり,結果的にアニメ「機動戦士Ζガンダム」の放映が決定したこともあり,企画そのものは頓挫している。

MS-Xの企画と頓挫

 爆発的ブームとなった「ガンプラ」であったが,商品が品薄になるような極端なブームは,事実上1982年で終わっている状況であった。無論,商品の供給体制が整ったこともあるが,およそ2年の商品展開に伴い,商品供給が過剰化した部分も否めないことと,アニメーション本編の展開が「機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙」によって終了してしまっていた,という点からのいわば「飽きてしまった」層が緩やかに離れていったという状況も一つの理由であろう。

 一方,バンダイ側の事情としては,すでに商品化する機体が存在しないという状況が商品展開を困難にしており,この結果としてユーザー側の「興味を引き続ける」ことが困難になっていたことも挙げられる。
 結果として,MSVというオリジナル路線を展開することで,当面の商品供給については可能となった。

 だが,1983年の終盤に至るとMSVの展開にも限界が露呈することとなる。
 一つが,商材の枯渇である。つまり,当初設定されていた各種バリエーション機の商品化が,ほぼ終了するという状況であったのである。(なお,現在のようなカラーバリエーションなどは当時としてはあまり想定されていなかった。)
 また,コミックボンボンとのタイアップの結果,MSVというシリーズの本来の趣旨である「モビルスーツの派生機」という方向性から推奨される「自由な改造によるオリジナルモビルスーツ」の作成,という方向性よりも,特定のパイロットの人気による「専用機の再現」という方向性が強くなってきていたのである。(これは,パイロット列伝などによって,パイロット名などが周知されたことも影響している。)
 実際,MSVの終盤に発売された機体は,極めて少数の生産に終わった機体やパイロットの専用機といった「改造を楽しむ」機体ではなく,「設定を再現する」,あるいは「作例を再現する」ことが目的にすり替わっていたのである。

 ほぼ同時期に発売されている「ハイコンプリートモデル(H.C.M.)」は,扱いとしては一種の玩具であるが,当時のキャッチコピーは「完成品プラモデル」であり,ある意味本末転倒な商品であるが,これも,プラモデル(MSV)を設定通りに完成させられない層に向けたフォローアップを兼ねていたと考えれば,その状況が指し示すのは同じところで有ると分かるだろう。

 MSVの迷走は,結果として「パーフェクトガンダム」の商品化につきる部分がある。
 無論,パーフェクトガンダムそのものは人気となっており,商材としては適切であったことは間違いない。だが,MSVというシリーズの趣旨から言えば,完全に異質なのである。そして,MSVの迷走はもう一種のパーフェクトガンダム(すなわちレッドウォーリア)の商品化に向かっていたのであるが,ここでシリーズの展開にストップがかかる。

 改めてシリーズラインナップを一新し「物語の展開に合わせた新モビルスーツの商品化」という方向性が示されたのである。
 この新たな物語こそが「MS-X」であった。

 MS-Xのフォーマットは,星山博之氏の脚本のストーリー展開によって登場する両軍のモビルスーツを大河原邦男氏のデザインで商品化するというものであり,アニメ媒体でこそないが,それに準じた商品展開と同じである。展開そのものはコミックなども想定されており,その意味ではMSVの終盤で行われたエースパイロット列伝などによる専用機の発売と同様のものであることがわかるだろう。

 MS-Xそのものは,1984年春にその機体群の存在は発表されている。(ただし,ストーリーについては部分的に触れられるのみで,いわばMSVという大枠の中の1作品という方向性の提示でしかなく,この点でもエースパイロット列伝などと大きな違いは無い状況である。)
 ところが,MS-Xを大々的に発表した静岡ホビーショーでは,同時に富野監督による小説「逆襲のシャア・ガンダム」[1]の製作が発表されており,ユーザー側の興味はこちらに向かってしまうこととなってしまったのである。

 前年(1982年)12月頃,MSVのパワーダウンを感じ取ったバンダイ上層部は,日本サンライズ(当時)に対して,「ガンダムの続編」の製作を打診しており,ガンダム以降の各作品[2]での十分な成果が得られていなかった日本サンライズとしても起爆剤としての「ガンダムの続編」は必要であったため,これを受諾し,富野監督の説得を行ったのである。
 結果として,富野監督が折れ,続編の製作がスタートすると放映中の重戦機エルガイムは,若いスタッフに様々な役割を割り振ることで,他のスタッフと新作ガンダムの準備に取りかかったのである。

 この結果,新作ガンダムの製作が進められ,秋のホビーショーでは新作の製作が発表され,正式タイトル「機動戦士Ζガンダム」が,1984年年末に発表されたのである。
 このため,商品シリーズの集約もあり,「ガンプラ」はΖガンダムシリーズに集中することとなったため,12月発売の1/100スケール「パーフェクトガンダム」をもってMSVシリーズは終了することとなった。
 また,同時に新企画としてのMS-Xも展開の中止が決定されたのである。

 しかし,翌年3月に発売されたコミックボンボンの増刊「機動戦士Ζガンダムを10倍楽しむ本」において,MSVに加えMS-Xが掲載されるなど,設定された情報は継承されており,これらが現在の宇宙世紀におけるモビルスーツ開発の系譜に組み込まれているのである[3]

MS-Xのストーリープロットとデザイン

 MS-Xにおけるストーリープロットは,機動戦士ガンダムの脚本家であった星山氏が担当しており,「ジオン公国軍の秘密基地ペズン[4]で行われている兵器開発プロジェクトを地球連邦軍の調査チームが調査する」というものであった。この際に,連邦軍側のパイロットとして設定されたデン・バザーク大佐の機体が「ヘビーガンダム」であり,主役メカとなる機体であった。

 デザイン画においては,大河原邦男氏を中心として設定画が描かれ,各種細部稿などは増尾隆幸のイラストにゆだねた部分が大きい。このため,細部のデザインが異なるイラストが掲載されるなどの事例は数多く存在する。
 機体名は,機動戦士ガンダムにおける富野監督のプロットであるいわゆる「トミノメモ」に登場した機体名が流用されることとなった。(デザインについてはもちろん別物であり,登場シチュエーションも別物である。)

 なお,様々な形で話題となるが,MS-Xで登場するモビルスーツについては,実際のところ厳密な意味での決定稿は存在しない。現在,MS大全集などで見られる画稿は大河原氏による画稿ではあるが,作品そのものが頓挫しており,決定稿という形での発表が成されていないためである。
 また,キットの開発に際して行われる最終的なデザイン画の調整が行われていたかについては,不明であるため,画稿によってデザインの違いが存在する機体については,どれが決定稿としての位置づけか,という部分も曖昧である。
 ただし,一般的には「Ζガンダムを10倍楽しむ本」に掲載された画稿が,MS-Xにおける決定稿的な扱いがなされているため,以降の各資料もこれに準じている。

 なお,発表順の違いもあるが,Ζガンダムの進行に合わせた形でデザイン画が修正された機体も存在しているため,当初のデザイン画とは異なるバージョンの画稿も存在している。(ガルバルディ,ギガンなど。)
 また,機動戦士ガンダムΖΖにおいて登場したMS-09G/H《ドワッジ》の影響で,MS-10《ドワッジ》を「ペズン・ドワッジ」と呼称する事例が増えたため,改名したと勘違いされることが多いが,MS-10もあくまでも正式名は「ドワッジ」であり,商材などの区別のために「ペズン・ドワッジ」と呼称されているのである。(実際,そういった事例は他にもあり,ある意味「ベスパ・ゾロ」などと同様である。)

 ストーリー


モビルスーツ・MSX

キャラクタ・MSX

 スタッフ

 プロデューサー:安井尚志
 シリーズ構成:小田雅弘
 ストーリー設定・脚本:星山博之
 設定・メカデザイン:大河原邦男
 イラスト:大河原邦男,増尾隆幸 ほか
 シリーズ構成協力:高橋昌也,川口克己

 なお,これらのスタッフは,当初予定されていたものであり,実質的に作品そのものがペンディングとなってしまったため,事実上メカデザインの大河原邦男氏とメカの基本設定を起こした小田氏らのみが名を残すこととなっている。

 関連項目


 編集者


[模型企画]


最終更新時間:2015年05月23日 08時57分23秒

 ノート

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脚注

  • [1]後述する時期的状況から考えると,実際には「小説」ではなく,新作のプロット(又はシナプス)であった可能性も否定できない。
  • [2]劇場版ガンダム以降の作品としては,ザブングル('82),ダンバイン('83),エルガイム('84)が富野監督の作品であるが,いずれも十分な成果は出し切れていない。また,スポンサーのひとつであったクローバーがダンバインの放映中に倒産しており,スポンサー料という意味でも苦境となった部分は否めない。一方,他の監督作品ではダグラムがコンスタントな成果は出していたものの,ボトムズ,バイファム,レイズナーといった作品は,いずれも(現在でもそれなりの人気は維持されているものの)当時としてはヒットとは言いづらい状況であった。
  • [3] この部分については,MS-Xの基本設定の流用という意味合いの方が正しいだろうとは思われる。
  • [4]蛇足話として,当初はサイド3のコロニーでペズン計画は実施されている,という設定であったが,後に小惑星基地となっている。