トップ 一覧 Farm 検索 ヘルプ ログイン

FSWS計画の変更点

  • 追加された行はこのように表示されます。
  • 削除された行はこのように表示されます。
!!!FSWS計画
*[用語]
//*読み:
*分類:計画
*区分:宇宙世紀
*出典:[[MSV]](1/144 FA-78-1インスト・他)
!!説明
 [[地球連邦軍]]が,[[一年戦争]]当時に立案した兵器開発計画の一つ。
 純然たる新型兵器の開発計画ではなく,既存の兵器の強化を目的とした計画であり,当時進行中であったV作戦における白兵戦用モビルスーツ「RX-78《ガンダム》」の武装強化プランの一つとして採用されたプランが,このFSWS計画である。

 FSWS計画は,一年戦争後およそ一年が経過した時点で連邦軍が公開した資料に含まれており,数点の写真とわずかながらの資料からその存在が伺える。
 しかし,多くの研究家はこの写真や記述されている資料の状況などから矛盾点が伺えるとして,この計画の実機が完成したとはいえず,事実上広報のためのシミュレーション映像という説を唱えている。

 また,この様な理由から,資料そのものも少なく,「FSWS」が何の略なのか,という点についても実は様々な説が存在しているのである。最も可能性の高いのは,「Full armored System & Weapon System」とされているが,「Full Strike Weapon System」という説や「Federal Suit Weapon System」{{fn 近藤版Zガンダムより}}といった説も存在している。資料の発掘により,徐々にその内容が明らかになってきてはいるが,未だ持って詳細が不明であると言っていいだろう。
!FSWSの立案
 FSWS計画において,その設計母体となった,RX-78《ガンダム》は,地球連邦軍の開発した試作モビルスーツでありながら,実戦投入されたことで高い戦果を挙げたという異質な機体である。
 また,戦果を挙げた2号機のパイロットである[[アムロ・レイ]]少尉(当時)は,後にニュータイプ・パイロットであるとされた人物で,一年戦争のさなか,早くからガンダムの機体性能に対する問題点を指摘,その改善を求めていた。

 元々,FSWS計画はこのアムロ少尉の改善要求に対する改善プランのひとつとして提示されたものである。同様に提示された様々なプランのうち,実際に採用されたものは,モスク・ハン博士の提唱した理論をベースとした[[マグネット・コーティング]]によって,RX-78の運動性能と反応速度の改善を行うものであった。(蛇足ながら,このプランの本命とされていたのが,ニュータイプ専用ガンダムの開発であり,このための試作案が,RX-78NT-1であったとされる。しかしながら,このNT-1タイプは,アムロ少尉に届く前に損壊しており,急遽実施されたのが,マグネット・コーティングのみの措置だったとも言われているのである。)

 [[ジャブロー]]ではこのアムロ・レイの改善要求に対して,様々なプランを立案したものの,この時点でジャブローに残るRX-78は,実働水準にあった機体が1機のみ{{fn スピリット・オブ・ジオンに登場したプロトタイプガンダムのこと,または,未だ正体が明らかとなっていない8号機のこと。}}で,残る機体(4機)は,未だ仕様を最終段階に移す前の機体であり,実際には設計を行うことは出来ても実機での検証は難しいというレベルであった。
 さらにこの改善要求に対して,上層部の意見は統一されておらず,一応「進行」はしていたものの,実質的には他の開発計画を含め,プランは迷走していたともいえるだろう。

 FSWSは,これらの様々な改修プランの中にあった「RX-78 1機あたりの攻撃能力を戦艦クラスへ引き上げるため,増加兵装を設ける」というプランを減刑としており,多数の迷走するプランの中では比較的実現可能なものとして考えられていたものであった。
!FSWSにおける改修プラン
 FSWSには複数の強化プランが提示されており,いずれもRX-78を素体とし,強化するというものであった。最終的に,3つのプランとして集約されており,次のようなものであった。

 1.「''武装として背部パーツには可動式のロケット砲を装備,右腕には装甲パーツと一体化して2連装ビームライフル,肩と膝にはミサイルベイ,また,機動力を補うため,背部と脚部には補助推進装置を装着''」
2.「''脚部にコアブースター並みのロケットエンジンを配し,ビームライフルユニットと同様,緊急脱着が可能な形で装着し,格闘戦用としてビームサーベルを腕へ一体化させる''」
3.「''下半身をほぼブースターで覆ってしまい,計4門のビーム砲を固定する''」

 このプランの中で,最も実現性の高いプランとして推進されたのが,1番目のプランであり,我々がFSWSの成果として目にする「FA-78-1《フルアーマーガンダム》」である。
 なお,明確な資料は存在していないが,2番目のプランがいわゆる「高機動ガンダム」と呼ばれる機体であり,3番目のプランが「ガンダムGダッシュ」と呼ばれる機体であるともされている。

 また,3番目のプランは,RX-78-7 ガンダム7号機(セカンドロット改修後のプラン)の増加装甲プランにも取り入れられていたと考えられ,この発展系こそが,後に登場するRX-78GP-03ではないかとも言われている{{fn これは筆者の想定であるが,あながち間違っているとは言えないだろう}}のである。
!FSWSの実働
 先述した通り,FSWS計画については,実際に機体建造まで進んだかどうかは不明である。しかしながら,様々な記録から,実在しない計画であったとは言い難いものであることも,また事実である。

 先に実機の写真についてはシミュレーション映像という説があることを触れたが,記録を紐解くと,ソロモン攻略戦直後に起きたサイド6沖遭遇戦へ実戦投入されたとする説や,ソロモン海戦において「青い」FA-78-1が確認されたという説もあり,全てをシミュレーション映像として実機の存在無し,と断定するのも難しい状況である。(実際,FA-78-1を運用したとされるパイロット名も記録には散見される。)

 また,終戦直前にFA-78-2《ヘビーガンダム》と呼ばれる,FSWS計画による強化型の運用記録(更に言えば,RX-78-7の増加装甲システムの形式がFA-78-3である)も残っており,完全に否定するのは難しい状況である。
 また,準RX-78ともいえるRX-79タイプの存在が現在では明らかになっており,RX-78そのものに増加装甲を装着したのではないタイプ,すなわち,RX-79タイプの増加装甲装着機の存在もあり得る状況となってきている{{fn この論説に関しては,ニュータイプのイラストが発端なので,話半分程度で(^^;}}。

 繰り返しになるが,この計画自体は実働したかどうかは明らかになっているとは言いがたい。しかし,派生した計画については,そのプランが明らかになったり{{fn RX-81計画のこと}},実際に実働している機体が確認されたり{{fn RX-78NT-1FAのこと}}していることから,プランそのものを否定することは困難である。
 現状,実機の存在についての確証は得られていないが,「実働寸前であった」という公式発表は,機密保持のための虚偽の報道であった可能性は否定できない。
!フルアーマー
 実は,FSWSにおける増加装甲システムに関しては,明確な名称が存在しているわけではない。増加装甲を装着したガンダム,FA-78-1においても,その正式名称は,「ガンダム増加装甲試作型」といった名称であり,「フルアーマーガンダム」という名称は俗称に過ぎない。
 しかしながら,FSWSのコンセプトは,こうした追加装備による機能強化であったことから,以後,開発された同タイプのコンセプトによる増加装甲装備型モビルスーツは,「フルアーマー」と俗称されるようになったのである。
!!備考
!注意
 本項の内容に関しては,1/144 フルアーマーガンダム及びメカニカルファイルの記述をベースに一部独自解釈が加わっている。
!蛇足
 筆者(あさぎり)は,この1/144 フルアーマーガンダム インストラクション記述から珍説RX-78論のRX-78-4〜8号機論を展開している。この時点で,実働可能な機体は,おそらく実際に試験運用または実践投入が行われたと考えられる。既にFSWSがプランニングされた時期に未稼働の4機の存在があるということは,この4機こそ4〜7号機と解釈するのが妥当だろう。そして,実働可能な機体こそ8号機であった可能性が残る。このように解釈すると,何らかの試験または実践投入で,8号機が失われていた(あるいは,発表できる状態ではない形になってしまった)とした場合,後のMissingMS(=M-MSV)発表の際に,8号機のみ除かれて発表されることになってもおかしくないのである。
!!関連項目

!!編集者
*あさぎり
----
{{category 用語}}
{{category 用語・UC}}
----
{{lastmodified}}
//2015.06.01:フルアーマー
//2015.06.01:フルアーマー計画
!!ノート
■[[本項目に追加情報を記載する|BBS2]]
※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。