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B-CLUBスペシャル MS大全集

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B-CLUBスペシャル MS大全集

  • [書籍]

データ

出版データ
発行日1988/02/10
定価1200円
ISBN4-89189-336-2
発行元バンダイ



 概要

 バンダイがかつて発売したムック本。または,メディアワークス(アスキー・メディアワークス)が刊行しているムック本のこと。あるいは,総称。
 ここでは,MS大全集と呼ばれる一連の書籍全体と,最初に刊行された「B-CLUBスペシャル MS大全集」についてまとめている。

刊行まで

 1980年に「機動戦士ガンダム」の大ブームが巻き起こると,各社から様々なムック本が登場することとなった。特にアニメ誌を刊行していた出版社は,こぞって特集本を刊行したことから,「ガンダムと言う作品」を解説した本は,実に数多くが世に現れることとなったのである。また,続くガンプラブームの際には模型誌の別冊も加わり,さらにコミックボンボンなど低年齢層向け雑誌のフォローもあり,数多くの関連誌が立て続けに出版されることとなった。
 こうした状況は,続編である「機動戦士Ζガンダム」の放映時も同様で,(大ブームの時と比べて減ったとは言え)アニメ誌の別冊等が刊行され続ける状況には大きな変化はなかった。

 ところが,それまで刊行されていた各種ムックなどは,基本的に作品ごとの資料を集約した形のものばかりであり,ガンダムシリーズを横断して解説したものは極めて少ない状況であった。
 特にアニメ誌が編集した増刊やムック本では,モビルスーツやモビルアーマーといったガンプラブーム以降のガンダムシリーズの牽引役となった「ロボット」に注力した資料が少なく,各アニメ誌の付録の設定資料集や角川書店の100%コレクションシリーズのように,メカニックだけに注力した資料であっても作品単体での設定資料の集約が中心的なものであった。(あえて言うならば,「Ζガンダムを10倍楽しむ本」がファーストガンダム〜MS-Xまでを横断的に取り扱った例外的な資料ということができる。また,ケイブンシャの大百科シリーズにもそうした事例が見られる。)
 そうした状況下で,機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの公開時期にバンダイから刊行されたのが,MS大全集と銘打たれた「シリーズ内の特定ジャンル」に注力した資料本だったのである。

特徴

 B-CLUBは,1985年にバンダイが創刊した情報誌で,体裁としては模型誌の別冊からスターとし,アニメなどの総合情報誌に発展した雑誌であるが,刊行初期から模型を話題の中心におきながらも「スケバン刑事」などの特集を組んだり,その増刊を刊行するといった幅広い展開を行っていた。(特に,こうした特集では,作品を横断した話題を展開することも多く,実際,こうした幅広い作品間を横断した特集は,後に「大研究」という一つのテーマで作品間を横断した特集記事へと発展していく。)
 また,アニメ作品の準備稿の掲載やその立体化なども行っており,これらの方向性が結実したのが「MS大全集」だということができるだろう。

 MS大全集が刊行されたのは,ちょうど逆襲のシャアの上映直前で,この頃には,Ζガンダム,ガンダムΖΖとシリーズ展開が為されていたこともあって,様々なバリエーションが登場したMSの一覧を欲する要望が強くなっており,そういった要望に対する答えとしての意味合いもあったと思われる。
 実際,カラーページの編集は,既に発売されていたMSVハンドブックなどとは異なり,バンダイプラモデルシリーズのカタログのような編集となっており,「細部まで判る資料」としてではなく,まさに「MSのカタログ本」としての印象の強い編集となっており,従来の資料とは明らかに方向性が異なることが判るだろう[1]

 一方,資料面としては刊行当時から不備が指摘されている。例えば,MSVやMS-Xは,Ζガンダムに関連した機体を中心に僅か5ページしかなく,おまけにそのほとんどが「MSVとして(MSVから発展して)ΖガンダムやガンダムΖΖ本編に登場した」機体であり,既存のMSVやMS-Xの資料はほとんど掲載されていないのである。(この影響は後々まで続いていくこととなる。)
 また,キャプションやスペックの誤植なども存在しており,こうした問題点は改訂が為される度に指摘される名物のようなものとなってしまった。

 また,この当時は収録される作品その物が少なかったこともあり,本の後半部は,逆襲のシャアの解説やキャラ紹介,SDガンダム関連の情報紹介などのコーナーがあり,また,逆襲のシャアに登場するMSのオリジナルMSV(後にCCA-MSVとしてまとめられるスターク・ジェガンなど)が掲載されている。また,貴重な没画稿も数多く収録されているのも特徴のひとつである。(その点がバンダイ刊行版のMS大全集が古書店で比較的安定的な価格となっている原因のひとつということができる。)
 また,巻末にはガンプラのリスト,キャラクター辞典,タイラントソードやサイバーコミックスなどのオリジナル作品の解説も投入されている。
 なお,収録された機体数は,311機。

刊行後

 MS大全集は,続く1989年に増補改訂版が刊行された後,1993年まで中断する。
 実のところ,当初はガンダムシリーズそのものが,1988年の逆襲のシャアで完結する,というニュアンスの報道であり,その最中に,OVAシリーズ「ポケットの中の戦争」の製作が発表されているのである。このため,89年のOVAシリーズの発売にあわせて改訂版が登場したのは,総決算的な意味合いがあったためと考えられる。
 だが,OVAシリーズの終了直後から,新作の製作が発表されており,これらに対応する為の方策としてバンダイでは「MS大図鑑」をエンターテイメントバイブルで刊行したのだと考えられる。(実際,MS大図鑑のフォーマットは,MS大全集のカタログページ+設定資料部分に,その時代設定ごとの解説を加えた形になっており,ほぼ同一のものといっても過言では無いのである[2]。)
 この結果,次に刊行された1992年以降,数年おきにMS大全集は刊行されるというパターンができあがり,現在まで継承されている。

刊行リスト

 現在のところ,MS大全集として以下の年に刊行されている。
 詳細は,各誌を参照のこと。
 なお,表記は刊行年によってバラバラであるが,ブックデータベース等では,「MS大全集」というタイトルでまとめられているため,ここでは項目名もそちらを基準としている。

刊行年タイトル
1988B-CLUBスペシャル MS大全集
1989B-CLUBスペシャル 新MS大全集(改定増補版)
1992B-CLUBスペシャル 新MS大全集 Ver.3
1998機動戦士ガンダム MS大全集98(MS ENCYCLOPEDIA)
2003機動戦士ガンダム MS大全集2003(MOBILE SUIT Illustrated 2003)
2006機動戦士ガンダム MS大全集2006(MOBILE SUIT Illustrated 2006)
2009機動戦士ガンダム MS大全集2009(MOBILE SUIT Illustrated 2009)
2013機動戦士ガンダム MS大全集2013(MOBILE SUIT Illustrated 2013)[3]

 関連項目


 編集者


[書籍・雑誌]


最終更新時間:2013年02月07日 19時09分59秒

 ノート

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脚注

  • [1]実は,この方向性がMS大全集2013では明確化し,2バージョンの商品が発売されるに至っている。
  • [2]ただし,メディアワークスに出版が移行してからは,方向性に明確化が為されてきたと考えられる。当初の電撃EBこそ,そのままのフォーマットであったが,データコレクションシリーズとして刊行され始めてからは,解説中心のデータコレクションとカタログとしてのMS大全集という位置づけが進んできている。
  • [3]POPULAR EDITIONと+Drawing EDITIONの2種が刊行されている。