!!!傭兵 *[用語] //*読み: *分類:軍事用語 *区分:[[宇宙世紀]] *出典:MSV !!説明  金銭などで雇われた兵のこと。  当該紛争に於いて,直接利害のない第三者で,徴兵以外の兵として参戦している場合,傭兵と呼ばれることが多い。(なお,こうした兵を「大義によって協力してくれる人々」という意味合いで義勇兵と呼ぶ場合もあるが,結果的に金銭などの利益授受が生じる場合,それらの区別は事実上不可能である。)  元来は,「サラリーマン兵士」の意味合いで用いられていた言葉であるが,近代以降,上記の様な意味合いに定義されていった。  近代国家成立前の傭兵とは,その生誕国家を問わず,能力をもって判断するというものであったため,場数を踏んだ経験豊富な兵が多かった。  これらには,主に2種類の兵がおり,金銭のみで動き,場合によっては相手側の高額な報酬によって裏切る者と,常に契約を全うするが最初から高額な金銭を要求する者があり,前者は戦争屋として特に忌み嫌われる様になっていった。  第2次世界大戦以降,国際法規上,傭兵は「戦闘員として認められていない」{{fn 1989 年,国連総会で傭兵の募集や利用などを禁止する条約が採択されているが,これを批准した国は僅かでしか無く,批准した国も後述する民間軍事会社を利用するため,実質的に傭兵は残っている。}}ため,その存在は表向きは無いこととなっている。(そのため,傭兵の扱いに冠しては,ジュネーブ条約を遵守する必要が無いとも言われ,捕虜としての正式な扱いを受けない場合もあると言われる。)  しかしながら,紛争が絶えないアフリカ諸国では,第2次世界大戦以降でも,[[民間軍事会社]]が雇っている事実上の傭兵が存在しており,これらの多くは,金銭によって戦闘に参加している。こうした状況下で,対イラク戦争ではアメリカ軍もこれら民間軍事会社を全面的に活用したため,傭兵の存在がクローズアップされることとなったのである。  なお,従来考えられるような「金によって裏切る傭兵」は,こうした民間軍事会社の存在によってほとんど消えていったのは間違いない。これは,民間軍事会社に雇われるには,それ相応の実力と,他の傭兵からの信用が必要となってくるからである。 !傭兵の種類とその業務  傭兵は,その活動する業務によっていくつかの種類に分類される。  特に狭義で傭兵という場合,個人あるいは数人〜数十人規模のグループによる活動を指すことが多く,我々が想像する傭兵とはほとんどがこの事例である。  こうした個人・小規模グループの場合は,金銭授受によって雇われる場合だけでなく,理念から参加するいわゆる義勇兵まであり,厳密な区別は難しい。(特に近代,国家的な大規模戦争がほとんど起こらなくなってからは,宗教的な側面でのテロリズムに参加する傭兵が多く,この点でも義勇兵的な側面が強くなっている。特に,この場合は兵士として扱われることはなく,テロリストとして扱われるため,投降は死に直結しかねないこともあって,抵抗は激しいものとなる。)  これらの場合,多くは実際に戦闘行動を行う「兵士」であり,戦闘員として直接戦闘に関わることが多い。  こうした個人単位の傭兵は,基本的にその紛争限りで契約が終わるため,新たな紛争が生じた場合,敵味方が入れ替わることも有り得るのである。  一方,こうした金銭などの利益授受ではあるが,正規兵として国家に雇傭されるのが「外人部隊」である。実際には傭兵と大差ないが,立場は正規兵として扱われるため全ての兵士の権利を有するのが特徴であり,引き替えに契約した利益に応じた兵役が課せられる{{fn エリア88を見てもらうのが手っ取り早いかもしれない(笑)。}}。多くの場合,移住権などが絡むため,外人部隊とはいえ,実質的に国軍に近いものである。  民間軍事会社,または退役軍人などが派遣される場合も傭兵と似た様な扱いである。  後者は,その能力を活かした訓練などを行う場合が多く,冷戦時代にはこうした技術を持った退役軍人などが数多く,若い兵士を指導するなど見られたという。  また,民間軍事会社は,発展途上国などが,国軍の維持管理にかかるコストや,国軍の反乱によるクーデターなどを恐れて用いる場合もある。こうした民間軍事会社については,該当項目を参照のこと。 !傭兵の国際的立場  基本的に傭兵として活動する場合,国際的な立場では「犯罪者」である。  個人や企業に雇われた傭兵は,あくまでも「非合法の戦闘員」であり,兵士としての待遇は一切与えられない。この場合,敵兵(傭兵を除くことがほとんど)や,テロリスト等を殺害した場合,殺人罪で問われる場合もある。また,国家によっては傭兵として活動しただけで,犯罪となる場合もある。唯一の例外が,国軍正規兵として扱われる「外国人部隊」で,この場合のみが正規の軍人として扱われるのである。  民間軍事会社は,その点でグレーゾーン上に位置しており,民間軍事会社の派遣者に対する指針が幾度とも無く示されているが,未だ明確な決定を見ていない。 !!関連項目 !!編集者 *あさぎり ---- {{category 用語}} {{category 用語・UC}} ---- {{lastmodified}} !!ノート ■[[本項目に追加情報を記載する|BBS2]] ※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。