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木星

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木星

 説明

 太陽系5番目にして,最大規模の惑星。質量規模も大きく,木星以外の惑星の質量を全て合計しても,その2.5倍ほどの質量となる。(このため,太陽系は太陽と木星がその質量のほとんどを占めるとも言われる。)
 構成物質のほとんどがガス状物質であり,中心部には流体化した金属(または岩石)の核を持つとされる。(ただし,核については存在しないという説もある。)このため,土星と共に「ガス惑星」とも通称される。

 その巨大な質量から,太陽系全体のバランスに影響を与えており,太陽系の惑星が楕円軌道を描く原因のひとつともなっている。また,同時にその組成が水素とヘリウムであることから,「太陽(恒星)になりそこねた星」と表現されることも多く,様々なサイエンスフィクション作品では,木星を太陽化するなどの手法をもって外宇宙開拓などの手段のひとつとしているものもある。
 しかしながら,木星が実際に恒星になるには,質量が遥かに足りず(一説にはおよそ100倍ほど必要ともされる),太陽にするためには,かなりの質量を加えてやる必要がある[1]


 木星は自転速度が速い惑星としても有名であり,およそ10時間で1日となる。このため,大気(=ガス)が,強い遠心力に引っ張られ,赤道方向に膨らんだ楕円形をしている。(これは小型の望遠鏡でも充分観測できる。)
 また,自転軸がほぼ垂直であるため,季節変化がほとんどなくそのために大赤斑と呼ばれる大気の渦(地球で言うところの台風のようなもの)が存在し続けている。

木星のリング

 木星には僅かながらだが,リングが存在する。20世紀に打ち上げられた探査機(パイオニア10号,ボイジャー1号)の観測によって,3本のリングの存在が確認されている。
 なぜ存在するか,については未だ明確な回答はないが,木星を回る数多くの衛星に小型の隕石がぶつかった際のダストや,木星の重力圏に入ってしまった太陽系内のダスト,各衛星から噴出したガスやダストなどから構成されていると考えられている。

木星の衛星

 木星の衛星は,21世紀初めまでに63個(うち,1個はロスト)が発見されており,その多くが命名されている。
 最初に発見された4つの衛星(イオ・エウロパ・ガニメデ・カリスト)を,その経緯からガリレオ衛星と呼ぶ。
 その後発見された数多くの衛星は,その軌道(自転方向と公転方向が同じ順行衛星と自転方向と公転方向が異なる逆行衛星)や,離心率などからいくつかのグループに分けられている。
 これらは,太陽系の誕生時に木星と共に誕生した衛星と,後に木星に捕獲された小惑星が衛星化したものにわけられ,後者は,現在も増加している可能性がある。
 特に木星の強い重力は,小惑星を捕獲したり,彗星を捕獲[2]したりと,様々な影響を与え続けている。1994年のシューメーカー・レヴィ第9彗星が,木星の重力から逃れられずに分解し,木星に衝突した天体事象は,その強力な重力による影響をしめしたひとつの例であろう。(同様の事象は,他にも数多く観測されており,これを専門に調査しているチームも存在する。)
 このため,木星や土星はその強力な重力によって,太陽系外部(あるいは外縁部)の小型の天体が内惑星(水星〜火星)に衝突することを防ぐ盾の役割を果たしているという説を述べる学者も存在している。また,逆に,これらの惑星の強大な重力によって崩壊させられた彗星やその他小天体の破片が地球や火星に降り注いだ結果,水や有機物の基礎となる元素類が地球や火星にもたらされた,という説を唱える学者も存在している。
 このため,これら木星の衛星には,貴重なサンプルが存在している可能性も否定できず,調査の必要性が叫ばれている。

伝承・神話

 木星は,太陽・月・金星につぐその明るさと(地球上からの見かけの)動きから,古くから様々な神話や伝承と関連づけられている。西洋では,メソポタミア神話のマルドゥークと関連づけられ,以降各地の神話の主神に相当する扱いを受けている。その代表的なものが,英語読みでの「ジュピター」,すなわちギリシャ神話におけるゼウスであろう。
 一方,東洋では星座のなかをほぼ12年かけて移動するため,「歳星」と呼ばれ,これが道教で凶神の代表格として神格化され恐れられる様になった。これは,古代日本に於いても同じであり,日本書紀や古事記でも取り扱われている。
 また,こうした動きは占星術でも重要な要素として取り扱われており,洋の東西を問わず,重要な星と考えられていた。

 関連項目


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最終更新時間:2011年12月24日 12時09分26秒

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脚注

  • [1]従って,近年のSFでは,木星を太陽化する場合,マイクロブラックホールなどの高質量体を木星に融合させる手法をとるものが多い。
  • [2]彗星は本来,外宇宙軌道の彗星の巣から太陽に向かって「落ちていき」太陽を回って再び彗星の巣へ戻っていくのだが,木星に捕獲された彗星は木星を焦点とした楕円軌道を描く様になる。