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電脳機動Aガンダム

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電脳機動Aガンダム

  • [作品]

 データ

データ
展開時期2007/10/06〜2008/03/29 全25話
放映時間23分/回
制作SU N RI ZE
媒体Web

 概要

2007年末に展開予定の新作。

 ストーリー

 西暦2057年,電脳ネットワーク上でのデータ流通は,既にいわゆるインターネットという文化の表現手段だけではなく,その裏での「データの奪い合い」という一種戦争のような姿となっていた。
 すでにコンピュータネットワークは網の目のように張り巡らされ,なんらかの情報端末として機能するかぎり「完全に独立した(スタンドアロン)」コンピュータは,事実上存在しない時代となっていた。国家間の情報戦争も,ネットワーク上での相手国へのハッキング,クラッキングといったものであり,直接人間を介して行うという形ではほとんど行われなくなってきていたのである。

 特に国家間の争いは,「相手の国家基幹をなすデータ」を如何にして潰すかに移行しており,ネットワーク上のスキルが,事実上の国力と等しくなっていた。(当然である,国家の資本すらも「相手国のデータ」を書き換える事で如何様にも出来たのであるから)
 ところが,こういった状況になると「国民を統制」できる国家は,その国民の持つスキルを全て国の為に使用する事が出来るが,自由主義の国はそういった能力を持った個人に対する強制が難しいため,国力の差が,ある意味開いてきてしまうのである。
(実際,西暦2044年に起こった大規模ハッキングでは,世界規模で特定の国家の資金が膨大にふくれあがり,その矛盾を確認できなかった各端末管理者は,「バックアップの残る」状態までの復元しか出来なかったのである。つまり,バックアップすら改ざんされるような状態であったとしたら……,如何様な状態にでも出来る事がわかるだろう。そして,そのハッキングの際には,実際にそういった状況だったのである。)
 そう,個人に対する「国の強権」が発動しやすい国ほど強くなったのである。

 ところが,そういった情勢がはっきりとしてきた西暦2048年,一つの事件が起こった。
 それまで,ネットワーク上における攻防は,高レベル技術者による「密やかに行われる駆け引き」であったのだが,ある時(具体的には,2048年1月1日)から,その攻防が誰でも視覚的に確認できるようになったのである。
 具体的には,特定のネットワーク空間で,視覚的なグラフィックを伴った擬似空間が誕生し,国家間で行われるプログラム間での戦いが,「視覚的な戦い」で表現されるようになったのである。
 このエリアは,誰でもアクセスして閲覧する事は可能だが,その戦いに介入する事は不可能だった。また,各国がいくらこのエリアへの接続を制限しようとしてもそれは不可能だったのである。

 このエリア,具体的には『戦場』と呼ばれるそれは,国家間のデータネットワークを遮断するように現れ,全ての情報通信は『戦場』を経由することとなった。
 しかし,民間レベルの情報交流,すなわち,ウェブ,ブログなどといったもの……は,なんら影響を受けず,国から国への「攻撃的な」プログラムだけが遮断されるという,なんとも不思議な状況となったのである。

 『戦場』では,「攻撃的な」プログラムは『戦場』に力(兵器)として表現される。高い完成度のプログラムは,より強力な兵器として表現され,一方,防御用に作られたプログラムは,国を守る盾として機能するそして,国が持つデータは,まさに国として表現される。つまり,『戦場』とは,ネットワーク上に誕生したもう一つの地球ともいえるのである。

 そして,その『戦場』に現れた国は,その国の持つ重要データがそのまま国の形として表現される。すなわち,国民の生活をささえる各種データは,民間インフラの形で表現され,政府の重要データは国を象徴する政治施設といった形で,軍事関連のデータは軍事施設として表現されるのである。
 つまり,軍事施設が多く表現される国は,国民を顧みない軍事国家であるし,政治施設が多く表現される国は,政府による統治国家ということである。
 そして,それらのデータは,様々な情報偽装などに偽られることなく表現されている,という状態であった。

 これが何を意味しているのか?
 簡単に言えば,「圧倒的技術を持った何者か」が,ネットワーク上に介入してきたということなのである。そして,その正体は決定的に不明であった。様々な正体を探る動きにも何の証拠も特定できず,また,『戦場』をネットワーク上に構築するプラグラムが稼働するサーバーすら特定できないありさまだったのだ。いや,厳密に言えば,サーバーは特定できたのだ,ただ,そのサーバーが「全世界の全ての端末」であり『戦場』は,それら端末の上で「分散稼働する」プログラムでしかない,ということなのである。無論プログラムを特定の端末からシャットアウトする事は可能である。だが,ネットワーク上の他の端末にアクセスした時点で『戦場』に取り込まれてしまう為,事実上回避は不可能だった。
 この事実が判ってくるにつれ,多くの国では自分たちが他国に対して行っている情報戦術が『戦場』を回避できないのなら,『戦場』を支配する事が事実上の勝利になると判断し,そういった方向性へとシフトしていったのである。
(無論,この時点では『戦場』のもつ最大の問題点に関して理解しているものは,少数であった。)

 様々なアプローチから『戦場』に表現される各国の様子は,それぞれの国の持つデータそのものであり,それを破壊する事で,当該国の持つデータそのものを破壊する事が可能であると判った。すなわち,各国の考えるとおり『戦場』の支配は,事実上世界の支配に等しいのである。
 つまり,真の問題は「各国の重要なデータベースそのもの」が,『戦場』に偽ることなく表現されてしまっている,という点であったのだ。そのデータの内容はわからなくても,「そこ」を破壊するだけで相手国に深刻なダメージを与える事が出来る,これが如何に問題であるか判るだろう。簡単に言えば,プログラム的な破壊活動だけで,相手国をたたきのめす事が可能になったという事なのだから。

 各国は『戦場』で効率的に戦える兵器(プログラム)の開発にしのぎを削った。
 そして,「戦争」は,実際に「人命を賭けて行う」ものから,『戦場』における『プログラム同士の戦い』にシフトしたのだった。


 戦いはエスカレートする……

 人命がかかっていない「戦争」。
 目の前にある「敵の心臓部」を破壊する為に自分たちの代償を必要としない『戦場』での戦いは,エスカレートする一方であった。当初は,「敵を倒す」ことが目的であった戦いが,いつしか「『戦場』より敵国を消し去る」ことが目的にシフトしたとき,人々は民間人を表すデータが,「民間人の生活を支えるデータ」であることを忘れた。
 それはすなわち,国によって民間人の命が奪われる時代が来てしまった,ということを意味していた。

 そして,第二のショックが訪れる。

 民間データを破壊しようとする攻性プログラムを破壊するプログラムが現れたのである。
 GUNDAM(Guardian for Un-protected Nationalities to Aggression of Mader program = 攻性プログラムの襲撃に対して守る手段を持たない人々を守る守護者)と呼ばれた「それ」は,従前の兵器の姿しか表現できないこれまでの攻性プログラムとは次元の異なった姿をとっていた。
 「GUNDAM」は,一見兵器としてはありえない巨大人型兵器の姿をしていたのである。

 「兵器としてはありえない人型」でありながら,他を圧倒する戦闘力を発揮するGUNDAMは,『戦場』においてあまりにもはっきりした戦闘行動を行っていた。
 すなわち,国家間の争いには加担せず,それによって被害を被る「民間人(のデータ)」を守る為だけに活動するのである。すなわち,民を巻き込まない「戦争」には一切関わらず,民を巻き込む「敵」にのみ,その圧倒的な力を振るうのである。

 多くの国にとって,自らの活動が相手国の「ただの人々」を苦しめている事を理解するのは容易い事ではあった。当然である,元々は彼らは命を賭して,民間人を守る為に戦っていたのだから。
 だが,「相手を滅ぼすことだけが目的」の国にとってGUNDAMは,目的を邪魔する憎き敵に過ぎない。単に「敵を倒す」目的が,「GUNDAMを倒す」にすり替わったに過ぎないのである。

 そして,「対」GUNDAMプログラムが現れたとき,『戦場』は,本当の意味での命を賭した「戦場」となった……

 モビルスーツ

ブレードマスター
APS-004 Gブレード

史上初めて確認されたGUNDAM。
その名の通り,「剣」を主武装として戦う機体である。
凄まじいまでもの運動性能を誇り,旧来の兵器では追従不可能なほどである。
それ故に,懐に飛び込まれた兵器は,その剣によって一刀両断される。
なお,この名称は『戦場』における通称であり,本来の名称は未だ不明である。
ライトブルーに彩られたこの機体が,真の姿を現すのは,まだ先の事であろう。

なお,Gブレードという名称は,セリナ宛に通知された謎のメールに記載されていた機体名。現時点では,あくまで仮称の域を出ていないが,「GUNDAM」を有する謎の組織が,その正体を明らかにし始めているものと考えられる。

エアマスター
APS-007 Gウイング

2番目に確認されたGUNDAM。
当初は,ブレードマスターの飛行用オプションとして姿を現したが,実は,変形する事で人型兵器としても戦うことのできる機体であった。
ブレードマスターと合体する事で,圧倒的な機動性を発揮する。
もちろんブレードマスター同様,この名称は『戦場』における通称であり,本来の名称は未だ不明である。
ライトグレーに彩られたこの機体が,真の姿を現すのは,まだ先の事であろう。

なお,Gウイングという名称は,セリナ宛に通知された謎のメールに記載されていた機体名。現時点では,あくまで仮称の域を出ていないが,「GUNDAM」を有する謎の組織が,その正体を明らかにし始めているものと考えられる。

ダイブマスター
APS-010 Gマリナー

4番目に確認されたGUNDAM。(ちなみに3番目に確認されたGUNDAMに関しては,なぜかデータが抹消されている。)
ほとんど戦闘が起こりえなかった海戦エリアにおいて,非常に攻撃的な攻性プログラムが登場した際に,その撃破に現れた機体。
海戦を『戦場』で行った場合には,あまりメリットがないため,それ以降の戦闘は行われなくなり,本機が確認されることも無くなっていった。
だが,どのエリアでも対応するGUNDAMが存在する,という事実を各国に知らしめる効果は有ったのである。

カノンマスター
APS-006 Gブラスター

ブレードマスターの支援に用いられることが多い攻性プログラム。
確認されたのは,5番目だが,当初から支援機として運用されていた。(ジャマーのために,認識されていなかった,というのが正しい。)
かなり大型な人型のプログラムで,ブレードマスターと並ぶと大人と子供ほどのサイズ差がある。
その巨体は,プログラムのほとんどを防御用のシステム構築に用いたためで,インフラデータなどへの攻撃に際して,盾となることが多い。そのため,一見すると攻撃手段を持っていない様にも見えるが,その名が示す様に,大型のキャノン砲を装備しており,遠距離からのピンポイントでの砲撃能力は高い。

ヘルマスター
APS-002 Gコマンダー

3番目に確認されたGUNDAM。しかしながら,その機体は禍々しく,他のGUNDAMとは一線を画する。
その正体は,明らかにはなっていないが,他のGUNDAMとは共に活動していないことから,何らかの異なった組織(あるいは人物)が介在している可能性は否定できない。

APS-001 Gオリジン

GUNDAMのコードを表す「APS」とは「ADVANCED PROGRAM SYSTEM」の略称であるといわれる。
このAPS-001 Gオリジン(発音は,ジ・オリジンらしい)は,全てのGUNDAMのベースとなったプログラムといわれている。
非常に高度なプログラムシステムで構築されており,一言で言えば複雑怪奇。そのため,プログラム本体も非常に巨大なものとなっており,これをシェイプしたのが現状のGUNDAMということなのである。巨大なシステムで柔軟性に乏しい反面,有りとあらゆる状況に対応可能なプログラムであるとも言え,非常に強力なものだとされている。
なお,第1シーズンではその姿は完全には現れていない。

VPT-001 ブルーオーシャン

GUNDAMの登場に衝撃を受けた環太平洋諸国連合のディベロッパーが開発を進めたプログラム。
元々環太平洋諸国連合は,GUNDAMに攻撃されるような状態(=民間データへの攻撃を行う状態)ではなかったため,どちらかといえばGUNDAMによって守られる事態が多かった。
そのため,GUNDAMの挙動を監視する機会に恵まれ,それによる解析によって誕生したのがブルーオーシャンである。
VPTとは「Variable Program Type」を表し,GUNDAMのプログラムシステムに似た形のプログラムとして構成する為に可変式のプログラムとして設定されており,複数のアドインを組み合わせることで様々な『戦場』で活動することが可能。
勝星シリーズよりもいっそう進んだプログラムシステムであり,既存の攻性プログラムとは次元の違う戦闘力を発揮する。
開発ディベロッパーのリーダーは,ナガレ・アカツキ。

VPT-XXX ガデス

環太平洋諸国連合が投入した攻性プログラム。
正式な型式を与えられていない「ワンオフ」である。

Type50MBT
50式主力戦車

環太平洋諸国連合が開発したMBTタイプの攻性プログラム。
陸戦タイプの攻性プログラムの中では圧倒的な機動性と運動性を誇る。
ベースとなったイメージは,環太平洋諸国連合Jエリアの開発したTYPE47MBTで,ロールアウト当時最強といわれた第6世代MBTがイメージモデルとなっている。
北大西洋諸国連合のMBTと情報交換し,共同開発されていることから,攻性プログラムとしては非常に似た挙動を行う。

Type57MBT
57式主力戦車

環太平洋諸国連合が開発したMBTタイプの攻性プログラム。
陸戦タイプであったType50の発展型として開発されたものであり,第6世代MBTとしてのプログラムであったType50から,VPT-001のサポートプログラムとしての運用が中心となっているのが最大の相違点である。
様々なアドインキャリアを装備しており,『戦場』でVPT-001の戦闘行動をサポートする。また,アドインキャリアに攻撃型モジュールを装備することで,本機をそのまま防衛戦闘用プログラムとしての運用も可能である。

Type57MBT/AS
57式主力戦車/アサルトユニット

57式MBTに攻撃型ユニットを装備したもの。
主に,VPT-001の支援攻撃を主任務とするが,001が活動困難な地域(入り組んだ構造体の多いエリアなど)では,前面に押し立てられることも多い。

勝星弌式

亜細亜(中央)国家連合の攻性プログラム。
史上初めて登場した対GUNDAMタイプの攻性プログラムで,GUNDAMを撃破することのみを念頭において開発された。逆に言えば,GUNDAM以外の攻性プログラムは始めから考慮されていないという思い切った設計である。
『戦場』では半人型という一種異様な形状で表現される機体は,GUNDAMの攻撃を受け流し,集団戦でGUNDAMを追い詰める為に考案された物である。
しかし,航空戦闘に対応できないという致命的な欠点を抱えており,エアマスターの登場と共に,二線級のプログラムとなってしまった。
また,『戦場』におけるプログラム解析が進んでいない状態で開発されたプログラムであり,未完成な印象を受けるのはやむを得ない。しかし,攻性プログラムとしては完成度は高く,回線の細いネットワークからの侵入であっても大量にコピーを行うことが可能となっている。

勝星弐式

亜細亜(中央)国家連合の攻性プログラム。
勝星弌式に改良を加えたもの。対GUNDAMプログラムとしてのみ開発が進められた勝星弌式は,様々な欠点を抱えていたプログラムであった。
なかでも最大の問題とされた,航空戦闘に対応できていない点を改良したのが,本機である。
トレードオフとして,プログラム自体のサイズが大きくなっており,反応性に乏しい。

勝星参式

亜細亜(中央)国家連合の攻性プログラム。
弐式の問題点だった反応性を改善したモデル。
プログラムの効率化に重点を絞ったもので,弌式の「軽さ」と弐式の「運用性」をあわせもった完成度の高いプログラムとなった。
プログラムを開発したのは,「金」と呼ばれる人物だが,その正体は不明である。

火星弌式(わそん)

亜細亜(中央)国家連合の攻性プログラム。
勝星弌式をベースにカスタマイズされたプログラム。勝星弌式がGUNDAMのみをターゲットに開発されているのに対して,火星は侵略行動(開発者はあくまで防衛行動といいはっているが)を前提にしたプログラムで,他国への侵攻が中心となっている。
最も危険なタイプのプログラムで,攻性プログラムよりも相手のインフラを潰すことを前提とした自律行動を行う為,最も多くGUNDAMと交戦しているプログラムとも言える。
特徴としては,勝星弌式同様軽量プログラムとして構成されており,ありとあらゆる『戦場』で見ることができる。
なお,本プログラムは亜細亜国家連合としては公式の物ではないという建て前をとっている。このプログラムは一部組織の独断で開発されたものであり,確かに正規の軍関係者の開発した物ではない。しかし,亜細亜連合としてはこれを都合のいい道具として用いており,各国と亜細亜連合の軋轢の原因となっている。

 キャラクタ

セリナ・モーニンミスト

環太平洋諸国連合の情報ネットワーク企業のキャスター。
早くから『戦場』の内情に注目しており,各国の戦いをリポートしていた。
それ故に,各国の動静に早くから警鐘を鳴らしていた人物でもある。
また,史上初めてGUNDAMを確認した人物でもあり,彼女が民間データの破壊についてリポートする「エリア」にGUNDAMが現れることも多い。

セイ・アカツキ(曉星)

環太平洋諸国連合Jエリア(日本)に居住する少年。
既に高齢化が進み,低年齢層の占める割合が低くなったJエリアでわがままに育った,一言で言えば生意気な少年。
しかし,実際には両親が家にいることのほとんど無い寂しさからくるポーズの様なものである。
父親は,電脳自衛隊に所属するディベロッパーで,ほとんど家に戻ることが無く,母親は大病を患い,長く入院している状態である。
母親の入院している病院が,敵国のプログラム攻撃により,機能不全に陥り,一時死線をさまよったことから,『戦場』における攻防に興味を持つ。
父親譲りのプログラム能力により,ディベロッパーとして覚醒してゆく。

ヤヨイ・カスミ(霞彌生)

セイが母親の入院している病院で出会った少女。
どうみても,小学校高学年程度の幼い少女だが,セイと話すときには,時々大人びた発言を行う。
いつも小型端末を持ち,誰かとメールのやりとりを行っている。
活発な少女ではあるが,彼女自身が病院に入院しているということであり,その病名については明らかにされていない。(ただ,かなり長期の入院になっているという。)
実は,彼女の持つ端末こそが,GUNDAMのデータコントローラーである。

かつて,ネットワークにおける「人間のデータ化」を目指した科学者による実験の被検体となっており,その際に脳とネットワークを直接接続されるという非人道的な処置を受けていた。
組織によって救出された彼女は,およそ2年にわたるリハビリの後,新しい名前と戸籍を与えられ,環太平洋諸国連合Jエリア(日本)に居住することとなったのである。
実際の年齢は,20歳に少々足りないほどだが,被検体だったころに行われた処置の為,脳の一部にダメージを受けており,成長が止まってしまっているのだった。
外見から,学校などに行っていないことを追求されないように,「入院」という形でカムフラージュしているのだった。

金(キム)

亜細亜(中央)国家連合としては,事実上初めてのデベロッパー。
状況によっては,GUNDAMと互角以上の戦いを行うことのできる「勝星参式」を開発した人物。
その正体は不明で,他国が持っているデータベース上には,存在が確認できない。

 艦艇

アルケミスト

「GUNDAM」の母艦的艦艇。
本来プログラムであるはずのGUNDAMに母艦は必要ないはずであるが,『戦場』では,アルケミストとともに確認されることが多い。
ちなみに,アルケミストとは,「錬金術師」のことである。

 用語

『戦場』(フィールド/エリア)

コンピュータネットワーク上に突如登場した「バトルエリア」。
これを回避して他国へと自らのプログラムを送り込む事は不可能となったことから,情報戦の様相が一変する事となった。
『戦場』に表現される攻性プログラムは,その特徴から空陸海に適応した兵器としての姿で描き出される。プログラムの構造により,それぞれの兵器として対応した領域でしか戦闘できない形となる。
従って,陸戦兵器として表現されたプログラムが空戦をこなすことは不可能であり,こういったマルチエリア対応のプログラムを生み出すには,非常に高度な技術が必要となる。
また,『戦場』そのものを解析する能力が必要となり,それだけに,ブラックボックスと化した『戦場』におけるGUNDAMの存在は,特異な物であるといえるだろう。

なお,蛇足ながら,ネットワーク上で無作為に行動する自律型ワーム(ウイルス)は,『戦場』においては敵味方を問わず行動する野良兵器(笑)として表現される。

攻性プログラム

『戦場』における兵器そのもの。
元々敵国に送り込むスパイウェアやウイルスといった類のものであり,これを『戦場』が視覚的に表現したことから,情報戦が一変することとなった。

ディベロッパー

『戦場』に適合した攻性プログラムの開発者の総称。
単純なプログラマではなく,敵の行動すらパターン化し,対処するための高度な技術を要する。
ディベロッパーと呼ばれる人々は,基本的に国に認められて「戦争」を行う「戦士」であり,彼らの所在は国の存亡にすら関わる機密事項として秘匿されている。

GUNDAM

Guardian for Un-protected Nationalities to Aggression of Mader program(= 攻性プログラムの襲撃に対して守る手段を持たない人々を守る守護者)と呼ばれる謎のプログラム群。
『戦場』において,活動するプログラムで最も高度なものとして認識される。

モビルスーツ

MOBILE SUIT = Mobility Object of Banish Invader for Louse Executioner. and Superior Unit for Infrastructure of Two pairs walker.
「下劣な執行者の侵入を排除する機動兵器,かつ,二足歩行を基本構造とする優れたプログラム(機体)」
「GUNDAM」の登場によって,カテゴライズされた装備のこと。
人型プログラムに対するものだが,亜細亜(中央)国家連合の勝星型などには,どちらかといえば皮肉を込めた意味で使われることが多い。
純粋な意味で,モビルスーツといえる機体は,GUNDAMと環太平洋諸国連合のVPSシリーズのみともいえる。

ウィザード

GUNDAMのプログラムマスター。
GUNDAMが『戦場』で協力であるのは,ウィザードと呼ばれるマスターが,自らのパーソナルデータを電子化し,直接GUNDAMをコントロールしている点にあった。
すなわち,単にプログラムをコントロールするのではなく,自らがリアルタイムにデータの更新を行っている,これこそがGUNDAMの強さだったのである。
しかし,その反面,ウィザードは自らの命を戦場にさらしているということでもある。
GUNDAMの撃破は,自らの命の終焉でもあるのだ。

 組織

電脳自衛隊

環太平洋諸国連合Jエリア(旧日本)を中心にネットワーク防衛の為に組織された機構。
ネーミングこそ旧来の自衛隊を自衛隊を引き継いでいるが,実際には軍事組織と言うよりは,ネットワーク関連の技術組織であり,いわゆる兵力は保持していない。
しかし,ネットワーク関連の設備は環太平洋諸国連合随一のレベルを誇っている。

 国家

環太平洋諸国連合

元々南太平洋オセアニア地方の各国が,東南アジアの国々に働きかけて誕生した国家連合。
旧ASEANのメンバーの多くは,そのままスライドするような形で参加し,経済協力の為の国家連合として誕生した。
元来,中国,インドといった21世紀の大国に対抗する為の組織として誕生したこともあり,その結束については今一つの部分が多かったのだが,新エネルギー革命によって各国が様々な次世代エネルギーの開発を続ける中,どうしても後手に回っている感がぬぐえず,その問題を解決する為に,既に国としての活力が失われており,いずれの国家連合組織にも属していなかった日本を取り込むことで,日本が持っていた基幹技術を元に様々な新エネルギー技術を開発していくこととなった。中でも化石燃料の枯渇が問題視されるなか,開発にしのぎを削っていた新型太陽(光)電池は,他国がようやく変換率40%を超えた段階である中,既に80%近い効率のものが開発されているなど,大きくエネルギー問題を改善することができ,一気に経済分野での主導権を握ることとなった。

北大西洋諸国連合

主に北アメリカ,中央アメリカの国々で誕生した国家連合。
北米自由経済圏がそのまま国家連合シフトしたものであり,旧世紀の国家群のイメージを最も残しているともいえる。
しかしながら,中心となったアメリカ合衆国にかつての勢いはなく,特にエネルギー問題では,常に後手に回り続けた結果,他の国家連合から支援を受けるまでに後退している。
しかし,国際情勢下での発言力は未だ大きく,強引な手法も多い為,トラブルも多い。

南アメリカ諸国連邦

その名の通り,南アメリカ諸国が結集して誕生した国家連合。
世界の酸素供給国という立場を認識され,物理的な戦闘行為を仕掛けられることは無くなったが,その代わりに,電子的な攻撃を受けることが多くなった。
かつての経済圏としてのつながりから,北大西洋諸国連合と連携することが多いが,新エネルギー開発では後手に回っているため,環太平洋諸国連合との連携を模索している。

亜細亜(中央)国家連合

国名が括弧書きの部分があるのは,所属する国家それぞれで思惑があり,表記が異なる為である。
中国を中心に編成された国家連合であり,南北朝鮮,東南アジアの一部,西アジアの一部が加盟する国家連合となった。
人口面(およそ30億の人口をかかえる)だけみれば,いずれの国家連合よりも大きな勢力であるが,逆に言えば,それだけにまとまりの面では難しい現状を抱えている国家連合ともいえる。実際,連合形成に主導権を握った中国の思惑は,他の国家連合に遅れをとり,新世代国家への移行の波に乗り遅れることへの危機感が前面に出ており,(自らが主導権を握りやすい)周辺国をなかば強制的な手段で成立したと言っても過言ではない。それ故に,非常に危うい繋がりしかない。
国内で大きな人権問題を抱えており,それによる分裂の危機を常に抱えている。

AECU

AFRICA & EUROPA COMMUNISM UNION。
アフリカ&欧州諸国連合。
かつてのEUとアフリカ諸国を中心に編成された国家連合。2030年代に再び分裂したロシアのうち,東欧側も加盟している。

その他

かつての産油国は,太陽エネルギーへの移行が進んだ現在,その立場を大きく低下させている。石油は主にプラスチックなど石油化学製品の原材料として用いられるだけとなっており,「燃料」としての立場を失っていた。
また,その石油化学製品も代替原料の開発が進んだ結果,非常に高額な対価と引き替えにするほどのものではなくなっていた。結果,21世紀初頭には,1バレルあたり150USドルに相当していた原油がこの時代わずか10USドル程度にまで下落していた。それでも様々なコスト(製造コストだけではなく,石油製品の製造に環境コストとしての多額の税が課せられることになっていた)を勘案すると代替原料のほうが低価格であり,産油国の経済は破綻に向かっていたのである。

 サブタイトル

No.タイトル脚本コンテ作監公開日
1電子の戦場???2007/10/06
2蒼の剣???2007/10/13
3紅の勝星???2007/10/20
4碧の戦士???2007/10/27
5紫紺の戦塵???2007/11/03
6ブルーオーシャン???2007/11/10
7イエローライン???2007/11/17
8エマージェンシーレッド???2007/11/24
9コンディショングリーン???2007/12/01
10純白の戦(いくさ)ドレス???2007/12/08
11魔法使いと錬金術師???2007/12/15
12命を賭けた戦場???2007/12/22
13戦場と隣り合わせの世界???2008/01/05
14錬金術師,飛ぶ!???2008/01/12
15科学者(マッド・サイエンティスト)???2008/01/19
16少女が見た世界(ヘル)???2008/01/26
17帰還???2008/02/02
18空と海の間???2008/02/09
19リポート(総集編)???2008/02/16
20暁に燃ゆる太陽???2008/02/23
21黄色い砂塵,渦巻く街???2008/03/01
22青い空・白い雲,そして…???2008/03/08
23砕け散る「世界」???2008/03/15
24漆黒の破壊と白亜の再構築???2008/03/22
25処理限界(ターンオーバー)???2008/03/29
1(26)旅立ち???2008/10/05
2(27)理論爆弾???2008/10/12
3(28)機能不全???2008/10/19
4(29)リ・スタート???2008/10/26
5(30)父よ!母よ!???2008/11/02
6(31)冥王のささやき???2008/11/09
7(32)軍需産業???2008/11/16
8(33)乾いた大地???2008/11/23
9(34)黒幕???2008/11/30
10(35)サイレント・ヴォイス???2008/12/07
11(36)女神起動す???2008/12/14
12(37)咲く華,散る華???2008/12/21
12(38)戦場の女神???2009/01/04
14(39)人の意志(こころ)と電子社会???2009/01/11
15(40)人は己の欲望のままに……???2009/01/18
16(41)GUNDAM VS GUNDAM???2009/01/25
17(42)『戦場』に風が吹く???2009/02/01
18(43)人は人として生き,大地に還る???2009/02/08
19(44)血戦???2009/02/15
20(45)戦場に再び命の華が咲く???2009/02/22
21(46)人類(ひと)は旅立つ事が出来たのか????2009/03/01
22(47)『戦場』消ゆ???2009/03/08
23(48)???2009/03/15
24(49)???2009/03/22
25(50)???2009/03/29

 備考

特に無いかも知れない(^^;


 編集者


最終更新時間:2009年10月16日 23時01分58秒

 ノート

本項目に追加情報を記載する
※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。

脚注