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雑記:機動戦士ガンダムOO・1期折り返しを過ぎて

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雑記:機動戦士ガンダムOO・1期折り返しを過ぎて

  • [その他]

 概要

とりあえず,ガンダムOOの放映も1クールを終了し2クール目に突入し,第1期放映の折り返し点を過ぎたことから,1クールを振り返ってまとめてみたいと思う。
様々なブログ,サイト等で各話ごとの感想などが提示されていますが,私としては本サイトに関連する方々の感想など以外は基本的にレスしていないことを先にお断りしておきます。
(基本的に,拝見しレスを返したのは,BASARAさんのmixi関連,一文字突破さん,カセクシスさん,ゼノタさん,だっちんさんのブログだけです。)

 第1クールのサブタイトル

  • #01 ソレスタルビーイング
  • #02 ガンダムマイスター
  • #03 変わる世界
  • #04 対外折衝
  • #05 限界離脱領域
  • #06 セブンソード
  • #07 報われぬ魂
  • #08 無差別報復
  • #09 大国の威信
  • #10 ガンダム鹵獲作戦
  • #11 アレルヤ
  • #12 教義の果てに
  • #13 聖者の帰還

 前文

まず最初に,外伝との連携については,現時点では少々大目に見てやる必要があるだろう。外伝とTV放映されている本編について,連携がずれてしまうことは同時進行である限りどうしても生じてしまうだろうからである。
簡単な話,かつてコミックボンボンで連載されていたコミカライズ作品が,本編とは異なったストーリー展開になったり,本編とは違うメカなどが登場していたのは,アニメ本編とコミック連載のタイムスケジュールの違いから,どうしてもズレが生じてしまうからである。
いくら本作の外伝と本編の連携が取れているからと言って,本編側の変更点が直ちにコミック版にフィードバックされるかというと,それは難しいといえる。(外伝の統括者と,本編のシナリオ統括者=監督,が同じだった場合はまだしも,そこが違う限り,どうしても解釈違い等が生じるのはやむを得ないと思うのである。)
従って,この連携についての問題点等に関しては,シーズン終了後に改めてみたいと考えている。

 本文

導入

まず,ぶっちゃけた話,本作は単純に面白い。
もちろんエンターテイメントがど〜たらこ〜たら言うつもりはないが,視聴し続けようというモチベーションが低下することは,少なくとも現時点では全くないと言うことである。なにせSEEDやDESTINYの時には行わなかったいわゆるチラシの裏的なメモを続けていることでもそれは間違いない。
(残念ながら,DESTINYの場合,1クール目でリアルタイムでの視聴のモチベーションが低下してしまうような事態があった。また,全体を通して今一つモチベーションに欠けたのは事実である。)

しかしながら,本作にも問題点が無いと言うことではない。
最大の問題点は,「説明不足」であることは間違いないだろう。とはいえ,私としてはこれは逆に「楽しみ」でしかない。(後述)
こういった部分が発端となった,描写不足(というか省略部分)に対する批難が私がよく見ている掲示板でもかなりの頻度で書き込まれていた。

しかし,あえて私は言いたい。「ちょっとまってくれよ」と。

現在のアニメーション制作においては,こういった連携が無いと作品自体の知名度を上げていくことが難しく,ヒット(もっと言ってしまえば作品の製作費の回収すらも)が望めないような状況である。

この点で,「ガンダムである」ことのメリットは大きく,少なくとも「ガンダムシリーズの新作」という注目点があるだけで,本作が注目されるため,当初から多くの人々に目にしてもらえる可能性が高くなる。
だが,逆に言えば,「ガンダムとして」比較される対象も存在しているということになるのである。

まずこの点から見ていきたい。状況として,前作DESTINYと前々作SEED,平成三部作を比較にまとめてみよう。

本作品の立ち位置

平成三部作としてあげられる,機動武闘伝Gガンダム,新機動戦記ガンダムW,機動新世紀ガンダムXの三作では,機動武闘伝Gガンダムと新機動戦記ガンダムWは,実績を出した作品と言える。(なお,ガンダムXについては失敗作という形で論じる人も多いが,実際の所作品そのものの問題点よりも放映局側の問題点の比重が大きく,実際の結果は巡り合わせの悪さがあった点は否定できないと思う。)

Gガンダムに関しては,初の「宇宙世紀以外」の作品として,非常に強いバッシングを受けている。一方ガンダムWではそれほど強いバッシングを受けていたような印象はない。
これに関しては,色々な要因があるだろうが,簡単にいえば「宇宙世紀以外のガンダムに慣れた」という点があるのではないだろうか。もちろん,多くの宇宙世紀ファンから平成三部作は批難を受け続けていたが,それ以上に新規に加わったファンの力も大きかったのである。(ここで,いわゆるアナザーガンダムが「ガンダムであるかどうか」についての議論を持ち出すつもりはない。また,そういった議論は私がここで述べている部分とは全く関係がないのでご了承いただきたい。そういった議論を求めるのであれば,また別の場を用意したいと思う。)

基本的に人気の出た作品は,続編を作る方向になるのは今も昔も変わっていない。(ただし,現在の「第1期,第2期」といった短編シリーズの連作は,どちらかと言えば「続編」という言葉には相応しくないような気もしている。)
ガンダムについてもそれは同様で,Zガンダムという作品が誕生する要因となったのは,「人気が出たが故の」マーケティング的な要素が大きかったのである。
個人的な意見ではあるが,ここで素直に前作(つまりファーストガンダム)の続編をそのまま制作していたら,おそらく「ガンダムシリーズ」は,ここまで広がらなかっただろう。つまり,舞台を変えた(アムロという主人公視点からカミーユという主人公視点に変え,結果的に歴史を切り取った形になった)ことがガンダムシリーズの長期化に結びついたと言えるのである。

ただし,これは様々な問題点も内包している。

これが単純な続編であれば,少なくとも用語,キャラクタなどは同じ物である為,「前に何をしたか」という部分が前作にかかる比重の部分となる。つまり,「昔○○帝国と戦って勝った」だけですまされ,作品を見ていけばキャラクタや用語などに関しては自然と情報が得られるのである。
しかし,ガンダムという作品はかなり特殊な立場の作品であり,通常の続編作品とは大きく異なる部分が存在する。
つまり,歴史的ストーリーになったと言うことは,単純明快なストーリーラインを構成するには難しい面が多い。簡単に言えば,一つの作品だけが独立して成立することが難しくなったということである。例えば,Zガンダムという作品を理解していく為には,どうしてもファーストガンダムの世界観,用語,キャラクタを理解していく必要に迫られるのである。
従って,作品数が増えれば増えるほど,作品を見る為に必要な情報量が加速度的に増えていくのである。要するに,この作品を見る為には少なくとも,これとこれは先に情報として見ておく必要がある,といった状況なのである。これでは新規ファンの獲得は難しいだろう。もちろん,各作品ごとに前作品を意識しないような作品作りが試行錯誤され,新たなファンは獲得している。しかし,ムーブメントを起こすようなファンの獲得は難しいことは火を見るよりも明らかだろう。結果的に,作品自体が縮小生産を繰り返していき,Vガンダムでは末期的状況であったのである。

この点でGガンダムが登場したのは,やはり意義があったのだ。
Gガンダムは,既存のファンには辛辣な評価を持って迎えられた。だが,結果的にGガンダムは成功作といるのである。既存のSDガンダムシリーズのファンなどだけではなく,他の分野(例えば格闘ゲームなど)からのファンを受け入れる素地があり,実際低年齢層の評価が高かった。つまり,既存の(離れていく)ファンよりも,新規に参入するファンの数の方が多かったのである。これはガンダムWにも同様の事が言えるだろう。

SEEDとDESTINYの場合,前者はかなりのヒット作品となった。しかし,後者はそうではない。これも実は,上記のような考え方である程度説明は付く。
つまり,前者は新規獲得ファンが多く付く作品であり,後者はそうではない,ということだ。

長々と前振りを続けてきたが,では本作はどうだろうか。
実は新たなパターンの様な気がするのである。

本作は,個人的な見解としてTVアニメ向きではない,と感じている。
つまり,かつての宇宙世紀作品同様,どちらかというとOVAなど限られた視聴者向け,といった印象を感じてしまうのである。
つまり,本作の説明不足の部分が,現代の「テレビアニメ」という枠にはちょっと適していないと思えるのだ。
本作は,DESTINYまでのコズミック・イラとも異なる新たな世界観の作品である。すなわち,これまでのパターンから言えば,「新たな世界観でリセットのかかった」ガンダムなのである。そして,作品の構成や流れからしてDESTINYの様に破綻している部分はほとんどなく,且つ,キャラクタデザイン,メカデザインとも(もちろん反対する人がいないということではないが)比較的好評を持って受け容れられている。

なのに,プラモデルの売上は芳しくなく,また,作品評価も微妙な部分が存在している。そして,新規参入ファンが多いといった様子もない。
アニメ誌の人気投票などでは,そこそこの結果を残しているが,それでもこれまでのガンダム作品の取り扱われ方と比べると微妙な感じが残ってしまう。
ここにちょっとした違和感があるのだが,そのことに対する私なりの回答がないわけではない。

つまり,西暦という時代設定が,我々の世界観と地続きであるが故に,「世界情勢」などといった現在の状況を理解した上での作品を見るための状況を要求している,ということではないだろうか。

すなわち,宇宙世紀が陥った現象に早くも陥っているのではないだろうか?
実は,コレに似た状況をかつて見たことがある。そう,ガサラキだ。
非常によく出来た作品だったのだが,世界情勢などをとにかく「読み込む」必要があったと思うのだ。
本作もコレと同様,単純に作品を見ているだけでは,重要なキーワードがスーっと抜けていってしまうのである。これは,なかなか見る方は大変で,録画したものを何度か見返して分かる情報があったり,アニメ誌などで手に入る情報であったり,実際の世界情勢を見ることで手に入る情報があったり……
とにかく,見る側にそれなりの「学習(笑)」を要求するのである。
私も現在録画が出来るような状況ではないので,本放送を見た後,ますレポをまとめている。そして,その後友人からレコーダーのデータを頂き見返して様々な項目をまとめている状況である。そして見直せば見直すほど新たな情報が見えてくるのである。

こういった部分は,とりあえず現在よくあるような「とりあえず何となく見ているとストーリーがわかる」作品とは一線を画している様な気がするのだがいかがだろうか?

つ〜ことで,風邪引いて頭がぼーーーーーーーーーっとしているので,途中だが,ここで中断(^^;

残りは後ほどということでご勘弁をm(_ _)m

簡単な現時点での各話分類

#01
顔見せ

#02〜#04
世界観の説明

#05〜
各ガンダムマイスターの掘り下げ

#12〜#13
主人公刹那のストーリーの本格展開


●ゼノタ - (2008年01月20日 22時59分53秒)

私は00Fに厳しいことを言っていますが、いまのところはアストレイシリーズの平均点よりは上です。面白さとか。しかし、向こうは本編との差があまりないので気にならない(苦笑)のですが、00は本編の物語の構成も世界観の活かし方もSEEDとは比較にならない(もはや比べるだけ野暮かと)ので凄く落差を感じてしまうというか。あえて言えば真面目な顔したコーラサワーが沢山いる集団にみえてしますのですよ。それ(キャラクターの単調化)が千葉氏の持ち味と言えばそうなのかもしれませんが…。

個人的には00は説明不足だとは全く思いません。絶妙なバランスだと思います。これ以上説明的になりすぎると恐らく白けます。
ただ、敷居が高いように感じるのは見ている側に最低限高校生くらいには備わっているべき社会認識的バランス感覚を求めてくる物語だからではないかと思います。
エヴァンゲリオンのように、画面上の情報が目で追えないというようなレベルではないですし、注視すれば一回見ただけで十分に演出意図を読み取る事が可能なように出来ていると思うのですよ。


あさぎり - (2008年01月21日 03時16分55秒)

>個人的には00は説明不足だとは全く思いません。絶妙なバランスだと思います。これ以上説明的になりすぎると恐らく白けます。

実は私も全く同じ意見なんです。
なぜ文中では,説明不足とした後,「私は楽しみです(後述)」としたか,文中ではそこまで手が届いていない段階なんですが,現在のTVアニメに求められている「至れり尽くせり」のレベルから考えると明らかに説明不足なんですね。
逆に言ってしまうと,現在のこういったアニメを見てあ〜だこ〜だ言っている人たちが,そういったレベルを求めているんだ,という実に悲観的な(言い過ぎか^^;)印象があるんですよ。

SEEDやDESTINYって,何かしらセリフでフォローしようと言う意図が見え見えの部分があったんですが,OOではそういった部分はさりげなく,また,画面から読みとってくれ,自分たちで考えてみてくれ,という部分が多く,私にとっては,このくらいが頭を回せる「実に楽しめる」あんばいなんですね。

>ただ、敷居が高いように感じるのは見ている側に最低限高校生くらいには備わっているべき社会認識的バランス感覚を求めてくる物語だからではないかと思います。

故にこの部分はまさに私の意を得たりの部分です。
本作の場合,明らかに「現在の社会情勢の知識」も(簡単ではありますが)要求されます。そういった部分をどの様に作品に当てはめていくか,そういった部分が楽しいんですよね。

>エヴァンゲリオンのように、画面上の情報が目で追えないというようなレベルではないですし、注視すれば一回見ただけで十分に演出意図を読み取る事が可能なように出来ていると思うのですよ。

はい,その通りです。1話単位だとそういった部分は必要十分だと思います。
さらに,前話,あるいは数話前と組み合わせて考えると,伏線(というか,軽い振りであっても)が,実に上手く,さりげなく説明されていることが多いです。
繰り返しみると,そういった部分がよく分かるんですよね。

例えば,アレルヤの1話における「ハレルヤ〜」というセリフ,単に1話の段階だと,キリスト教的なセリフの様に見えて,「ハレルヤ」という人格がでてきて納得できる部分がありましたし,また,最も顕著な例として,リアルIRAのくだりもあります。
レポでも述べましたが,リアルIRAがどういった意図で動いているか,というのを作中でさりげなく説明していました。(これは,視聴者本人のもっている情報量も問われており,それに対する回答編が4話だったともいえるかと。)

こういった実に絶妙なバランスかげんが,OOという作品の出来を象徴しているように見えます。
そして,逆に言えば,そこまで理解できない段階で叩いている意見がかなり多いと感じている次第です。
(実際,ファーストだって,今の目から見ればOO以上に説明していないんですけどね^^;)


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