!!!■ 序 文 ■  「機動戦士ガンダム」というアニメは,当時としては,ごくありふれた「テレビまんが」の一つでしかなかった作品である。当時のブームを牽引してくれた世代(当時の高校生から大学生)からすると,一つ世代が下になる我々の世代(当時の中学生〜小学校高学年程度)は,その多くがそれまでと同様の「ロボットもの」としての認識を持っていたであろうと思われる。  だが,振り返ると我々の世代としてもやはり当時の話題性から「ただのロボットもの」ではない,という認識は持っていたように思う。そして,劇場版第二作「哀・戦士」が公開される頃には,ストーリー性などの認識が進み,筆者よりも年下の世代にも「ガンダムブーム」が到達していたように思うのである。  白状すれば,筆者は本放送はそれほど集中して見た方ではない。本放送放映当時は部活動をしており,リアルタイムにテレビを見ることのできる環境ではなかったからだ。(無論,その当時家庭用VTRなど一般に普及しているはずもない。)要するに,たまに放映日に休みであった場合などに見ていたという程度であったのである。(もちろん地方であったという要因も大きい。)  ところが,その後頻繁に行われるようになった再放送ではほとんどの回を視聴するようになった。1980年は模型誌にガンダム関連記事が掲載され始めた時期で,このガンプラの製作のための情報を集めるためにテレビ版を見ていたのである。  そう,実は筆者はどちらかと言えば模型側からのアプローチなのである。そのため,いわゆる「俺ガン」に関して,それほど違和感を持っていたわけではなく,様々な改造やジオラマなどを見て楽しんでいたのである。  そして,ガンダムを見るにつれ,そのストーリー性やキャラクタなど「のめり込める要素」に次々気がついていくことになった。  結果として,劇場版三部作を見続け,同じ富野由悠季監督のザブングルにのめり込み,ダンバイン,エルガイム……と,富野作品にはまりこんでいったのである。同様に,模型分野だけではなく設定遊びの分野でも「ガンダムセンチュリー」に頭を殴られた様な衝撃を受け,自分の俺ガンに「似非SF設定」などを加え,遊んでいた……,そういったのが筆者のガンダム体験であった。  正直,ここまで取り憑かれるとは予想すらついていなかったのが,確定的になったのが続編である機動戦士Ζガンダムの放映である。それまでの続編ものというのは,基本的に「つまらないもの」という認識があったのだが,主人公を変えて放映されたガンダムは,(ストーリーの複雑化を当たり前だと見ていた風潮もあって)非常に素晴らしく「映って」しまったのである。(今考えると,Ζガンダムも様々微妙な点が見受けられるのだが,楽しんでいたのは事実である。)  この頃から,筆者の「ガノタ」としての基本構成は出来つつあったのだろう(笑)  学生時代に,ガンダムから一時期離れたことはあるものの,基本的にほぼ全ての作品をリアルタイムで追いかけ,データ取りを行い,様々な形でまとめていたのを,あるときWebで知り合った方との縁で公開したのが,筆者運営のWebサイト「限定公開!実験場」(含む GUNDAM WORLD ENCYCLOPEDIA)なのである。その後も様々な人々との出会いと,様々な協力があり,ここまで運営を続けてくることが出来た。  その結果が,本書であり,これまで協力してくれた方々には大きく感謝をしている。          平成20年10月10日 限定公開!実験場&GUNDAM WORLD ENCYCLOPEDIA 管理人 あさぎり みすと (red: この「序文」および「本書について」は,平成20年6月の初回公開時には存在せず,同年10月の再公開時に追加されたものである。) !!■ 本書について ■  本書は平成20年6月に本サイトの開設7周年のために作成し,公開したPDF版データを再構成したものである。  これまで筆者が独自にまとめてきた各種文書などを再編し,本書だけでも内容が完結した形で,一冊の本としての体裁でまとめている。(実際,Wikiでの公開では,リンクが前提となりがちなため,これを避ける意図があった。)  もちろん,データ自体は,Wikiがベースとなっているため,これからも改訂を続けていくことが前提であるため,PDF版データも折に触れて改訂していくことになると思われる。6月の公開版では,一部から印刷して手元に有ったほうが取り回しになにぶん便利である,という意見を頂いたため,今回の改訂では,印刷を前提とした文書構成に変更している。  また,新版の提供の度に全てのデータを印刷し直すことは非常に手間であるため,変更部分の差し替え印刷を可能な形にデータ構成も変更している。  そのため,内容の更新が進むにつれ,ページが存在しない部分や大きくジャンプする場合,さらに,同じページが内分割され,複数存在する場合もでてくると考えられる。(基本的に,大項目の区切りで約50ページほど,ページを飛ばしている。)  その点に留意して取り扱っていただければ幸いである。  なお,本書は,A5サイズ両面印刷を前提とし,リングバインダーなどに綴じ込んで用いることを想定している。(雰囲気としては,ディアゴスティーニのファクトファイルの様なものを想像していただきたい。)  最終的にどこまでページが増加するかについては未定であるが,Wikiページの増加に併せて,本書の改訂も進めていきたいと考えており,それぞれの改訂頻度に併せて登場してくることになると考えている。  初回提示分からして,非常に大規模なデータであり,筆者独自の考察や,非常にマイナーな設定など,複雑にデータが絡み合った形になっており,読みにくい部分は多々あろうかと思うがお付き合いいただきたい。 !◆第三版追記  平成20年10月10日付けで,一部ユーザーの皆さんに改訂版を公開したところ,様々なご意見をいただいた。  内容に関しては,従前の内容の補完を行ったもので,大きな変更点はないが,PDFとして公開するとその,サイズ故に筆者がこれをアップロードする時間が取られすぎる(全て合わせると前回の公開版でも既に10MBを超えているため,筆者のネット環境ではアップロードにかなりの時間がかかってしまう)ため,項目編成の再構築を行うとともに,今回からは本書の内容のWikiページ化も並行することとした。  無論,内容の改変が伴う部分に関しては,その都度更新していく形を維持するのだが,「Wikiページを印刷するだけでもとりあえず紙媒体化することが可能」になることを優先したためである。  なお,PDF版に関してもこれまで通り,作成していく方向であるので,印刷用を求める方は,そちらをお待ち頂きたい。(1ファイル当たりのサイズを調整した形で再公開の予定である。)  また,平成21年には,宇宙世紀作品の時間軸をまた一つ明確にするアニメーション,「機動戦士ガンダムUC」が製作されることとなり,大きく設定が補完される部分も出てくると考えられる。それらを採り入れるためのフォーマットの変更部分も用意されており,この点でも章立ての順序などに変更が加わる予定である。  前版をご覧になった方にも楽しめる部分が多少なりとも増えてると思うので,お楽しみにして頂きたい。 !!ナビゲーション *[[目次|GUNDAM WORLD ENCYCLOPEDIA Laboratory Report]] * << [[前項目|GUNDAM WORLD ENCYCLOPEDIA Laboratory Report]] ■■■■ [[後項目|考察:Laboratory Report/第1章 宇宙世紀概要(1)]] >> !!編集者 *あさぎり ---- {{lastmodified}}