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考察:連合軍は何故MAに固執したか?

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考察:連合軍は何故MAに固執したか?

  • [考察]

 前書き

新説/珍説ブチ上げまShow」という形で,これまで展開していた考察関連をWiki上で展開するための項目が「考察:○○」という項目になります。
この項目は基本的に編者が,独自の論説を展開したものに対してつけられたコメント等をもとにさらなる考察を展開するための項目として設置されたものです。
編者が異なれば,違った考察になることも充分あり得ますし,複数の編者の意見によってまとまっていくこともあり得ます。
従って,同じ考察でも様々な編者が項目を立てる可能性もあります。
項目編集者の方々は,特段凝り固まった考察ではなく,単に「このように考えている」といった程度のものでも作成してかまいません。
Wikiの利点として,考察内の用語がリンクされるということもあり,参照がたやすくなると思われます。積極的に遊びましょう!

なお,編集権限をもたない方は,下記コメント欄を利用ください。

 導入

コズミック・イラにおける地球連合軍(特に大西洋連邦系)は,CE73においてもMSよりもMAの開発に重点を置いているように見受けられる。
これは何故だろうか,暴論でまとめてみたいと思う。

 本論

コズミック・イラにおけるMAとは,「MSに圧倒的戦力差を付けられた時代遅れの兵器」というのが機動戦士ガンダムSEEDの放映開始時の認識であったことは間違いないだろう。
実際,劇中でもミストラルは歯牙にもかけられず,メビウスでもジン相手に一蹴されるという描写が成されていたことは見ていた人には共通の認識だったと思われる。

その中でもムウ・ラ・フラガ駆るところのメビウスゼロが,ジンと互角以上の戦いを展開しており,ムウの能力が秀でていることを強調することにもつながっていたのである。

そして,ストーリーが展開し,連合にもついにMSが標準配備されるようになると,MAの役目は終わったように見えた。
そして,実際第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦など,大規模な戦闘では連合側もMSが主力となっており,実際にMAからMSへの移行が進んでいると思わされたものである。
(ただし,ピースメーカー隊による核攻撃がメビウスを用いて行われたのは,従前からの核にNジャマーキャンセラーを搭載したものと好意的に解釈している。)

ところが,続編たるDESTINYの設定が発表されると,少々疑問符が付くような機体が公開されていたのである。
すなわち,エグザスである。

アストレイで,巨大MA「ペルグランデ」が登場していたが,この機体は,ドラグーンの運用のために,脳改造を施したパイロット3名によって運用されるという設定が成されており,そういった意味では存在についてそれほど疑問視するような機体ではなかった。
しかし,エグザスはそのデザイン上,どうみてもメビウスゼロの発展上の機体であり,なおかつガンバレルストライカーという機体が設定されていたこともあり,「ネオがムウであることをそれとなく臭わせる記号」でしか無いように感じてしまったのである。

これについて,筆者と同じような感想を持った人も多かったようで,ネット上での意見などでは同様の意見を見ることもあった。
さらに開戦時の核攻撃に前作同様のメビウスではなく,マルチストライカー装備のウィンダムやダガーLが用いられたことから,このエグザスという機体の存在意義について,筆者は,かなりの疑問を持っていたのである。

ところが,番組が中盤にさしかかる頃に登場したザムザザー,ゲルズゲー,そしてほぼ同時期に公開されたデストロイを見にいたって,筆者の考え方は大きく変化することになった。
以降は,この変化した考えについてまとめていきたいと思う。

1:エグザスという機体の存在意義

先に「エグザス=ネオというキャラの正体を臭わせるための記号」という考え方を提示したが,その考え方自体は,番組終了まで変わることはなかった。
しかし,エグザスという機体の存在意義については,好意的に受け取る考え方に変化はしている。
それはユニウス条約という停戦条約の存在と,ファントムペインという特殊部隊の性格故の特殊性といった点である。
ユニウス条約により,連合,ザフト双方ともMSの開発に対して大きな制限が課せられることとなった。すなわち,保有数の制限である。そうなってくると,MSの配備先についても様々な問題点が起こりうると考えられるのである。

たとえば,MSの総数を互いにチェックする段階になって,お互いに見せられない範囲というのは存在するであろうが,機体開発について(機体仕様や性能などではなく,開発を行っているという事実)は有る程度漏洩してしまうのは仕方がないと考えられる。
特にザフト側がセカンドステージMSなどの開発を公開しており,また9ザクなどの核搭載機を非核搭載機としてのザクシリーズとして量産したことなどが公開されており,連合側も開発計画など(機体の性能などに関わらない部分)は公開していたと考えられるのである。
そうなってくると,ファントムペインなどのいわば非合法の特務部隊に回せるMSは,「それらのチェックをくぐり抜けた機体」でなければならず,その機体数が非常に限られてくるのは明らかであろう。ならば,チェックされにくい機体,ということでMAにおはちが回ってくる可能性は高いと思われるのである。
MAについても有る程度の開発情報は漏れていると思われるが,エグザスに関して言えば,メビウスゼロの系譜に当たる機体であり,ガンバレルストライカーにも通ずる部分が存在する。
すなわち,これらストライカーパックの開発のように見せかけて建造が進められたのがエグザスという機体なのではないだろうか?

2:ザムザザー,ゲルズゲー,ユークリッド

ザムザザー,ゲルズゲーというMAは,連合が再戦後に投入した本格的な戦闘用MAである。
しかし,その開発コンセプトは明らかにそれまでのMAとは異なっていることは明白であろう。メビウスやエグザスと言ったこれまでのMAの系譜に当たる機体は,前線で積極的に戦闘に介入する機動兵器として建造されている機体である。すなわち,MSとコンセプト的には何ら変わるところはないのである。
ところが,ザムザザーやゲルズゲーは,それらの機体とは明確に運用コンセプトからして異なるのである。

確かに全戦で戦うという点ではこれまでのMAと大差ないのかも知れないのだが,これらの機体は,「積極的防御」を念頭に置いているのである。ザムザザーの陽電子リフレクターによるタンホイザーの防御をみるとわかるように,前線で敵の攻撃を受け止め,味方の攻撃による打撃効果を期待する(もちろん,単独での戦闘能力も大きく持たされているが)という運用形態が中心になるかと思われるのだ。これはゲルズゲーでも同様で,ガルナハンでは,ゲルズゲーがガードを堅め,ローエングリン砲で攻撃をかけるというフォーメーションをとっていたことからもこの考え方に大きな齟齬はないと思われるのだ。
そして,ユークリッドは,この二種のコンセプトを従来型MAに持ち込んだ機体ではないかと思うのである。

3:デストロイ

MAのことを述べているのに何故デストロイ?,と思う向きもあるかも知れない。
しかし,筆者の考え方ではデストロイはMSというよりもMAなのである。

デストロイは,コンセプト的には大量虐殺兵器であり,イメージ的にはサイコガンダムであることは共通した見解であろう。
サイコガンダムは,あの箱形の機体が,ガンダムに変形するという意外性をもった機体であった。一方デストロイは,一言で言えばビグザムがガンダムに変形するといった機体である。
ただし,ガンダムに変形することにインパクトがあるため目を奪われがちであるが,双方ともメインとなるのはMA形態である。ここに注視すると実はデストロイの開発について意外な考え方ができるのである。

デストロイの初登場は,ベルリンにおけるステラ機である。
しかし,その後のヘブンズベースなど様々な状況で登場しており,実はかなりの数が建造されていたことがわかる。
ここで考えて欲しいのが,先のユニウス条約である。
DESTINYにおける時系列については,現在明らかにされていないのだが,あれだけの大型機が大量に建造されていて,MSの保有数制限に引っかからなかったのか,という疑問点があるのだ。
無論,開戦後に建造されたのであれば,休戦条約を無視したと考えても何ら問題はない。だが,デストロイという機体を見ていると,それ以上の理由も有ったような気がするのである。

つまり,デストロイは当初からMA扱いで建造されていたのではないのだろうか。
あえてザフト側にもMAとして情報を漏らしていたとしたら,MAの開発についての制限をクリアするだけで問題はない。
いや,それどころか,そもそもMAの開発制限はユニウス条約に盛り込まれていなかった可能性が高いのである。

4:ユニウス条約

ユニウス条約とは,様々な資料などで触れられるが,ポイントは大きく次の3つである。

  1. 国境線の戦前への復帰
  2. Nジャマーキャンセラーの搭載禁止
  3. MSの保有数の制限

いずれの資料にもこれらの条項は記されているが,MAについて明確に記された資料はないのである。また,Nジャマーキャンセラーの搭載禁止はあっても,Nジャマーの使用禁止については,やはり触れられていないのである。
うがった見方であるが,MAは,前大戦においてジンにすら1対5という戦力差であり,これからの新たな戦力として見られていなかったという側面もあったのかもしれない。

これがどういう事をあらわすかというと,MSの開発コンセプトは1機で多目的に使える機体,という方向性にシフトせざろうえないが,MAは自由に新たな発想を投入できることをあらわしているのである。
従って,MSが連合側のストライカーシステム,ザフト側のウィザード/シルエットシステムといったような,装備換装型のMSが主流になっていったのに対して,連合側が開発を進めたMAは,大きく発展することになったのではないだろうか。

5:連合のMA信仰

連合でMAが開発された背景はもう一つ存在するように思われる。
すなわち,連合はブルーコスモスのような反コーディネーターが主となった組織であり,彼らを利用しようとは思っても,彼らのものを受け入れようとはしなかったという事である。
それは兵器についても同様ではなかったのであろうか?

つまり,MSというコーディネーターによって開発された兵器よりも,自分たちが元々開発を進めていたMAという兵器を(MSを圧倒できるなら)積極的に採用するのではないのだろうか,ということなのだ。

確かにデストロイは,MS形態も持つが,その主形態はMA形態である。そして宇宙での主力がユークリッドなどに移行しており,実のところMSは,ウィンダム以降新たな量産型主力MSが登場していないことなどを考えると,この考え方はあながち間違っていないように見受けられるのだが・・・

 編集者


 履歴

  • 2006/03/20

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最終更新時間:2006年03月20日 21時58分08秒

脚注