機動戦士ガンダム MS大全集2013

機動戦士ガンダム MS大全集2013（MOBILE SUIT Illustrated 2013）

• [書籍]

書影

左<Popular Edition> / 右<+Drawing Editon>

• 掲載画像に関する注意書き

 概要

　メディアワークスから刊行された5版目のMS大全集。
　前作2009年版を改訂し，劇場版機動戦士ガンダム00など，前作以降に展開された作品を新規収録している。また，コミック作品などからも積極的に作品収録を実施した結果，極めて分厚い本となってしまったことから，カラーページ中心に編集された「Popular Edition」と従来通りの線画資料まで含めた「+Drawing Editon」の2種が刊行されることとなった。
　「Popular Edition」は，ある意味完全なカタログ本であり，その点で言えばMS大全集の極めて濃いエッセンスだけ抽出したもの，ということができるだろう。（ただし，線画版のみの収録の機体も存在しており，その点で中途半端ではあるのだが。）

　収録作品は，基本的に2009年版に上乗せの形あるが，「劇場版機動戦士ガンダムOO」，「機動戦士ガンダムUC」，「機動戦士ガンダムAGE」といったアニメーション作品や，「Advance of Ζ〜刻に抗いし者」，「MSV-R」といった雑誌企画や各種ゲームなど，わずか3年で数多くの機体が追加されることとなった。

　一方で，新規追加分を優先したためか，様々な問題点も継続的に残ってしまっている。と，同時に，レイアウトの刷新など，手を加えられた部分にも新たな問題が発生しており，一部からは酷評されることとなった。

　まず，カタログ的な書籍であるはずながら線画収録版に収録されながらも，カラーページのみを収録した通常版では除かれてしまっている機体がかなり存在することが挙げられる。本来カラーページは機体の紹介であるため，線画ページに掲載されない機体が掲載されている場合が多くなる（実際，ゲーム系の多くはカラーページのみの掲載のものも多い）のだが，線画からわざわざセルに起こしてまで収録された機体もあれば，掲載を見送られた機体もあると，その掲載基準に曖昧さが残っている点が最大の問題点であろう。
　一部のコミック作品が掲載されていながら，掲載されていない作品（特にガンダムエース掲載作品）も多く，これも掲載基準の曖昧さと映ってしまう。

　また，ゲーム系作品の機体のうちいくつかが前作2009で掲載されていながら，今作では取り除かれているという点も問題視されている。
　中途半端に同じ作品からの機体が掲載されていたりと，アンバランスであり単に割り振られたページ数に無理矢理納めようとしたようにしか見えないのである。このような高額書籍であるため，多少の金額の変化は置いておいて，「完全収録（もちろん大人の事情で収録が出来ない作品が存在するが，それらは置いておいて）」を目指して欲しかった。
　同様に，これは例年の問題でもあるが，進行中の作品（ガンダムAGE外伝，ガンダムUC等）の情報が中途半端な状態で収録されている点も問題点といえよう。（ただし，この点についてはやむを得ないわけであるから，追及してもしかたないだろう。）

　カラーページの編集では，もう一つ問題点が存在する。
　一部画稿が極めて低解像度な画稿で構成されていることである。特に新規でセル設定を起こした画稿と比較すると明らかに劣化した画稿であり，これも以前から指摘されている版の使い回しなどが原因と思われる。
　無論，以前から残っている誤植は，減るどころか増加しているありさまで，このあたりの改善は強く求められるところである。

　なお，発売時にトラブルがあり，「+Drawing Editon」が遅れて出荷されたが，その後は順調に出回っているようである。

 関連項目

• B-CLUBスペシャル MS大全集

 編集者

• あさぎり

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最終更新時間：2014年08月07日 21時24分32秒

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