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稼働率
- [用語]
- 分類:その他
- 区分:共通
- 出典:共通
説明
兵器がどのくらい使用可能か,ということを示した確率。
実のところ,365日24時間フル稼働が可能な状況で,初めて100%であるといえるわけであり,この稼働率100%はほぼ絶望的な数値である。(機械そのものだけではなく,人員の確保も厳密には含まれるため。)
例えば,Aと言う機体があり,この機体には3人の常設パイロットが3交代(8時間ごと)で運用しているとする。この状況が365日フルで続いた場合,稼働率100%となる。
しかし,実際には補給や整備,修理といった稼働外の時間も必要であるため,100%の稼働は不可能なのである。
このため,軍用機の整備はローテーションで行い,必要に応じて大規模な整備を実施する,という形態がとられる。このようにすることで,予備機を含めた運用で,365日24時間の運用を成し遂げるのである。つまり,予備機が多ければ多いほど,稼働率がある程度低くても対応可能ということになるが,予備機が多すぎると今度は無駄な予算を使用した,ということになるため,非常に編成のバランスが重視されるのである。
備考
蛇足ながら,実際に運用されている機体で言えば,航空自衛隊のF15やF4は,ほぼ90%の稼働率を達成しているのに対して,米軍のF15は80%弱,中国のSu27に至ってはメンテナンスなどの問題があり,60%台がようやくとされている。
また,北朝鮮のMigは,これを遙かに下回る稼働率で,飛行訓練の稼働時間ですら,西側の軍(この場合自衛隊も含む)の1/10以下とされている。(日本の自衛隊パイロットは,年間少なくとも数百時間のフライトをこなすが,北朝鮮ではエースですら数十時間がやっとだとされており,これが戦時の差となって現れる可能性は高いと言われている。)
米軍の80%台というのは,予備機を含めた運用では,ギリギリ許容範囲ということができるが,逆に言えば,様々な紛争に戦力を投入している米軍が,これだけの稼働率を上げられることが驚異的であるとも言える。(整備,修理,補給などの時間の合計が70日程度ということになる。)
日本の90%は,整備,修理,補給の総日数が36日程度ということだが,これは戦時下でないためで,実際には80%程度まで落ちると考えられる。
関連項目
編集者
最終更新時間:2012年08月11日 08時09分46秒
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脚注