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宇宙植民計画
- [用語]
- 分類:計画
- 区分:宇宙世紀
- 出典:ガンダム・ジ・オリジン
説明
旧暦(西暦)の末期,人類は増えすぎた人口による食糧需給の逼迫や,国境をまたいだ深刻な越境環境汚染などによって,国家間の紛争が頻発し,文明の崩壊すら招きかねない,深刻な事態に直面していた。
この困難を解決する手段として計画されたのが,宇宙植民計画であり,この計画を開始した年以降を,宇宙世紀と呼んでいる。
宇宙植民計画は,旧世紀(20世紀)のアメリカの物理学者であり宇宙開発先駆者の一人,ジェラルド・K・オニールの計画が基礎となっている。
人類の生活領域を惑星表面に限らず,宇宙空間に浮かぶ巨大構造物,すなわちスペースコロニーへと広げることで,無尽蔵の太陽エネルギーを効率よく利用できるようになり,人々には豊かで快適な生活環境が約束されるという,バラ色の壮大なビジョンであった。
スペースコロニーの建設資材は,月面や,地球近傍へと運ばれた小惑星から調達されている。これは,地球から莫大な資材を運び上げるよりも,桁違いにローコストでコロニーの建設が可能になったためである。
宇宙植民構想は,破滅に瀕した人類が生き延びる唯一の希望ではあったが,そのビジョンを具体的に実現することは,一筋縄ではいかない難事業だった。そこには,計り知れない数の人々の不断の努力,そして無数の犠牲があったのである。
真空の宇宙空間の中に,人類の生存が可能な巨大構造物を作り上げることは,多くの試行錯誤を必要とし,想定外の欠陥や,数多くの深刻な事故を乗り越える必要があった。
大気リサイクルの不備による大気汚染や,小天体の衝突による隔壁の破損などによって,失われた命も少なくない。
しかし,これらの苦難の積み重ねが,宇宙世紀の礎となった。たとえば隔壁が破損しても,バルーン型の補修剤を流出気流に乗せて損傷箇所に集中させ,すみやかに補修する技術など,宇宙植民に欠かせない基本的なテクノロジーの多くは,この時代に洗練されたものだ。
関連項目
編集者
最終更新時間:2016年03月19日 18時53分17秒
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脚注