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ワンダーフェスティバル

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ワンダーフェスティバル(ワンフェス)

  • [模型用語]

 説明

 海洋堂が主催するガレージキットイベントのこと。
 元々は,大阪の模型店(後にメーカーとなり,更にアニメスタジオ「ガイナックス」を立ち上げた)ゼネラルプロダクツが主催したイベントで,ゼネラルプロダクツの撤退に伴い,1992年から海洋堂が引き継いだもの。

 当初は,模型好きが自作の作品を複製し,これを頒布するためのイベントであったが,諸々の問題(著作権等)から,徐々に整理され,ガレージキット販売のイベントとしての体裁が整えられていったものである。
 海洋堂へと主催が移ってからは,よりイベント色が強くなっていったこともあり,ガレージキットの販売会というよりも,コスプレや各種フィギュア等の販売会といった体裁が主となっていったため,2000年にリセット宣言がなされるが,結果としてその後も大きく変化することはなかった。
 逆に,企業側のイベント色は強くなっており,新製品のプロモーションや限定商品の販売など,玩具イベントなどの体裁にも近いものとなっている。(故に,成り立ちを知らずに来る人々にとっては,ガレージキットの方が異質に写る場合もあるという。)

 最大の問題点としては,「手を動かす人」の減少が挙げられるだろう。
 近年特にフィギュアで顕著だが,ガレージキットとして頒布されたものであっても,有名な原型師や企業が提供したものは,後にPVCの塗装済み完成品として販売されることも多く,高い技量を持たずしても一定の完成度[1]の製品が入手できてしまうことから,完成品のためのプロモーションでしかなくなっている場合も多い。(実際に数個から2〜30個程度しか販売しない例も多い。)
 結果として,ガレージキットの地盤沈下が加速しているともいえる状況である。(これはプラモデルも同様であるが。)

当日版権というシステム

 ワンダーフェスティバルが,コミケなどの同人誌即売会と大きく異なる部分がこの当日版権というシステムである。意外に知られていないが,ワンフェスで販売されている製品は一部のオリジナルなどを除き,全て許諾されているか,許諾の必要が無い製品なのである。
 すなわち,権利問題的にはグレーゾーンは存在せず,正規の商品として位置づけられるのである。

 元々ワンダーフェスティバルも,こうしたシステムがあったわけではなく,同人誌即売会同様にグレーゾーン(実際には「黒」だが)に位置づけられるものであった。
 そもそもガレージキットそのものが,上手なモデラーの製品を複製し,これを販売するというものであり,本来は権利問題的にアウトである。しかしながら,当初は規模も小さく,頒布価格も実費程度というものであったため,ファン活動の一環として黙認(無視)されていた部分が大きかった。
 しかし,規模が拡大するにつれて,メーカー側との軋轢が広まっていき,さらに権利問題への意識向上が求められていたことから,「イベント当日に限り許可する」という新たな仕組みが考案されたのである。

 当日版権システムは,事前に製作する製品(キャラクタやメカなど)を申請し,写真による監修等のいくつかの条件(もちろん,頒布数とそれに伴うロイヤリティも含まれる)をクリアするだけで,正規の商品として販売できるのである。
 もちろん,当日のみの制度であるため,予約による販売や当日金銭を受け取って後日送付するという方法も不可能である[2]
 また,展示についても許諾を受けていないものは,原則不可能である。
 このシステムは,このようなファン活動における様々な権利問題に対する一つの解決案ともいえる物であるが,様々な問題も抱えており,完全ではない。しかし,グレーゾーンであるが故に,独自の規制を敷きながらも権利者側からのアプローチ次第で大きく揺れ動いてしまう同人誌即売会とは異なり,システムの周知(受諾側だけではなく,権利者側に対しても)を行うことで,よりトラブルを減らすことが可能になると考えられる。

問題点

 ワンダーフェスティバルにおける問題点は,モラルの問題とシステムの不理解に起因するものがほとんどである。
 権利者側の問題点としては,どうしてもイベントごとの許諾版権の偏りの問題があり,一部メーカーの版権は許諾されない,という例が多い。また,権利者側が,当日版権のシステムを詳しく理解しておらず,通常の版権許諾と同様の条件を加えたために結果的に実現しなかった例もある。(これは,権利元がわずか数十個の製品に許諾する手間を惜しんだ場合にも起こる事例である。)
 結果として,権利者側の「好意」によるシステムから脱却し切れていない,という点である。

 また,一方でディーラー(販売側)の問題点は,写真監修などの祭に全く形になっていないレベルで提出したり,権利元の望まない方針(例えばヌードフィギュアなどが顕著である)での立体化などが行われるといった事例や,そもそも許諾を得ていない商品を展示していたり,申告していた数と異なるなどの,モラル上の問題点がほとんどを占めている。

 備考

 模型に関する用語の集約の為,ガンダムに関連しないもの,関連しないメーカー名も含まれています。なお,参考として模型漫画関連からカテゴリーリンクされています。

 関連項目


 編集者


[模型用語]


最終更新時間:2015年07月10日 19時02分32秒

 ノート

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脚注

  • [1]というか,近年は完成度に拘りすぎのユーザーが多く,ちょっとしたことでもクレームとして帰ってくるため,結果として高額化に拍車が掛かる状況である。
  • [2]故に,申請しても商品が間に合わなかった場合,ロイヤリティのみ支払う形となる。