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ユニウス条約

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ユニウス条約

  • [用語]
  • 分類:条約
  • 区分:コズミック・イラ
  • 出典:機動戦士ガンダムSEED DESTINY

 説明

 第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の後に締結,発効した地球連合とプラントの間に結ばれた停戦条約のこと。(従って,終戦条約ではなく,あくまでも双方に利があるようになっている。)
 ユニウス条約は,その名称に「ユニウス」の名を持つからも判るように,いわゆるヤキン・ドゥーエ戦役の事実上のきっかけとなった「血のバレンタイン事件」の舞台となった「ユニウス・セブン」から名を取られている。
 これは,プラント側にとっては暗に原因は連合側にあると主張しているものであり,一方の連合側にとっては,それ以前の状況としてプラントを国家として扱わないことの主張でもあり得るわけである。

 実態としては,第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦までにおける,双方痛み分けによって被ったダメージを回復するための時間稼ぎの条約でしかなく,コルシカ条約などの戦時条約から国際条約と化したものと比較した場合,軽く考えられていた部分があったようである。(実際問題として,停戦が破られた時点までの有効な条約でしかないため,言い逃れはいくらでもやりようがあったのである。)

条約の内容

 ユニウス条約は,以下のような内容であったとされる。

領土線の開戦前への復帰

 ヤキン・ドゥーエ戦役は,表向きはプラントと地球連合の戦争という形であった。
 しかしながら,その側面だけではなく「大西洋連邦による各国に対する(事実上の)侵略」という側面も持っていたのである。
 元々,地球連合という枠組みは,反プラントのためにまとまった組織であり,これに加入していたからといってそれぞれの国家が,統一国家としてまとまっていた訳ではなかったのである。

 実際,大西洋連邦は,様々な作戦で他国の軍隊を使い捨てにしており,特に荒らすか統合本部における作戦では,自軍を除く他国の軍を全て使い捨てにしてザフトを一網打尽にするという作戦を実施している。(この結果,ユーラシア連邦の国力は大きく低下している。)
 また,マスドライバー施設の確保のために,南アメリカ連邦やオーブ連合首長国に侵攻し,占領下においている。(これは,オーストラリアの一部も同様で,この地域は元々は親プラント国家であったが,戦時中は中立であった。)同様に,自らにとって重要度が低いものに対しては徹底的に無関心であり,南アフリカ地域は,結果的に連合から見捨てられ,ザフトの支配下に置かれている。(しかも,ザフトが撤収した後は,ちゃっかり大西洋連邦による支配下に置かれている。)
 こうしたいわば戦時下における火事場泥棒同様に得られた領土を全て元々の国家に返還するというものであった。

 この条項は,大西洋連邦に対して独立戦争を挑んでいた南米地域にとっては,まさに臨んで勝ち取ったものとなったのである。

保有するモビルスーツの制限

 この大戦において,最も大きな変化であったのは,従来のようなモビルアーマーによる部隊編成が,モビルスーツによる部隊編成へとシフトしたことにある。
 ザフトが開発したモビルスーツは,連合が主力としていたメビウスなどのモビルアーマーに対して,1対5であったとも言われ,圧倒的な状況であった。

 このため,連合の中でも先進的な人々は,モビルスーツの導入を進めていたのである。(なお,こうしたモビルスーツの導入議論が進展しなかったとしても,連合側の上層部は,問題にしていなかった可能性は高い。というのも,先述した通り,特に大西洋連邦は兵の使い捨てが常態化しており,エンディミオンの例など,味方ごと敵機を葬り去る手段が頻発していたのである[1]。)
 結果として,両軍ともモビルスーツによる部隊編成が中心となりつつあったため,この条項は意味を持つこととなった。

 なお,連合とプラントの間でのバランス格差があったかどうかについては不明である。
 当事国間条約であるため,オーブや他の中立国などは条約の適用範囲外であるし,連合の内部でも保有数の駆け引きがあった可能性は高い。(おそらく,ユーラシアと大西洋連邦の間ではその割り振りでもめたと考えられる[2]
 このモビルスーツの保有制限は,連合,ザフトともに多機能型モビルスーツの開発へと舵を取らせることとなり,前大戦で連合が開発・運用した「ストライク」同様の装備換装型モビルスーツが,一気にその主流となったのである。

 一方で,モビルアーマーの保有数については,制限されていなかった可能性が高い。
 これは,1「大戦時にモビルアーマーとモビルスーツの戦力比が圧倒的であったため,モビルアーマーを保有する意義が減少していた」,2「連合の主力がモビルスーツにシフトしていた」,3「ザフト側がモビルアーマーをほとんど所持していなかった」といった理由が考えられる。
 実際問題として,「1」の理由は大きく,モビルアーマーの開発や保持に注力する理由はほとんどなかったため,こうした条項に時間を掛けなかったのであろう。

 しかし,この点は完全なる抜け道であり,連合側はこれを利用してモビルスーツの開発技術からスピンアウトした「モビルスーツに匹敵するモビルアーマー」を数多く開発していたのである。(特に,デストロイはモビルアーマーとして開発申請されていたとも言われており,この点が完全に抜け道として機能していた,ということであろう。)

 ザフト側も同様の方策を模索したと考えられる。というのも,従前「四脚モビルスーツ」として区分されていたバクゥなどの機体が,モビルアーマーとして再定義された可能性が高いのである。(これは,ガイアの変形が,モビルスーツ→モビルアーマーという扱いである点からもわかる。)
 すなわち,「モビルスーツの定義」が「二足歩行機」変更されたと考えられるのである。

核動力の兵器への使用禁止およびNジャマーキャンセラーの使用禁止

 この条項は,極めて曖昧なものである。と言うのも,ニュートロン・ジャマー・キャンセラーの使用禁止は,ザフト側にとって有利な条件となってしまう面が多いためである。
 連合にとって,Nジャマーは,そもそも核エネルギーの利用の阻害によって,エネルギー危機を引き起こした機材であるため,Nジャマーそのものを禁止したいといのが本音であっただろう。
 しかし,停戦条約という状況であり,ザフト側にとって有利な条件もないと,締結そのものが困難だったと考えられ,ある意味,この条項は妥協が図られたものと考えられる。(なお,Nジャマーキャンセラーに使用されるレアメタルの多くは,大西洋連邦が独占的に確保していたため,この点も大きく影響したものと考えられる。)

 ポイントとなるのは,核動力の「兵器への使用禁止」という条件である。
 すなわち,「民生での利用」は制限されなかった可能性が高いのである。

 先述の通り,地球では,Nジャマーによって深刻なエネルギー不足が起きており,これがプラントに対する憎悪を強化する理由のひとつになっている。そのため,たとえば原子力発電所などではNジャマーキャンセラーが使用され,発電が可能といった付帯決議があった可能性は否定できない。(これにより,プラントへの憎悪が少しでも抑えられるならプラント側も認める可能性が高い。)

 一方で,核動力の軍事利用の禁止は,モビルスーツのバッテリーの進化と新システムの開発を加速した。この点も,モビルスーツに換装システムが導入された理由のひとつとなっているのである。
 この条項については,双方がそれぞれ互いの様子見をしている状況であったと考えられ,結果としてモビルスーツの発展に寄与することとなった。

ミラージュコロイドとその関連技術の使用禁止

 ミラージュコロイドは,連合のモビルスーツ「ブリッツ」んい搭載されたことで,一躍脚光を浴びたシステムである。これは,その仕組み故に不意打ちが前提となる物であり,極端な話,装備さえ可能であれば,何でも隠し通すことができるのである。
 実際,第2次ヤキン・ドゥーエ攻防戦では,ジェネシスのような巨大兵器の存在を隠していたほどであった。
 これは,ある意味完全な不意打ちが可能となるもので,状況が許せば,相手に気づかれること無く殲滅することすら可能となるである。

 このため,ミラージュコロイド関連技術は,停戦期間中にその技術がいわば丸裸にされ,ミラージュコロイド展開中の機体を検知する機材が開発されている。

 備考

Nジャマーキャンセラーの停戦後の利用について

 あくまで推測となるが,停戦解除の直後に連合によるプラントへの核ミサイル攻撃(結果は阻止されている)が用いられているが,その後の戦闘で用いられていないことから,このミサイルは,前大戦時にアズラエルが用意しながらも実際には使用されなかったミサイルである可能性もある。
 この攻撃を実施したということは,前大戦のピースメイカー隊と同様,核ミサイルにNジャマーキャンセラーが搭載されていた,ということになる。
 なお,いわゆるユニウス戦役において,連合がNジャマーキャンセラーを明確に使用したと見える場面はこれしかなく,その後も「それらしい」状況はあっても明確化していない。

 なお,蛇足ながら,既に開発から2年が経過したフリーダムが中盤まで他のMSを圧倒しつづけられた理由のひとつがこのNジャマーキャンセラーの使用禁止である。無論パイロットの差もあるのだが,この核動力によるパワーは大きなアドバンテージであったといえ,この点もNジャマーキャンセラーの位置づけがDESTINYにおいて,曖昧であったことを示している。

 関連項目


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[用語・SEED]


最終更新時間:2015年06月13日 17時07分59秒

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脚注

  • [1]推測に過ぎないが,これには理由がある。連合側の人員は,いわば自然発生的に増加する人員であるが,ザフト側はコーディネイターという「作られた兵士」であり,遺伝子調整を行わなければ兵士が確保できないのである。また,コーディネイターは出生率が極めて低く,この点も兵士の損失が組織の維持の問題に直結してしまうため,これを連合上層は狙っていた可能性は否定できない。
  • [2]実際,停戦後ユーラシア連邦はその勢力を一気に失っており,そういった想定があながち間違っているとは思えない。