!!!メサイア攻防戦 *[用語] //*読み: *分類:歴史 *区分:コズミック・イラ *出典:機動戦士ガンダムSEED DESTINY !!説明  C.E.73年に勃発した地球連合とプラントとの間の一連の戦闘の事実上の最終戦となった戦いのこと。  なお,この戦いは,当初は前大戦(俗にヤキン・ドゥーエ戦役と呼ばれる)の停戦破棄から始まっており,正式には地球連合とプラントとの間の戦争であったが,戦いのさなかに勢力間のバランス崩壊があり,連合の実質的支配者であるロゴスが崩壊,これに伴い,この対立構造が成立しなくなっている。  その後,プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルによるデスティニープラン導入に関わる各国への恭順を求めたことに対して,オーブを初めとする諸勢力が反対を唱えたことから,プラント側から彼らに対する宣戦が布告されるという二重構造の戦争となってしまっている。  結果として,この「メサイア」を巡る戦いにおける対立軸は,プラントとオーブ連合首長国(に加えて,連合の残党勢力の内,オーブに協調する部隊)との間の戦いになってしまっているのである。 !経緯  デュランダル議長によるロゴス告発は,地球圏の前大戦からの疲弊に苦しむ人々にとって格好の悪役を作り出すこととなった。  連合に所属しながらも,ザフトと協調し,ロゴス(とされる勢力)の立てこもるヘブンズベースの攻略に参加する部隊は数多く,カガリ・ユラ・アスハによって政権が奪還されたオーブ連合首長国を含め,この時点では人類はまさに一つになったといっても過言ではない状況であった。  だが,これが一変したのは,ヘブンズベース攻略の後,デュランダル議長が提示した「デスティニー・プラン」と呼ばれる計画がきっかけであった。  デスティニー・プランは,簡単に言えば,遺伝子調査により,その人に向いた職を与えることで人類の効率的生産活動を行おうというものであった。(詳細は,[[デスティニー・プラン]]を参照のこと。)  このプランに対して,オーブを初めとする諸勢力は明確にこれを否定することとなった。彼らが求めていたものは,あくまでも共存であり,共存という名の支配ではなかったのである。  特に,オーブ首班カガリ・ユラ・アスハの行った声明の最中にザフト側が行った電波ジャックによるラクス・クラインの放送差し込みは,カガリのそばに現れた,本物のラクス・クラインによって否定されてしまい,デスティニー・プランそのものに対する疑惑を強めることとなり,デュランダル議長の立場そのものを危うくするに十分であった。  一方で,このカガリによる声明は,月面ダイダロス基地へ逃げ込んでいたロード・ジブリールら,ロゴス残党軍にザフト攻撃の口実を与えたようなものでもあった。彼らの用いた最終兵器「レクイエム」の攻撃により,プラント本国は多大な被害を被り,まさに前大戦緒戦の悪夢を繰り返すかのような状況になってしまったのである。  ザフトは,全力をもってダイダロス基地およびレクイエムの攻略を展開し,第2射の発射を阻止する。(このロゴス残党との戦いについては,「[[レクイエム攻防戦]]」を参照。)  だが,多くの人々が目を疑ったのは,続くデュランダル議長の行動であった。  議長は,制圧したレクイエムを用いて,連合のアルザッヘル基地を攻撃,壊滅させ,デスティニー・プランに従うつもりがなければオーブ本国を攻撃すると通告したのである。  接収直後の兵器を運用可能であっただけではなく,ロゴス側の運用では利用されなかった設備をも掌握していた議長の行動は,ザフトの面々にも疑問を抱かせるには十分であり,その硬直状態のなか,メサイアを巡る最終戦は展開して行くこととなったのである。 !経過  メサイア攻防戦は,レクイエムの制御を司る月面基地ダイダロスとその射線を変化させる中継ステーションを巡る攻防から始まった。  レクイエムによる本国攻撃を阻止するために,オーブ艦隊は二面作戦を展開,単機で強大な戦闘力を有するミーティアを装備したZGMF-X19A《インフィニットジャスティス》,ZGMF-X20A《ストライクフリーダム》の2機は,中継ステーションそのものの破壊を実施した。([[ステーション・ワン攻略戦]])この作戦においては,ザフト側からも攻撃の非道さに対する反感から積極的に協力するまではなくとも中継ステーションの破壊を見逃すと言った,事実上の協力すら行われたのである。(特に,イザーク・ジュールを隊長とするジュール隊の面々のクライン派への協力は,事実上デュランダル議長に対する背信であり,大きな影響を与えることとなった。)  この攻撃により,オーブ本土を直接攻撃可能とするための次の中継ステーションの移動には,時間が掛かることとなっており,その時間差を利用して,《インフィニットジャスティス》並びにORB-01《アカツキ》を中心とした部隊によって,ダイダロス基地に設置されたレクイエム本体を攻略,破壊に成功した。  ダイダロス基地攻略の間,単機でメサイヤに対する牽制を行っていた《ストライクフリーダム》は,レイ・ザ・バレル搭乗のZGMF-X666S《レジェンド》を撃破,ダイダロス基地制圧語に戦線に合流した《インフィニットジャスティス》は,シン・アスカ搭乗のZGMF-X42S《デスティニー》,ルナマリア・ホーク搭乗のZGMF-X56S《インパルス》を撃破している。  また,アークエンジェルによってザフトの中心的位置づけとして配備されていたミネルバが撃沈されたため,メサイアの防衛線は大きく後退することとなった。  さらに,切り札として放たれたネオジェネシスの攻撃もイザーク・ジュールが伝えた情報によって,オーブ軍に被害をもたらさずに終わっている。(なお,この攻撃はメサイア防衛戦を構成するザフトの艦隊を巻き込んで放たれており,多くのザフト兵が命を散らすこととなった。)  この結果,戦力バランスは大きくオーブ側に傾いたのだった。  また,メサイアにおいて,デュランダル議長が戦死したことから,戦闘は実質的にオーブ軍の勝利となり,ラクス・クラインの戦闘停止通告を受け入れたザフトが戦闘を中止したことで,この戦いは終結している。  なお,その翌年オーブ連合首長国とプラントは停戦協定を締結している。  これは,この戦いが,連合とプラントではなく,デスティニープランを受け入れられないオーブとプラントとの戦いであったための処置ではあるが,ロゴスの崩壊によって,実質的に壊滅状態となった地球連合に関しても同様の条約が批准されていくものと思われる。  また,プラント最高評議会は戦後の再編のためラクス・クラインをプラント評議会へ招聘しており,この流れから行くと,ラクスの立場はいわば「亡命政権」的なものであったと考えられる。 !!関連項目 //本文内の説明でリンク可能なものは,出来るだけ本文内でリンクする。 !!編集者 *あさぎり ---- {{category 用語}} {{category 用語・SEED}} ---- {{lastmodified}} !!ノート ■[[本項目に追加情報を記載する|BBS2]] ※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。