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ムーンレィス

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ムーンレィス / 月の民

  • [用語]
  • 分類:その他
  • 区分:正暦
  • 出典:∀ガンダム

 説明

 正暦時代において,月面に建造された都市に暮らす人々のこと。
 この時代,宇宙は生活するには厳しい環境であることから,ムーンレィス全体の生活の維持のために冷凍睡眠と活動期間とを繰り返しているため,個々人の実年齢はかなり長い。
 大地にあこがれており,その恋慕が地球帰還作戦を立案させ,それが原因で各地に戦乱を引き起こすことになる。

ムーンレィスの概要

 ムーンレィスは,伝承に残る言い伝えでは,旧文明時代の末期に地球から月に追放された人々の集団であるとされる。無論,伝承に伝わるのみであり,その追放の理由については明らかになってはいない。
 しかし,正暦2345年に起こった一連の戦いに際して解放された黒歴史の記録などから考えるに,実際にはこうした追放者ではなく,元々宇宙へ移民した人類の集団が,大崩壊によって宇宙に取り残されたでだけであった可能性については否定できないものとなっている。

 彼等は月に追放され,さらには地球の文明が崩壊したことで,地球とは完全に隔離され,月都市という閉鎖された環境内で生活していくことを余儀なくされたのである。
 これによって,地球と月の往来が途絶しておよそ二千年以上,ムーンレィスは月面で種の維持に力を注ぐこととなった。
 この結果,ムーンレィスのテクノロジーのほとんどは,種の維持,すなわち生命維持のための技術に特化され,それ以外の技術はほとんど停滞,あるいは衰退することとなったのである。

 ムーンレィスの生活とは「種の維持」の為の戦いであり,時に人間としての(従前の)生活すら制限されるようなものであった。人々は定期的に冷凍睡眠が義務づけられ,その義務は親子,夫婦関係なく履行された為,親子(あるいは夫婦)の関係が希薄になることもあった。また,冷凍睡眠の期間は,それぞれの人物によって異なっていたため,時に親が子よりも(肉体年齢的には)若いという逆転現象も生じてしまっていた。
 しかしながら,こういった人間としては不合理な点も二千年にもおよぶ隔離生活によって半ば当然となっていったのである。

 また,為政者側の思惑もほぼ種の維持に限定され,種の維持すなわち,生活環境の維持そのものが政治目的と化しており,従前の国家が持っていたような「対外政策」というものは持ち合わせていなかった。
 とはいえ,「対外政策」の体裁は形骸化したとはいえ残っており,その一つがアグリッパら政治体制であり,もう一つが戦闘集団としてのギンガナム艦隊である。

 同時に,「ムーンレィスの生活環境に対する破壊行為」に対しては,非常に厳しい態度で臨んでおり,アグリッパ・メンテナーのディアナ・ソレルに対する背信行為もこの考えが根底にあったものと思われる[1]

 ギンガナム艦隊は,あまりにも長い時間を経過したことで,既に「軍」というよりも「伝統的武芸集団」という体裁に変化してしまっていたが,ムーンレィスの保有する戦力としては随一のものであった。また,独自の兵器運用が認められていた為,アグリッパら政治体制に気兼ねすることなく,独自の活動を行っていたのである。
 これは,政治体制側にとってみれば好ましいことではなく,表面的には友好的でありながら,実質的には対立状態であったと考えられる。

 一方,ディアナ・ソレルが女王となり,地球帰還のための政策が進められると,「万が一」を懸念したディアナ家臣団は,ムーンレィスの再軍備を必要とし,これを押し進めた。無論,この行為は政治体制側にとって好ましくなかった[2]ため,当初は女王直属の親衛隊「ディアナ・カウンター」として設立された。

 だが,ディアナ・カウンターは,程なくしてその権限を拡大,ついには事実上の正規軍となってしまったのである。このため,急激に拡大したディアナ・カウンター内部でも実のところ対立する勢力は存在しており,このことが地球帰還における内紛として露呈,結果的に地球側と戦闘状態を引き起こしてしまうのである[3]

ムーンレィスのモビルスーツ開発

 ムーンレィスのモビルスーツ開発における技術力は,実のところ地球側と大差ない規模でしかなくなっている。これは,技術面での継承がムーンレィスには比較的多く行われていたため,これを利用することは可能であっても,全く新たな技術による機材開発については,これを理解しうる技術者が冷凍睡眠より覚醒する必要があることから,技術の継承そのものが遅々として進まなかったためである。

 実際,ディアナ・カウンターの地球帰還作戦で使用されたモビルスーツは,ウォドムなど数種に及ぶが,実のところ,独自開発された機体は「スモー」だけなのである。

 ディアナ・カウンターが運用している最も新しい機体はフラットであるが,この機体は旧文明時代に地球で使用されていたモビルスーツをディアナ・カウンターが改装したもので全くの新造機ではない。また,ウォドムも同様であり,従前の機体を改装しつつ使用しているものである。
 対してスモーは,親衛隊用モビルスーツとしてディアナ・カウンターの設立時に開発が進められた機体である。この機体の運用目的は,月の運河内部や都市部などでの近接格闘戦を中心に設計された機体で,装備の多くも施設類に被害を及ぼさないようにする為の物である。
 これらフラットやスモーも新鋭機とはいえ,すでに開発から百年以上経過した機体であり,いかに開発速度が遅々とした物であるか分かるだろう。

 同様にギンガナム艦隊の保有する戦力でも独自開発機は「マヒロー」のみなのである。他の機体はいずれも発掘兵器と呼ばれる物であり,唯一古くから戦力を保持しているはずのギンガナム艦隊ですら,この程度の開発規模でしかないのである。
 しかもマヒローは,ギンガナム艦隊の設立に前後した時期に開発されたと言われ,その機歴は千年以上に達するものもあると言われている[4]。マヒローは,ギンガナム艦隊の中心的な戦場となる(と考えられた)空間機動戦を最も得意としている。逆に言えば,このマヒロー以外の機体は,ギンガナム艦隊の運用法に無理矢理当てはめているといえるのである。

 また,作業用に開発されたベロナも独自の開発機であるが,この機体は戦力としての開発ではなく,あくまで都市開発に付随した機体である。
 つまり,ムーンレィスのMS開発は,極めて限定的なものであり,他の機体は彼等が月に居住するようになった時期前後に持ち込まれた機体の改良機や月のマウンテンサイクルからの発掘品がほとんどという事になる。

ムーンレィスの軍事力

 ムーンレィスの軍事力は,先に示したとおりディアナ・カウンターとギンガナム艦隊に集約される。いずれも必要に応じて結成されたものであり,実のところその応用力というものは乏しい。
 前者は,地球帰還に基づいて結成された組織であり,元々が自警団的な組織から拡充されたものであり,後者はいわば「様式美」として結成されたお飾りの軍隊である。

 いずれにせよ,これまでの組織的軍隊からすると一種異様な組織であることは間違いない。(とはいえ,これらの組織であってもその「軍事力」は非常に大きく,運用の仕方を間違えば与える影響が大きすぎることは歴史が証明した。)
 詳細に関しては,各々の組織の項目を参照のこと。

その後のムーンレィス

 ディアナ・ソレルによる地球帰還作戦は,ファーストコンタクトの失敗から地球における戦争状態を引き起こした。これは,ディアナ・カウンターだけではなく地球側の無知も理由の一つではあるが,結果的に大きな戦乱を巻き起こすことになってしまった。
 だが,この戦乱も双方の歩み寄りによって終息し,地球と月との定期的な連絡航路の開設という好ましい結果をもたらした。

 ハリー・オードらと月に帰還したディアナ・ソレル(実際には,キエル・ハイムと入れ替わっていたのだが)は,ムーンレィス,地球人双方にとって望ましい政治を執ったと言われる。
 正暦2345年に勃発したこの戦乱は,結果的に双方にとって望ましい結論を迎えるという,希有な結果をもたらしたが,その後の両陣営の発展については明かとなっていない。

 関連項目

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[用語]
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最終更新時間:2015年07月04日 08時20分20秒

 ノート

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脚注

  • [1]実際,アグリッパはディアナに対して黒歴史の解放によるムーンレィスの混乱を避けようという意図を伝えている。
  • [2]これは劇中におけるアグリッパとディアナの対立部分と考えられる。
  • [3]もちろん,交戦主張派にとって地球の戦力は,自らの戦力で充分撃破可能という思惑があったのは事実である。これを覆したのが∀ガンダムであったのだ。
  • [4]無論,メンテナンスによる機体維持とパーツ交換などのたまものであり,現物が千年以上稼働しているわけではない。