!!!プラスチック *[模型用語] !!説明  合成樹脂のこと。「プラ」と略されることが多い。  合成樹脂とは,天然に存在する樹脂(天然樹脂)を人工的に再現したもの,あるいは似せた物を意味しているが,具体例を挙げれば事実上プラスチックと同義語となってしまう。  20世紀に入って爆発的に普及した化学工業製品で,合成ゴムや合成繊維といった製品同様,石油化学工業の発展と共に開発されたもの。  一般的にプラスチックとは,可塑性のある有機高分子物質の総称であり,単一の合成樹脂を示す用語ではない。その特徴としては,加熱・加圧によって任意の形に成型できるというものがあり,軽量,安価でありながらも,(コスト比的に)高い強度を持つという利点も合わせ持っている。  樹脂性質によっては,無色透明なものや一般的に再現しにくい光沢などを表現することもできる上,様々な顔料等を配合することで,任意の色に染めることもできる。  [[プラモデル]]に通常使用される材質は,「スチロール樹脂」であるが,透明なパーツの成型にはアクリル樹脂が用いられることが多い。また,[[ガンプラ]]では,強度の必要なパーツに「ABS樹脂」などが用いられたり,適材適所で使い分けられている。 {{anchor アクリル樹脂}} !アクリル樹脂  強度の高いプラスチックのひとつ。  もともとは透明度が高く,表面を磨くと独特の光沢となる。  プラモデルでは,風防(キャノピー)などに用いられる。 プラスチックの一つで,透明度が高い。 硬いが,割れやすい。 {{anchor ABS樹脂}} !ABS樹脂  Acrylonitrile Butadiene Styreneの略。  通常のスチレン樹脂よりも強度が有るのが特徴。反面,表面処理が難しく,ヤスリがけで毛羽立つことも多い。また,接着には,専用の接着剤か,瞬間接着剤が必要となる。  なお,バンダイのマスターグレード等に使用されているABSは流し込みスチロール接着剤で接着可能で,一般的なABS樹脂よりもスチロール樹脂的な性質が強い。その反面,シンナーに侵されやすく,注意を払って塗装しないと,「割れ」を生じることもある。 {{anchor スチロール樹脂}} !スチロール樹脂  スチロールとはドイツ語読みで,一般的には「ポリスチレン樹脂」(Poly Styreneを略して,「PS樹脂」ということも多い)という。  現在のプラモデルの主原料で,加工しやすく,比較的強度があるのが特徴。  非常に強力な引火性を持ち,燃えると有害ガスを出す。 {{anchor PVC}} !ポリ塩化ビニール(PVC)  一般的に「塩ビ」と呼称されることの多い材質で,その組成である[ Poly Vinyl Cloride ]の略で,PVCと表示されることもある。  材質的には軟質で,製品化の際には可塑剤が多く含まれるという特徴がある。(板状に加工されたり棒状に加工された物もあり,こちらは可塑剤がほとんど添加されず,通常のいわゆる「{{goto プラ板,プラ板|プラ材}}」のような特徴となる。)  国内では,[[フィギュア]]などに用いられることの多い材質だが,材質の表現が曖昧である為,PVC,塩ビ,ソフトビニール(いずれも同じポリ塩化ビニールを示している)などと表現される。ただし,傾向として「ムク」の製品([[ガシャポン]]の人形やクレーンゲームの景品のフィギュアなど)を塩ビ,PVCといい,中空の人形(リカちゃん人形,ウルトラ怪獣など)などをソフビ,ということが多い。  なお,ソフトビニールという言葉は,ポリ塩化ビニール製品の中で中空成形のものを「軽くて安全なため」に呼称し始めたとされている。 {{anchor EXG}} !EXG  バンダイの「1/60 F91」に使用されたプラ樹脂。  スチロール樹脂よりも強度があり,表面が美しいのが特徴。 {{anchor アサフレックス}} !アサフレックス  近年のバンダイ製プラモデルに用いられるようになった樹脂。EXGの発展的な樹脂。  軟質プラスチックとしての性質をある程度持ちながらも,スチロール樹脂のような強度を持ち,かつ成型によってきちっとした形が表現できるというメリットがある。  ポケモンシリーズのトサカ,ヒレといったパーツなどに多く用いられている。ガンプラでは,同梱されるフィギュアなどに用いられることが多い。 {{anchor PET}} !PET樹脂  ペットボトルなどに用いられる樹脂。  もともとは炭酸飲料を収めるボトルのために開発されたもので,高い強度を持つのが特徴。  プラモデルでは,これまで使用された例は少ないが,HGUCのゾックで用いられ,マスターグレードシリーズでF91などのビームシールドにも利用された。 {{anchor ポリプロピレン}} !ポリエチレン樹脂  いわゆる「ポリキャップ」に用いられる樹脂。  軟質のプラスチックでありながら,高い復元力を持つ為,ロボットモデルなどの間接部などに用いられる。  柔らかく柔軟性に富むため,摩耗が少ないため,重宝する部材であるが,ヤスリがけが困難,塗装ができない,といった欠点も持つ。 {{anchor ATBC}} !ATBC-PVC  ATBC-PVC(Acetyl tributyl citrate-polyvinyl chloride)の省略で,近年用いられる様になった新しい素材。  ポリ塩化ビニルは,その可塑剤としてフタル酸エステル類を用いるが,これが人体に悪影響を及ぼすことが多いために,クエン酸アセチルトリブチルに変更したもの。区分としては,PVCとして表記されるが,「フタル酸エステルを使用していない」という説明文が付与されることが多い。(あるいは,「非フタル酸系塩ビ」と表記される。)  従来のPVCよりも硬いため,柔らかめの素材が必要な場合には,エクストラマー樹脂が用いられることが多い。 !!備考  模型に関する用語の集約の為,ガンダムに関連しないもの,関連しないメーカー名も含まれています。なお,参考として模型漫画関連からカテゴリーリンクされています。 !!関連項目 !!編集者 *あさぎり *だっちん ---- {{category 模型用語}} ---- {{lastmodified}} !!ノート ■[[本項目に追加情報を記載する|BBS2]] ※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。