!!!フレア *[用語] //*読み: *分類:機材 *区分:共通 *出典:共通 !!説明  戦闘機などに搭載される妨害装置の一つ。  熱源追尾式(赤外線誘導式)ミサイルなどを妨害する為に使用されるもので,瞬間的に発火し,高熱と赤外線を発生し,ミサイルの追尾装置を混乱させることを目的とする。  通常は[[チャフ]]と同時に装備されることが多いが,用途的には緊急避難的なものとして用いられる。  戦闘機に搭載されるミサイルは,その技術革新により様々な誘導手段を持つものが多い。その中でも熱源追尾式ミサイルは,レーダー追尾式ミサイルと並び,装備される機体が多い。フレアは,そうした熱源追尾式ミサイルに対して,囮として射出し,自機の安全を守るために用いる装備である。 !フレアの登場とその改良の歴史  熱源追尾式ミサイルは,熱源から発生する赤外線を探知し,これを追尾する機能を持ったミサイルで,レーダー式追尾ミサイルとは異なり,レーダー波を発しないため,ミサイルその物の探知が難しいという問題がある{{fn 例えば,映画などでロックオンされたという描写があるが,これは敵機から放たれたレーダー波を感知することで,逆に警告に用いているわけである。}}。  このため,熱源(すなわちエンジンノズル)に対して接近するミサイルを感知する術が無く,味方機の警告などで対応していたのだが,短時間で命中してしまうミサイルでは,これも効果が薄く,後方警戒用レーダーが搭載され,ミサイルを感知しフレアを自動放出する機能が装備され,初めて安全な回避が可能となった。  これは,初期の赤外線誘導式ミサイルが,単純に高熱源体を目標にするものが多かったためで,好天の場合の戦闘時に太陽に向かって飛行し,急激に旋回し,ミサイルを太陽に向かって飛んでいくように仕向けるなどの方法で対処していたものを高精度で実施できるようにしたものである。  フレアは,マグネシウムなど酸化しやすい(燃焼しやすい)金属粉末を瞬間的に発火させ,ミサイルの赤外線探知装置に攻撃目標を誤認させるものとして開発されており,初期のものは,単純に高熱を発することで赤外線を放出し,ミサイルの弾道を変化させるというものであった。  しかし,フレアの登場により,ミサイルを避けることが可能となったため,今度はミサイル側が新たな機能を搭載し,これに対処した。加えられた改良は,発射時に記録した周波数の赤外線を発生する物体に対して飛行する,というものであり,従来の単純な高熱減退を発射するという手法では対処できなくなった。  このため,航空機の排気口から放出される赤外線と同じ周波数の赤外線を放つフレアの開発が行われた。従来のマグネシウムなどの粉末だけではなく,様々な添加剤を加えることで,波長を変化させ,最も航空機が発する赤外線に近い周波数を発生させるように調整したのである。  この結果,かなりのミサイルを比較的簡単に回避可能となったため,赤外線追尾式ミサイルの発展は終わったかに見えた。  これに対して,ミサイル側は「赤外線解析カメラ」を搭載することで対処した。  つまり,発射時に記録した赤外線周波数をもとに,その赤外線を大量に発生し,かつ「航空機のような形状」をした物体を追尾するように改良されたのである。こうしたミサイルのことを従来のミサイルと区別して,「赤外線画像追尾式ミサイル」という場合もある。  このミサイルは,熱源を「面」として感知するという特徴から,従来のフレアでは対処が難しく,これを解決するためにフレアの改良が再び行われた。  その後開発されたフレアは,複数のフレアを同時に射出し,航空機の様な形状面を形成するように改良されており,フレアその物だけでは無く射出機(ディスペンサー)にも大幅な改良が加えられている。また,更なるミサイルの改良を見越し,燃焼時の赤外線波長だけではなく,その際に発光する燃焼炎の波長も航空機燃料の燃焼時のものに近づけるなどの改良が加えられた。 !!関連項目 *[[チャフ]] !!編集者 *あさぎり ---- {{category 用語}} {{category 用語・UC}} ---- {{lastmodified}} !!ノート ■[[本項目に追加情報を記載する|BBS2]] ※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。