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チャフ
- [用語]
- 分類:機材
- 区分:共通
- 出典:共通
説明
戦闘機に搭載される妨害装置の一つ。
航空機だけでは無く,艦艇などにも装備されており,レーダー警戒システムのひとつの機能として用いられている。
もともとは,第二次世界大戦中にイギリスによってドイツのレーダーを妨害することを目的に開発されたもので,これが後に広まったもの。(厳密に言えば,チャフとはアメリカ軍での呼称で,他の軍では違う用語になっている場合もある。)
航空機の場合,相手の戦闘機が発するロックオンレーダーを攪乱する目的でばらまかれる。主に,細かいアルミニウムなどの金属片で,空中に漂いレーザーや電波(レーダー波)を攪乱する。(なお,電波を攪乱するとはいえ,チャフが散布されてから拡散しきるまでの時間は短いため,通信妨害などの用途に用いるものでは無い。)
また,チャフを散布することで,攻撃目標が近いと錯覚させたり,機体の存在を隠すといった利用法もある。
ミサイル防衛の場合,レーダーがミサイルを感知すると,自動的にチャフがばらまかれ,ミサイルの進路を逸らすことで,被害を最小限にとどめるなどの利用法もある。(航空機など,移動速度の速い物体の場合,かわすことも可能。)
チャフの構造
チャフは,アルミ箔などの金属片などを用いていたが,現在ではプラスチックフィルムなど軽量な滞空時間が長い反射材を用いることが多い。
金属片は単純に細かくしたものではなく,レーダー波の波長にあわせて長さを変更することでその効果が高まるため,敵機が装備する兵装にあわせたサイズのチャフが用意されることが多い。
戦闘機の場合は,基本的に敵機の保有するミサイルや,そのレーダーの波長にあわせたものが用意され,艦艇や電子戦機では,敵のレーダーの波長にあわせることが多い。
しかし,電子戦機の場合,危険な任務も多く,既存のチャフで対応できない場合も多く,高度な機体ではレーダーの波長に応じた長さのフィルムを高速に切断する装備を備えた機体も存在している。
こうした理由から,チャフは常に変化している。逆に言えば,戦時以外でも敵性国家のレーダー波の波長などを探る活動は必須であり,こうした諜報活動の成果が,戦果に直結するともいうことができる。
関連項目
編集者
最終更新時間:2012年08月04日 05時53分01秒
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脚注