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ソーラ・レイ
- [用語]
- 分類:武器
- 区分:宇宙世紀
- 出典:機動戦士ガンダム
説明
ジオン公国軍の切り札として用意されていた殲滅兵器。
ソーラ・レイを運用し,敵艦隊に照射する作戦コード・ネームは「システム」と名付けられていた。
ソーラ・レイは,コロニーそのものを巨大なレーザー砲にするもので,直径6km,全長30kmあまりの巨大なレーザー砲は,当時として人類史上類を見ないものとなった。
建造においては,サイド3のコロニーのひとつ「マハル」が用いられ,住民の強制移民後に改修工事が行われている。(一説によると,この移民に反対し残っていた人々は実質的に虐殺されたとも言われている。)
マハルからの強制移民(疎開)に関しては,その開始時期については諸説あり,一般的にはU.C.0079年8月上旬頃とされている。しかし,他に12月のソロモン攻防戦前後とする説もあり,明確な資料が残っていない[1]。
いずれにせよ,既存のコロニーの改修作業とはいえ巨大なコロニーをそのまま兵器に転用するという大規模な工事であるため,工事そのものは突貫工事であったことは間違いない。実際,ソーラ・レイの照射は,諸問題からわずか1射のみしか行われておらず,2回目以降の照射を行うとした場合,ア・バオア・クー攻防戦を「勝ち抜いた後」になっていたものと思われる。(ただし,2射行われたとする説[2]も存在する点を指摘しておく。)
サイド3に存在するスペース・コロニーは,そのほとんどが密閉型と呼ばれる「河」と呼ばれるガラス面の無いタイプである。このシリンダー内部に特殊ガスを充満させ,内部をアルミコーティングすることで反射筒としての機能を得ている。内部には電磁的なコーティングが施されており,ガスの保持とレーザー光のコントロールを行っている。
コロニーの片方の港部分は壁面ごと取り除かれ,内壁部と同様に電磁的なコーティングが施されている。
この結果,コロニーのシリンダーそのものが巨大なレーザー発振器として機能させており,生み出されたエネルギーは砲身内部で反射を繰り返し加速され,砲口のコーティングが解除された時点で一気に放出される。これにより,直径6kmにも及ぶ巨大なレーザー光が照射されるのである。
なお,本来ソーラ・レイは照射中に射線を変更することが可能である。このため,直径6kmのレーザー光でありながら,照射角によっては極めて広範囲を巻き込むことが可能となる。このため,うまく照準を得られれば,連邦軍の総兵力のほとんどを一瞬にして壊滅させることも可能であるとされている。
こうしたソーラ・レイの能力は,国力が疲弊してきたジオンにとって極めて魅力あるプランであった。
ゲル・ドルバ
ソーラ・レイの照準とされた宙域のコードネーム。
実際に照射が行われ,数多くの連邦軍艦艇がこの照射によって消失している。
この宙域では,一年戦争という戦乱に対し,公国という国家の行く末に対する疑問を持っていたデギン・ザビ公王と,レビル将軍麾下の連邦軍第1連合艦隊(通称,レビル艦隊)が極秘裏に和平交渉を行っていたが,ギレン・ザビはこれを察知しており,レビル艦隊の壊滅を表向きの理由としながら,デギン公王をも葬り去るためにソーラ・レイが利用された。
ゲルド・ロウ
一般的にソーラ・レイの照射はゲル・ドルバ宙域への1射のみとされているが,異説[3]として,ゲル・ドルバ宙域への照射は第2射であるとするものがある。
この説でソーラ・レイの第1射が行われたのが,このゲルド・ロウ宙域である。
この宙域には,連邦軍のカラル艦隊が展開しており,ソーラ・レイの照射によって艦隊は壊滅している。
ジグ射線
一般的にソーラ・レイの照射はゲル・ドルバ宙域への1射のみとされているが,異説[4]として,ゲル・ドルバ宙域への照射は第2射であるとするものがある。この第2射は単一地点への直線的照射ではなく,照射中にソーラ・レイの照射方向を変更し,扇状の照射が行われている。
この際に行われたのが,ゲル・ドルバ射線軸からジグ射線軸への掃討照射で,ア・バオア・クー,連邦艦隊のほとんどは壊滅している[5]。
ミニ・ソーラ・レイ
後年の資料[6]で発見された兵器。
スペース・コロニーを用いたソーラ・レイほどの規模では無いが,同じ仕組みを用いて建造された小型のソーラ・レイのこと。
ア・バオア・クーに秘匿されていた秘密兵器で,U.C.0079年12月31日のア・バオア・クー攻防戦において用いられる予定であったが,偶然その場に突入してきた連邦軍部隊によって破壊されている。
備考
小説版と劇中版では,若干その解説に違いがあるが,根本的には同一のものとして扱っている。なお,ソーラ・レイの実際に行われた照射については,アニメ版が1回のみであったのに対して,小説版は複数回行われているという違いがある。
関連項目
編集者
最終更新時間:2014年11月08日 18時51分56秒
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脚注