!!!ジャンク屋ギルド / ジャンク屋組合 *[用語] //*読み: *分類:組織 *区分:コズミック・イラ *出典:機動戦士ガンダムSEED ASTRAY !!説明  一般的にジャンク屋というと廃品回収業のような印象をもたれがちであるが,宇宙時代になるとこれらジャンクの放置は,日常生活においても非常に大きな問題として立ちはだかるようになっている。すなわち,放置ジャンクが,居住用コロニーに与える各種被害は無視できるレベルでは無くなっており,また,同様に交通においても大きな障害となっていたのである。  特に,各コロニーが建造されるラグランジュ・ポイントは,地球圏の重力の安定するポイントであるため,各種ジャンクが漂着しやすいポイントでもあるため,これらを除くことは大きな意義があったのである。  人類の宇宙生活が始まった初期のころからこうしたジャンクを改修する人々は存在していたが,彼らはあくまでも独自の活動の範疇でしか無く,「身を守る」という意味では不安定な立場でしか無かった。  このため,ジャンク屋の各種権利の保障などを求めて職業ギルドという形で成立したのが,「ジャンク屋ギルド(ジャンク屋組合)」である。その設立には,マルキオ導師など,有識者の働きがあり,連合,プラント双方とも彼らの活動によって得られる利益があったことから,一定の組織として認められることとなった。  さらに,ナチュラルとコーディネイターの間の緊張が高まるにつれ,増えてきたデブリなどの回収作業にあわせて組織大系がまとまっていき,C.E.71年の開戦時には一定の組織として大きな権限を有する立場となっていた。  この結果,従来は単なる(法的にギリギリな範疇の)個人事業者でしかなかったジャンク屋が,ジャンク屋ギルドという組織に所属する個人事業者としての位置づけを得ることとなり,さらに(各種制限を受けてはいるが)身分保障がなされたことで,彼らが行う業務そのものに対する各国による手出しは(原則として)できなくなったのである。  このため,彼らは基本的に戦闘行為や利敵行為には不干渉との立場を取るが,彼ら自身が利用された場合には,これに対して抵抗を行うことも多い。  なお,いわゆるメサイヤ戦役の起こったC.E.73には,かつてロウ・ギュールを中心としたジャンク屋チームに所属していたリーアム・ガーフィールドが,組合長となっている。 !国際情勢上の位置づけ  ジャンク屋ギルドに所属するジャンク屋は,保有する艦艇,重機(モビルスーツ含む)などに組合のマークを表示することが義務づけられ,係争のある状況下で中立を遵守し,特定の国家・組織に荷担しないことを求められる。  また,ジャンクとして入手した各種兵器を運用する際にも,専守防衛が原則であり,先制攻撃を行うことは厳に慎むよう定められている。  こうした義務を果たすことで,国際法で守られる立場となっており,どこの国も彼らに対する入国を拒否し,活動を阻害することはできない。(ただし,審査や監視といった行為については制限されていないため,いずれの国にも入出国は自由である。)このため,戦時中のプラントでも彼らの入国は制限しておらず,あくまでも入国審査と監視が行われたのみであった。  また,彼らの中立義務は極めて厳々に行われており,それ故に彼らに対する攻撃も厳に慎まれている状況であった。(ただし,後述するが,これはあくまでも建前論である。)  また,彼らが入手したジャンクは,入手した段階で保有権がジャンク屋へと移転することとされた。無論,こうしたジャンクであっても単に回収するだけの余裕が無いだけで,本来は保有する国家・組織の所有物であることは国際法でも示されている{{fn このため,鹵獲兵器に対する規定は細かく定められているのである。}}。だが,あまりにも多くのジャンクが存在しており,これらをいちいち所有権移転を行っていてはらちが明かないため,特例的に所有した時点で保有権の移転がなされることとなったのである。当然ながら,これら入手したジャンクから得られた情報をはじめ,業務上知り得たことは守秘義務で守られているが,実際にはこれも有名無実化した部分がある。このため,機密事項に関わるような兵器などをジャンク屋が入手してしまった場合など,ジャンク屋の口封じがなされることもあり,完全に安全な立場であったとは言えないようである。  なお,ジャンク屋ギルドは,当初こそデブリとなったコロニー跡を拠点としていたが,ザフトの軍事施設でいわゆるヤキン・ドゥーエ戦役においてプラント側の切り札として用いられた巨大兵器「ジェネシス」のプロトタイプとして建造された「ジェネシスα」の内部におかれることとなった。(この際に,「ジャンクα」と改称されている。)  ヤキン・ドゥーエ戦役が終戦し,プラントと地球連合の間でユニウス条約が締結されると,条約に規定された保有戦力を上回るモビルスーツなどの破棄が必要となり,組合長となったリーアム・ガーフィールドによって兵器解体事業への参入が呼びかけられ,多くのジャンク屋がこれに参入した。(この際にジャンク屋ギルドの組織体系が明確化し,以後の組織運営の方向性が示されることとなった。)  しかし,C.E.73年,いわゆるメサイヤ戦役のきっかけとなったユニウスセブンの落下テロ(ブレイク・ザ・ワールド事件)が勃発すると,この破砕活動にジャンク屋ギルド所属と思われる機体が参加したことが明らかとなり,さらにはこれをきっかけとした「一族(マティス)」による策略によってプラント・地球連合双方から敵視されることとなってしまう。  執行部は,本部であるジャンクαを自主的に解体し,両陣営に対する直接的な関与が不可能であるとの形を示し,同時にオーブから独立した状態となっていたアメノミハシラに避難,ここを臨時の本部とした。  この後,一族による一連の策謀が取り除かれ,メサイヤ戦役におけるジャンク屋の必要性が見直されると,従来の立場を取り戻していくこととなった。 !業務の拡張  当初こそ,ジャンク回収を主業務としていたジャンク屋であるが,ジャンク屋ギルドが結成されるとギルドを中心とした各種業務の拡張が行われるようになっていく。  この理由としていくつか考えられるが,最も大きな理由として言えるのは国際情勢がきな臭くなっていったことから,彼らの行うジャンク回収によって回収されたジャンクを売りさばくことが困難になっていった,ということである。  このため,回収したジャンクをそのまま(修理やリサイクルして)売りさばくだけではなく,民間事業者を相手とした商売にまで業務を広げたのである。  当初は,回収したモビルスーツやモビルアーマーを修復(無論,武装は取り除いた状態である)し,独自の仕様を確立したリサイクル重機の製造販売が行われた。ZGMF-1017《ジン》をベースとしたワークスーツ(俗に《ワークス・ジン》と呼ばれる)は,こうした業務が本格化する以前から製造販売が行われていたものである。(他にも連合のモビルアーマーをベースとした作業機も各種開発されている。)  いわゆるヤキン・ドゥーエ戦役の後は大量に発生した連合系モビルスーツやオーブ系モビルスーツのジャンクをベースとしたMWF-71JG《レイスタ》が民間へと販売され,これらから得られた技術によって,MWF-JG73《シビリアンアストレイ》シリーズが製造販売されるようになっていったのである。(レイスタはリサイクルモビルスーツであるが,シビリアンアストレイは新造モビルスーツである。)  これらの機体が,オーブ系モビルスーツである「アストレイ」の名を冠しているのは,ロウ・ギュールらによってもたらされた情報が大きな影響を与えているということができるだろう。 !ジャンク屋ギルドの構成  構成員のほとんどすべてがナチュラルであるが,特に構成員のコーディネイターとナチュラルの間に軋轢があるものでもなく,ある意味理想的な組織形態となっている。(情勢柄プラントにコーディネイターのほとんどが集まってしまったため,ナチュラルの比率が高まっただけに過ぎない。)  ジャンク屋は,傭兵などと同じく,必要な技術を持つ人材がそれぞれの技術と立場を認め合い協力していくという間柄であり,この点で言えばナチュラル・コーディネイターといういわば「人種」の問題は(ほとんど)存在しないということができる。  このため,連合やプラントを様々な理由から追われた人材が,ジャンク屋ギルドの預かりという形で所属することも多い。 !!関連項目 //本文内の説明でリンク可能なものは,出来るだけ本文内でリンクする。 !!編集者 *あさぎり ---- {{category 用語}} {{category 用語・SEED}} ---- {{lastmodified}} !!ノート ■[[本項目に追加情報を記載する|BBS2]] ※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。