トップ 差分 一覧 Farm ソース 検索 ヘルプ ログイン

ザックトレーガー

お願い

  ■検索等で初めて来訪した方は,注意書き等を必ずご覧になってください。
  ■Wiki項目への直接リンクは避けるようお願いします。→<必読>  頻繁に項目変更が行われる関係上,直リンクはエラーのもととなります。
  ■あまりにマナーの悪い人がいましたので,一部項目にアクセス禁止処理を行いました。
  ■極めて短時間で集中的アクセスを行ってるIPについては,終息の目処が立たなかったためアクセス禁止処理を施しました。解除申請は本家掲示板にて。

ザックトレーガー

  • [用語]
  • 分類:機材
  • 区分:正暦
  • 出典:∀ガンダム[1]

 説明

 地球の重力圏から離脱する方法は数多く考案され,実際にそれらが建造されているが,そうした様々な手段のひとつである「ローターベーター」の通称のひとつ。
 ザックトレーガーとは旧世紀の言葉(ドゥーチェ語[2])で蓑虫のことを意味する。

 その巨大な施設は,地球上からは全体の動きを確認する方法はなく,ただ離床する宇宙船を拾い上げるドック部分が天から降りてくる様子が見えるのみである。特に,この際,大気との摩擦熱で光の尾を引くことから,その様子を観測できる土地では「天の蓑虫」,「天の梯子」などと呼ばれて一種の信仰の対象となっている。

 アデスカの民の神話伝承では同じ現象を「アデスの枝」と呼んでおり,彼らの居住地域の周辺に残る様々な黒歴史の遺物に残る様々な伝承のひとつとなっている。
 特に彼らの伝承の中には,かつて存在したと言われる「軌道エレベータ」と思われる「始まりの樹」と呼ばれる伝承もあり,これらの予言と組み合わせることで,宇宙へと進出できるのではないかと考えたミリシャがアデスカを訪れるきっかけとなった。

構造

 ローターベーター(ザックトレーガー)は,単純化して言えば「細く長い紐の両端に樽をくくりつけた形の構造体」となる。これが中心部から回転することで,両端部分が大気圏上層部を掠めることとなる。この際に,航宙艦は両端部分(バレル部)にアプローチすることで,重力圏の離脱が可能となる。

 ローターベーター全体のサイズは,全長8500km(地球の直径の2/3ほどに相当する)にもおよぶ巨大なもので,中心部分(センターハブ)を回転軸として回転運動を行う。無論,8500kmという全長は,人類が造り得た史上最大の人工物と言っていいほどの規模を誇っており,この時代でもこれを超える規模の建造物はそれほど存在しないと言われている。
 センターハブは,地上4300kmの周回軌道にあり,自転しながら軌道を周回する。この自転によって,センターハブから生えるように伸びるケーブルが回転し,その先端部分が大気上層部を掠めるのである。
 ザックトレーガー自体の回転周期は122分で,公転周期,すなわち地球を一周する時間は183分。この間,ケーブルの両端にあるドック部は,当然のことながら回転周期の半分,61分毎に赤道上の大気層をかすめるため,地球を一周する間に三回,ドック部を大気圏にかすめさせる[3]

 また,ケーブルの先端にある航宙艦の離合設備である「スクープバレル」は,樽(あるいはケーブルを含めて喫煙用のパイプ)のような形状をしており,回転するスクープバレルの内部に航宙艦がアプローチし,通過時に接舷することでそのまま重力圏脱出を行うことができるようになる。(その様子がまるでバケツで水をすくうような状況から,スクープバレルのことはバケツとも呼ばれる。)

 既に数千年レベルで稼働し続けていたと思しき施設は,黒歴史以前の時代から,片時も休まず回転を続けていたが,これもナノマシンによる自己補修機能があったが故である。
 特に,大気圏上層部を掠めすぎるスクープバレル部分は,ナノマシンの自己補修跡がまだらの筋になって表面を覆っており,まるで風雨に滑された岩塊を想起させるものとなっている。また,内部側面は戦艦の艦橋構造部に似た土台構造物が金属の山さながら聳え立ち,100mを優に超す直径のケーブルを繋ぎ止めているのである。

ローターベーターによる重力圏離脱

 ローターベーターを用いた航宙艦の重力圏離脱は,従来のスペースシャトルや軌道エレベータによる宇宙への進出とも異なったものとなっている。
 まず,利用する航宙艦に課せられる制限が小さくなる点が大きな利点となる。

 そもそも軌道エレベータの場合,エレベータで輸送できるサイズに制限が生じるのはやむを得ない部分である。
 また,マスドライバーによる打ち上げも,マスドライバーの設置場所が制限されるため,そこに航宙艦そのもの持ち込む必要がある。同様に,マスドライバーのレールによる制限が適用されるため,これにも利用できる艦艇の制限は加わってしまう。
 これらの場合,旧世紀のように航宙艦にロケットブースターを設置した方が最も効率がよい,と言うことになりかねないのである。

 ローターベーターの場合,航宙艦は何らかの方法で「高度約50km」の大気圏上層部まで進出することができ,かつ,バレル内の係留施設に係留可能であれば良いのである。
 スクープバレルの直径は800mあり,全長も1500mあるため,従来運用されていたようなほとんどの航宙艦の場合,なんの問題もなく収容できるのである。

 離床した航宙艦は,地上約50kmまで上昇すると,秒速約8km/sの速度で降下してくるバレルと接合しさえすれば,後はほとんどエネルギーを消費せずに宇宙に出ることが可能になるのである。

 関連項目

 編集者


[用語]
[用語・∀]


最終更新時間:2015年03月01日 18時28分14秒

 ノート

本項目に追加情報を記載する
※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。

脚注

  • [1]通称など一部記述は福井版小説より。
  • [2]現在のドイツ語
  • [3]つまり,ほぼ1時間ごとに地球を離脱する便が存在するのと同じ事になる。