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サイド1 / ザーン
※なお，各節の出典はその場で示す。
説明
L1〜5の5つのラグランジュ・ポイントの中で，もっとも安定度の高い場所ともされるラグランジュ5に設置された最初のサイド。サイドの通称は「ザーン」。
島3号シリンダー型コロニーの第1号バンチとして記録されるシャングリラを始め，人工の大地が居住区画として用意された人類史上最初のスペースサイドである。と，同時に，数多くの実験的な設備が建造された場所でもあり，既に記録から失われたような，小型の島1号型，島2号型コロニーも存在している。
こうした記録から失われたコロニーをロスト・コロニーというが，サイド1は，もっとも古いサイドであると同時に，一年戦争時に壊滅的被害を受け，多くの記録が失われてしまったことも，こうした状況を生み出しているともいえるだろう。
サイド1に建造された初期のコロニーの多くは，島3号型のなかでも旧型に属するものであり，後に建造されたコロニーと比較して構造や機構的に古いものも多い。特に，空気浄化設備などはその効率面で劣るものも多く，（機材の更新は行われているが）それを理由に高い空気税などが徴収されている場合も多い。また，新技術が常に反映されていったこともあって，同じサイドであっても，構造が異なるコロニーが存在しているようである。
U.C.0030年代に本格化した宇宙移民政策により，数多くの人々が移民を行っており，そうした風潮か，多くのコロニーに理想郷を意味する名称が付けられている。
U.C.0045年に移民が完了したとされているが，一説ではこの当時既に10億もの人々がサイド1で暮らしていた[1]ともされている。
U.C.0079年に勃発した一年戦争では，開戦からわずか3秒後に行われたジオン公国軍のNBC兵器による攻撃で，壊滅的被害を被った。（ただし，損失総人口と，その後の復興具合から考えると，被害を受けたコロニーは多かったが，実際に破壊まで行われ，すべての住人が死亡したコロニーは少なかったと思われる。）
一年戦争後は，コロニー再生計画で復興が進められたものの，もっとも古いサイドであるということから，エレズム思想が根付きやすい土壌であったとも言え，再び起こった反連邦運動の一つの象徴的な活動拠点となっていく。こうした中，U.C.0085.07.30に起こった30バンチ事件によって，エゥーゴの活動の象徴的な場所となっていく。
また，U.C.0088年の第1次ネオ・ジオン戦争では，多くのコロニーがアクシズ（ネオ・ジオン）によって制圧され，その支配下に置かれるが，サイド3の割譲によって撤退後，再び連邦軍による駐留が行われるようになる。
こうした中，連邦軍が再編され，外郭艦隊ロンド・ベル隊が本拠地としたのが，U.C.0090年で，以後，長い間連邦艦隊の駐留を認めることとなる。
なお，U.C.0218年の連邦崩壊の後，セツルメント評議会を結成したサイドのひとつである。
所属コロニー
以下は，サイド1に所属（あるいは，所属していた）コロニーである。
また，記録上サイド1宙域に存在したバンチを持たない小型コロニーや，宇宙要塞なども触れておく。なお，記述順は「コロニー（バンチが若い順）」→「コロニー（バンチが不明/50音順）」→「その他小型コロニー等」となる。
また，出典は各コロニーごとに付与しているのでそちらを参照のこと。
シャングリラ（1バンチ）
- 出典：機動戦士ガンダムZZ
サイド1の1バンチコロニー。ジュドー・アーシタらの出身コロニー。
人類史上初の島3号型コロニーといわれ，本格的宇宙移民が最初に行われたコロニーである。その名称は，「理想郷」を意味するが，宇宙移民が理想郷でなかったのは，後の歴史が示すとおりである。
名前とは裏腹に，かなり荒れ果てたコロニーで，コロニー公社もきちんと維持管理していたか怪しいほどで，高い空気税など住民にとっては，とても理想郷とは言い難い状況であった。
街並みが設備の整った山の手高級住宅街と下町に分かれており，それぞれに住む住人達の貧富の差が激しい。特に，下町は町の至る所にジャンク置き場があるなど，かなり荒れ果てた雰囲気もある。
第1次ネオ・ジオン戦争の初期において，アーガマとエンドラによる小規模な戦闘が行われた。
エデン（3バンチ）
- 出典：機動戦士ガンダムUC
3バンチコロニー。楽園を意味するエデンを愛称とする。
バンチが示す様に，サイド1でも特に古いコロニーのひとつ。
宇宙移民の最初期に造られ，とっくに耐用年数が切れたと思えるほど痛みの激しいコロニーであった。
バナージ・リンクスが戸籍登録している。
ケルン（7バンチ）
サイド1の7バンチコロニー。
内部で，連邦軍とオールズモビルとの戦闘が行われた。
13バンチ
- 出典：宇宙世紀余話
愛称は不明。
U.C.0079年1月3日8時2分に公国軍の核攻撃によって最初に破壊されたコロニー。
一年戦争で数多く破壊されたコロニーだが，その第一号がこの13バンチである。
24バンチ
- 出典：MSVハンドブック
U.C.0119年に反地球連邦ゲリラ活動が起こったコロニー。
第306部隊によって鎮圧されたとされる。
30バンチ
- 出典：機動戦士Zガンダム
30バンチ事件の当事者コロニー。愛称は不明。
U.C.0085年7月31日，反地球連邦集会が行われていた為，ティターンズによってG3ガスが投入され，住民が虐殺された。
アルカディア
サイド1のコロニーのひとつだが，バンチは不明。
ラカン・ダカラン率いるサンドラ隊によって，38時間で制圧される。
アルバニアン
- 出典：機動戦士Vガンダム
サイド1のコロニーだが，バンチは不明。
マリア・ピァ・アーモニアが自らの考え（のちのマリア主義）を語り始めたところとされている。
イーズ / アイランド・イーズ
- 出典：機動戦士ガンダム0083
元サイド1のコロニー。旧来のバンチは不明。
UC0082年5月より実施された第2次コロニー再生計画の第1弾として，アイランド・ブレイドとともにサイド3への移送中，デラーズフリートによってコロニージャックされる。
ブレイドと衝突後，月への落下軌道をとるが，月付近に於いて推進剤に点火，地球へと軌道を変え北米の穀倉地帯へと落下した。
エリュシオン
- 出典：皇女陛下のレジェンドラ号
サイド1のコロニーのひとつ。バンチは不明。
ベルグ・スレイ率いるレジェンドラ隊によって制圧される。
エルドラド
サイド1のコロニーのひとつ。バンチは不明。
キャラ・スーン率いるランドラ隊によって，19時間で制圧される。
ブリガドーン
- 出典：機動戦士ガンダムZZ外伝 ジオンの幻陽
サイド1のコロニーの一つ。バンチは不明。
エンドラ級巡洋艦インドラが派遣されたコロニーで，インドラ艦長フェアトンの手法によってネオ・ジオン寄りの立場となり，376時間で無血占領された。
ナノテクノロジー産業で名を上げたコロニーだが，グリプス戦役後は財政面で困窮していた。
その技術力を活かし，フェアトンの立案した「ラーフ・システム」の建造の地となった。
ブレイド / アイランド・ブレイド
- 出典：機動戦士ガンダム0083
元サイド1のコロニー。旧来のバンチは不明。
第2次コロニー再生計画の第1弾としてアイランド・イーズとともにサイド3への移送中，デラーズフリートによってコロニージャックされた。
本コロニーのミラーが破壊されたことにより，イーズと衝突，地球圏を離脱する軌道をとった。
ルーシ
- 出典：機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー
バンチは不明。エグムのメンバー，アリョーナ・ペイジの出身地とされる。
なお，その他の情報に関しては，不明である。
ロンデニオン
サイド1のコロニーで，ロンド・ベル隊の本拠地である。バンチは不明。
初期に建造されたコロニーで，旧イギリスの首都だったロンドンの語源，古代ローマ語の「荒れた土地」を意味する言葉がコロニーの名称となった。
一年戦争時にも大きな被害はなかった珍しいコロニーで，スペースノイド寄りのコロニー群が多く，一年戦争の英雄であるアムロやブライトに対しても非協力的な体制の政庁が多い中，数少ない協力的なコロニーの一つであった。（その理由は管理組合と連邦のつきあいなど，様々あるようだが，詳細なところはわかっていないのが実情である。）
とはいえ，アデナウアー・パラヤとの極秘会談に現れたシャアが，そのまま入国できるなど，表と裏の使い分けが上手いコロニーともいえるのかもしれない。
フィフス・ルナによるラサへの攻撃の後，ここで極秘に用意されたシャアとアデナウアーの会談により，アクシズが（莫大な金塊と引き替えに）譲渡された。また，クェスがシャアの元に出奔したのもこのコロニーである。
また，古いコロニーでありながら，かつての地球上の都市の趣を残すという立地条件からか，ロナ家のハウゼリー・ロナの結婚式（この様子は，ロンデニオンテレビSPTVによって地球圏に中継された）が行われるなど，後のコスモ・バビロニアとも因縁がある。
- イースト・ケンジントン区
- 出典：機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー
ロンデニオンの行政区のひとつ。
アリョーナ・ペイジが連邦に降ってのち，借りたアパートがある。
- ニューハンプシャーシー
- 出典：機動戦士ガンダム〜閃光のハサウェイ
ロンデニオン内部の地名。
ブライト・ノア，ミライ・ノア夫妻が，軍を退役後にレストランを開こう考えた際の物件がある地域。物件は，湖に面した家屋だという。
- ハミルトン湖
ロンデニオンに造成された人工湖。
観光地としての景観となっている。
連邦政府と交渉に来たシャアが立ち寄り，偶然来訪していたアムロと顔を合わせることとなった。
この際，クェス・パラヤは，アムロの元を離れネオ・ジオンへと走ることとなった。
ブッホ・コロニー
- 出典：機動戦士ガンダムF91
ブッホ・コンツェルンのグループ本社がある球形コロニー。
U.C.0084年に完成した球形コロニー（島1号型と推測される）で，以後，ブッホ・コンツェルンの中心的な役割を果たしていくこととなる。
U.C.0106年には，内部の職業訓練校やその周辺企業から選出されたメンバーによる組織（後のクロスボーン・バンガード）が，編成され，この当時からMS産業への進出も活発となった。0117年に一般解放され，立ち入りが自由となっており，これも彼らの主義主張を広めるためであったと考えられる。
ムーン・ムーン
- 出典：機動戦士ガンダムZZ
サイド1宙域の隕石群にあるロスト・コロニー。
いわゆる島1号型で，コロニー建設期の中継用小型コロニーがいつのまにか忘れ去られたもの。
機械をタブーとする光族と呼ばれる人たちが居住していた。
セント・ガブリエル
- 出典：B-CLUB 088
島一号タイプのコロニー。
コロニーへの本格移住開始を前に，技術者の試験移住用として建造された。
ここで開催されるエレカ100時間耐久レースはコロニー公社がエレカの車種選定の参考にしたと言われることで有名。
スウィート・ウォーター
ネオ・ジオン軍が本拠地としたスペースコロニー。
なお，同名のコロニーが各作品で登場するが，場所等が若干異なっている。
逆襲のシャアに登場したコロニーは，場所の明言がなされていないが，一説にはサイド1のコロニーであったともされている。
詳細は，スウィートウォーターを参照のこと。
ソロモン
- 出典：機動戦士ガンダム
ジオン公国軍の宇宙要塞。
開戦直後に事実上制圧したサイド1宙域に移送され，防衛戦の一つを成した。
詳細は，ソロモンを参照のこと。
関連項目
編集者
最終更新時間：2015年06月08日 18時08分06秒
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