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コスト

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コスト

  • [用語]
  • 分類:その他
  • 区分:共通
  • 出典:共通

 説明

 コストとは費用を意味する。
 特に強調される場合,多くはその物品の生産にかかる対価のことを示す場合が多く,原価や生産費(生産コスト)といった言葉でも表される。

 通常,製品を販売する際には,生産コストに物流コスト,利益を加えて価格が決定される。従って,同一製品の価格が異なる場合,多くは物流コストまたは利益のいずれか(あるいは両方)をカットすることで価格を抑えている。(なお,加えて同一製品の一括大量購入による割引によるカットも起こる場合がある[1]。)

 こうしたコストが相対的に高額な場合,「ハイコスト」,低額な場合「ローコスト」というが,これが即「良し悪し」に繋がるものではない点に注意が必要である。

生産コスト

 生産に必要な原材料費や人件費などを考慮して算出されるコスト。
 設計・開発にかかる費用や,場合によっては新たな機材の導入なども必要となるため,これらの価格も考慮される。
 このため,当初から大量に生産されることが前提である場合,開発費等は,製品にわずかずつ添加することで回収可能だが,生産数が少ない製品に大規模な資材導入があった場合,製品価格に大きく跳ね返ることとなる。

物流コスト

 その生産品を販売店まで運ぶ際のコスト。輸送費。

運用コスト

 機材や機器によっては,長期間使用する上で必要なコストが発生する場合がある。
 例えば,車両等であれば,燃料代やその維持にかかるメンテナンス代などが相当する。特に維持・管理に高額な費用が掛かる物品(自動車や航空機,兵器等)は,このコストも考慮した上で,採用が決定されることがほとんどである。

コストパフォーマンス

 支出した費用と,それによって得られた効果(結果)とを比較した際の効果の度合いを示したもの。費用対効果。
 一般的に安く仕入れて,長期間使用できるものが良いものとされるが,長期間使用できても使いづらく効率を落としてしまうものなどはコストパフォーマンスを悪化させる。
 仮に,高付加価値のある製品を購入してもそれを使用しないのであれば,全く無駄であることと同義で,費用と効果のバランスが重要である[2]

兵器におけるコストパフォーマンス

 一般的に,兵器の場合,敵をどのくらい効率的に倒すことができるのか,という点が重要な要素となる。この場合,搭乗者(人員)もコスト計算の対象になってしまうため,国家状況によって,兵器のコストは大きく変わってしまうのである。

 例えばRGM-79《ジム》は,コストを度外視して建造されたRX-78《ガンダム》を徹底的に低コストにまとめ上げた機体だと言われる。しかしながら,ガンダムにおいてジオン公国軍のモビルスーツを上回る圧倒的なアドバンテージであったビーム兵器は,ビーム・サーベル,ビーム・ライフル(ビーム・スプレーガン)とも採用されているのである。
 これは,コストカットの手法としては極めてまっとうな手法である。(ただし,人命軽視の部分が幾分目に付く物ではあるが。こういった面は後に改良されおり,初期のジムに比べれば,一年戦争末期のジムは,コストアップはしたものの安定した機体になっていったはずである。)
 また,RB-79《ボール》の採用は,いわゆるハイ・ローミックスの考え方からしても妥当であった。(無論,「当時としては」である。結果的に,一年戦争末期には,「ジムのカスタムアップ機」と「ノーマルのジム」という扱いに変わっていっている。)

ハイ・ローミックス

 兵器運用などで用いられる考え方。
 おおざっぱに言えば,高性能だが高価格の兵器をいわば決戦兵器としてあつかい,そのための状況作りをそこそこのコストでそこそこの性能の機体で行うという考え方。
 多くの場合,ハイコストの機体は,運用できる状況が限られてしまうため,ローコストの機体に対して兵器としての寿命は短くなる。対してローコスト側の機体は,ハイコスト側の機体の技術的スピンアウトなどによって改良が加えられ,結果的に長寿命化しやすい[3]

 備考

 わかりやすくプラモデルで説明すると次の様になる。

生産コスト
 原材料(PS樹脂等),人件費に加え,開発費(設計のための費用),金型代(新たな機材導入によるコスト)などとなる。この場合,金型がコストを左右する大きな要素のひとつとなる。
 例えば,1/144スケールのほぼ同じサイズのキットの場合として,RX-78ガンダムとRX-77ガンキャノンを考えて見るとわかりやすい。ほぼ同時期にHGUCのリニューアルが行われたが,前者は1000円という価格帯で,後者は1200円である。前者は,旧版の価格と同じなのに対して,後者は旧版よりも400円値上げされているのである。既に10年以上前の価格に対して,順当に価格が上昇したものが後者と考えると,前者は売れ行きがよいことが想定される(RX-78ガンダムの場合,出荷数が多くなる)ことを想定し,製品1個あたりに加える金型代のコストを低く抑えている,ということが言えるのである。

物流コスト

 バンダイから各問屋までの輸送費。通常は,これに加えて問屋から小売店までの輸送費も発生する。
 このため,一般的に小売りが生産地よりも遠ければ遠いほど物流コストはかさむこととなる。
 卸問屋によっては,小売りまでの輸送費を一括して原価として徴収する場合もあり,こうした問屋の場合,輸送コストを遠近関わらず均して加えてくれることがおおいため,遠距離の小売りにとっては非情にありがたいこととなる。

運用コスト

 直接該当するものはないが,あえて言えば,商品が売れるまでの間の陳列にかかるコスト(店舗の維持代など)が相当するだろうか。(一般的には,こちらは経費であり別の意味合いとなる。)

コストパフォーマンス

 これは正直買い手の感覚に依存するため,説明しづらい(^^;
 例えば,1/60PGガンダムが発売された当時は,12000円という価格は十分コストパフォーマンス的に満たされるものであったが,現在では,というと疑問符が付くだろう。(何しろ,MGでも同様の機構が再現されたものも存在している。)
 その意味で言えば,最初の300円ガンダムの発売された当時からのファンは,新製品に満足できる状況を数多く経験できたという意味で,いい時代に生まれていたともいえるのである[4]

蛇足話

 物流コストを考慮しない価格設定を行われると小売店は売れば売るほど赤字という状況が発生する場合がある。例えば,かつてPlayStationが品薄だった時期に,問屋からの卸値が既に定価を超えていた,という事例もあった。この場合,正規の卸ルートであったのにも関わらず販売価格がプレミア価格になってしまっていたのである。
 オープン価格は,まさにそうした状況を見こしたものであり,希望小売価格ではなく参考価格になっているのである。

 関連項目


 編集者


[用語]
[用語・UC]


最終更新時間:2015年07月19日 17時11分13秒

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脚注

  • [1]これはどちらかと言えば量産効果によるコストカットに近いものである。
  • [2]例えば某国が導入した戦闘機は,日本のものよりも生産ロットが新しいため,単純に生産時点での性能を比較すれば,性能は上だが,稼働率や導入後のメンテナンスや改良などの点で大きく引き離されており,結果として性能を生かし切れず,目的に合った運用ができていないため,対費用効果を計算すると圧倒的に悪化するという状況である。自衛隊が高額となってもライセンス生産を選択していたのは,こうした稼働状況なども見こした上での選択なのである。
  • [3]アメリカ空軍のF15とF16の関係がまさにそれで,後に逆転し,F16が主力となってしまった。
  • [4]旧サイト時代,初期のHGを見て,「できが悪い,こんなキットを喜んでいた人たちのセンスを疑う」といった発言をしたバカが居たが,ほとんどいつでも購入できるガンプラのありがたみや,安さ,そして時代性が認識できないことは不幸なんだなと思えるのだよ…。