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クローバーの変更点

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!!!クローバー
//*読み:
*分類:関連企業

!!説明
 今は亡き玩具会社。
 ツクダから独立した社員によって1973年に創業された企業で,当初は女児向け玩具が強いメーカーであったが,男児玩具(合金系ロボット玩具)に転向して売上を伸ばした。
 その後,女児向け玩具は子会社にまかせ,クローバーは男児玩具に注力する様になる。

 1977年,日本サンライズの東北新社からの独立の際に出資した企業の一つで,サンライズの自社製作第1弾であったザンボット3以降,サンライズとのスポンサーであると同時に,商品化の為に企画にも関わっており,ザンボット3,ダイターン3共に商品の評価は高く,続く第3作「機動戦士ガンダム」にも同様の手法で挑むこととなった。

 しかし,ガンダムは前2作と比して視聴層が高年齢にシフトしたことや,放映時間帯がより子ども向けアニメの時間帯に変更されるなど,様々な要因が重なり,視聴率の低下や地方局での放映打ち切りなどが続き,さらに既存のロボットアニメの主役ロボとは明らかに趣が違うガンダムのデザインが対象となる年齢層に受け入れられず,売上は低迷することとなる。
 このため,既存の合体ロボット同様の変形パターンが見込めるGアーマーの登場を提言するなど,てこ入れを行うが,およそ1クールの短縮(打ち切り)を決定することとなった。

 ところが,Gアーマーを中心として商品化したガンダムDXセットは,非常に好調であり,クローバーも空前の売上を記録することとなる。また,作品そのものの評価も高まったこともあり,再度延長を提言するがサンライズ側に断られるなどの迷走は有名である。
 しかし,後年一部書籍等で記載され,定説のように言われている「ガンダムが売れず」,「ガンダムのブームに乗れず」といった要素で倒産した,という内容は誤りである。
 先にも記した様に,ガンダムDXセットは空前の利益をもたらしており,劇場公開された直後の1981年には史上最高益を確保しているのである。
 実際,ガンダムの後番組であったトライダーG7の玩具売上も好調で,続くダイオージャも同様の路線が取られたことからもこの点は理解しやすい。

 ところが,この1981年はロボットアニメにとってひとつの転機となった年でもある。
 つまり,既存のスーパーロボットものが姿を消し,リアルロボットものへ一気にシフトしてしまったのである。(いわゆるスーパーロボットものの作品であっても,作品設定などでリアルロボットものの要素を強く取り入れたものがこの時期から増加している。)
 ガンダムが放映されていた時間帯も,土曜日5時台という子ども向け番組の時間帯でありながら,1982年からは戦闘メカ ザブングルというリアルロボット路線へと舵を切ったのである。
 クローバーは,続けてスポンサードしたが,合金玩具としてザブングルやアイアンギアを商品化するものの,同時に発売されていたプラモデルに評価があつまり,販売実績としてはいまひとつとなった。(これには,当時ガンプラブームの最中であったことと,放映中のマクロスの主力商品がやはりプラモデルであったため,タカトクトイスの完全変形バルキリーほどのインパクトのない商品となってしまった点が原因として考えられる。)

 翌1983年,起死回生の一手として「ダンバイン」,「スラングル」の玩具化を実施するが,評価されずに終わる。また,同時期は,ガンダムブームがガンプラブームへと移行しており,ガンダム関連の合金トイの売上も激減しており,これらの要素から資金繰りが悪化,83年9月に倒産した。
 玩具に拘り抜いたメーカーであり,ガンプラの売り上げで成長したバンダイとは全く反対の路線を歩んだ企業といえよう。(蛇足ながら,クローバーは,自社にノウハウがないことからガンダムのプラモデルの発売を拒否している。)

!リアルロボットと合金玩具
 ポピー(バンダイ)の超合金シリーズからの一連の合金玩具をみるとわかるが,これら合金玩具には,「玩具向けアレンジ」が施されているという共通点がある。
 これは学童層に向けた製品であるため,安全性やギミックを優先したことが原因のひとつである。(例えば,ガンダムの白は,学童層には好まれないため,「銀」になった,というのは有名な話である。)

 ガンダムDXセットは,これ以外にガンダムの商品が存在しなかったこともあってヒットしたが,バンダイがガンプラを発売し,これらが安定供給されるようになると,徐々にその売り上げを減らしていった。
 こうした経緯もあり,リアルロボットにはリアルロボットなりの合金玩具を,ということでザブングルなどは劇中デザインに近い完成度の高い商品となったのだが,競合する商品がプラモデルであったため,相対的に低い評価しか与えられなかったということも影響している。(ガンプラブームのため,プラモデルの購入年齢層が一気に低年齢化したということと,それまではスーパーカーファンなど比較的限られた層への商品だったプラモデルが,一般化したのも大きな要素のひとつであるといえるだろう。)

!!関連項目

!!編集者
*あさぎり
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!!ノート
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