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ガノタ

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ガノタ / ガンダマー / ガンダマニア

  • [関連用語]

 説明

 ガンダムファン(特に濃いファン)を指す言葉のひとつ。
 ガンダム関連のマニアに対して用いられる用語は様々あるが,単純に二分すれば「マニア」を語源とするか,「オタク」を語源とするか,に分けられる。

マニアからオタクまで

 元々,こうした「ファン層」を基準としたカテゴライズは,古くから存在している(例えば道楽者など)が,こうしたものが趣味的分野に特化したものとして語られるようになったのは,19世紀以降,人々の生活が安定し始めてからとも言われる。こうした人々は多くは,特定の分野の蒐集家としての権威を持つ事から「コレクター」と呼ばれていた。(美術品コレクター,玩具コレクターなどは,そうした分野にはいる。)
 日本で,いわゆる「マニア」,「フリーク」といった言葉でファン層を表すようになったのは,20世紀半ばに入ってからとされているが,これらは元々の原義は「マニア=特定の事柄に熱中する人」,「フリーク=奇異なほど入れ込む人,中毒症」というもので,やはりネガティブな部分が幾分強かった。元々日本には「キチ(キチガイの略語)」という言葉でマニアを表す風潮があり,釣りキチ,鉄キチ(鉄道キチガイ)などの呼称があったが,これはどちらかと言えば,道楽者的な呆れとある種の賞賛(うらやましさ)の入り交じったものであった。

 一方,ちょうど機動戦士ガンダムのブームが過熱してきた1980年頃から,新しい用語が登場した。それが「オタク(おたく)」である。オタクという用語は,それが取り上げられる様になった当初から否定的な扱われ方をしてきた。
 これを決定づける事件として,1989年の宮崎事件(連続幼女誘拐殺人事件)がある。
 この事件は,いわゆるマニア層の趣味(この場合は,アニメ,AV,ゲーム)が,こうした凶悪事件を引き起こした,と言う形で報道が進められ,それ以前の「鼻つまみ者」,「道楽者」というイメージから,オタク=犯罪者(あるいは犯罪予備軍)という,よりネガティブなイメージへと変化させられたのである[1]

 ところが,その後,いわゆるオタクコンテンツ(アニメ,漫画,ゲーム)が,普及し,誰でも扱うようになってしまう。すなわち,スーパーファミコン〜プレイステーションを始めとするゲーム機の普及,新世紀エヴァンゲリオン以降の大人や高年齢層向けアニメの製作数の増加,少年ジャンプを始めとする少年誌の「高年齢層」への販売増加,といったオタクコンテンツが,一般化してしまったのである。
 また,1990年代後半〜2000年代初めには,映像ソフトの低価格化などによって,従来はマニアの楽しみであった「映像ソフトの所有」が一般化してしまう。
 こうした状況から,オタクという言葉の定義が揺らぎ始め,「専門家」といったニュアンスも生まれてきている[2]。(ただし,どちらかと言えば,まだネガティブだが。)

 現在では,インターネットなどの普及により,こうしたマニア趣味は,世代を問わずに広がる傾向がある。このため,「誰でもオタク」でありえると同時に,自分の興味のない分野はとことんまで知識が無いという,極端な状況となっている。(このきっかけとなったのも,実はガンダムマニアに起因する部分がある。)

オタク世代とガンダム

 一般的にオタク世代を区分すると,1960年代,1970年代,1980年代,1990年代以降という分類を行うものが多い。ところが,これは,あくまでも「オタクサブカルチャーの発信された年」を基準にしているためで,アニメ(や特撮などテレビ分野の)オタクに関して言えば,実際には若干のズレがあると思われる。
 一般的に第1世代とされる1960年代生まれの多くは,宇宙戦艦ヤマト,機動戦士ガンダムという二つのアニメブームを経験した世代で,彼らを基準として,おおよそ1970年代初め(ガンダムの放映当時小学校中学年〜高学年程度)までは,これら二つのブームの洗礼をある程度受けていると言って間違いないだろう。
 1970年代初めに生まれた層は,同時にガンプラ世代でもあり,模型趣味も重ね合わせている場合も多い。

 一方,1970年代後半(実際には,1974年頃から)生まれの世代は,いわゆる団塊ジュニア世代までと異なり,1980年代の少年ジャンプブームの担い手となった世代であり,第一世代のファミコンブームを牽引した世代であるともいえる。(俗に言う「つながり世代」。)
 彼らの多くは,プラモブームよりも「機動戦士Zガンダム」から入った世代も多く,過剰設定がなされた1980年代半ばのリアルロボットブームを低年齢の時に当たり前の様にすり込まれており,こうした状況を当然であるかのように考える人も多い。

 1980年代生まれの多くは,後にエヴァンゲリオンの洗礼を強く受けた世代で,ガンダム作品も幼児期にテレビで視聴していた層が多い。また,1990年代生まれ以降は,すでにオタク文化が当然のように存在する世代であり,そうした文化のツールのひとつとしてインターネットなどを利用している世代である。これらの層は,いわゆるアナザーガンダムの放映時に中学〜高校生程度の年齢であるため,こうした作品に対する拒絶感の少ない層とも言うことが出来る。(しかし,幼児期に見ていたガンダム作品の印象から,極端な宇宙世紀主義者が生まれやすいのもこの世代ではないだろうか。)

ガンダムマニア

 ガンダムファンをあらわす用語としては,放映当時からガンダムフリークという言葉は存在していた。しかし,1990年代ごろから,オタク文化の認知(と,宮崎事件の拒絶感から)ガンダムマニア,ガンダムオタクという言葉は既に存在していた言っていいだろう。
 これが90年代終わり頃から,ガンダムマニア→ガンダマニア,ガンダムオタク→ガノタ,といった用語の変化が現れてきている。

 特にガンダム関連のオタク層には,従来のネガティブな意味でのオタクも多く,こうした層の発言が物議を醸すことも多くなってしまっている。その最たる例が,作品世界の広がりを許容できずに叩く層の問題であろう。自分の好きな作品を持ち上げるためには,他の作品(ガンダムシリーズであろうが,なかろうが関係なく)を叩く傾向があることだろう。
 正直,こうした行為は自らにも跳ね返ってくる行為であると言うことを認識せずに発言するため,「ガノタ」という言葉が非常にネガティブに用いられることが多い[3]

 特に近年では,アナザー系新作が製作される度に同じようなバッシングが繰り返される傾向にあり,その行為をガンダムファンが行っている,と言う点で,「ガンダムをガンダムファンが叩く」という既に異質な状態であることが分かるであろう。
 無論,こうしたアナザー系新作のターゲットが「新世代」向けであることを理解せずに叩く「旧世代(オールドタイプ)」の人々は,送り手の思惑通りに踊らされているわけであるが,これがひとつの儀式のように定型化してしまったのが,現在のガノタの抱える問題点である,といってもいいのでは無いだろうか。

 関連項目


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最終更新時間:2014年11月02日 18時13分53秒

 ノート

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脚注

  • [1]実際,この当時オタクを犯罪者扱いしたコメンテーターの多くは,その後の裁判などの展開で,趣味と事件との関連性が否定されても,謝罪など行わずにのうのうとコメンテーターを続けた人間も多い。また,そうした状況が許容されているということ,そのものが,いわゆるオタクバッシングを定着させてしまった,ともいうことができる。
  • [2]蛇足ながら,この頃から「おたく」が「オタク」と表記される傾向が強くなったと感じる。つまり,オタク市場の一般化(一億層オタク化)によって,オタクと一般人の区別をつけることが困難になったとも考えられるのである。しかしながら,従来の「おたく」に相当するコアな層への訴求能力は未だに高く,その点を「ヲタク」との表記で表現することもある。
  • [3]蛇足ながら,編者(あさぎり)は,その点を理解した上でガノタだと自称しております。自分としては,少なくともガンダムシリーズ全てのファンでありたい,という気持ちが強いため,肯定的な意味で使おうという意思表示でもあります。