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カードダス

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カードダス

  • [関連用語]

 説明

 バンダイが販売するトレーディングカードの総称。1988年に初めて登場(シリーズは,聖闘士星矢)したが,本格的にヒットしたのは,1989年に展開が始まったSDガンダム外伝シリーズなどが登場してからである。
 かつてのミニカード(ミニメンコ)の復活とも言えるが,実質的には国内でのトレーディングカードブームの先駆けといえ,今日のカードゲームブームのベースとなったといっても過言では無い。
 ちなみにその命名であるが,その当時本格稼働に至った気象観測システムである「アメダス」にちなんだもので,「カード出す」のもじり,や「カードだす」というなまり,という命名理由は俗説であり正しくない[1]

販売形式

 1970年代に流行したミニカードと呼ばれる製品群は,通常10円売りで2ないし1枚の袋売りであった。(現在でもこれに類する販売方法としてJリーグチップスやプロ野球チップスなどに付属する選手カードがある。これらは,製品を購入すると1枚付属してくるものだが,ミニカードはこうしたカードが単体で販売されていたと考えるといいだろう。)
 この販売方法は,それ以前のメンコなどと同様のもので一種のクジである。1980年代はじめには紙袋や黒のビニール袋に入れられたカードが束になっており,これを引き抜くタイプの引きクジが登場しており,従来のミニカードタイプの商品は急速に姿を消していった。(なお,引きクジはシール類やアイドルの生写真など現在でも同様の商品は生き残っている。)

 これに対してカードダスは販売形態も独特で,当初は20円1枚(又は100円5枚[2])でガシャポン同様に,ベンダー(自動販売機)形式で発売された。この20円という気軽さと,ガシャポン同様「何が出るか分からない」というギャンブル性から多くの子どもたちが夢中となったのである。後に,袋売りのものが追加され,一般的なトレーディングカードとしての販売形態となっている。

 現在では,20円売りの自販機は姿を消しているが,100円売りのベンダーは健在である。ただし,販売枚数は,100円1〜4枚と減少している。これは,カードその物の製作費の上昇によるものと,特殊なカードが増えたことによることといった理由がある。(詳細は後述。)

カード種別

 カードダスは,一般的に4〜50種類程度をひとつのシリーズ(第○弾といった形で提供される)として発売されている。このシリーズに含まれるカードには,いわゆる「レアリティ」が設定されており,一つの販売単位(自販機に納められる枚数1セット)に含まれる枚数の違いで表現されている。
 初期のカードダスでは,こうした「レアリティ」に該当する言葉が特になく,「ノーマルカード(通常の印刷によるカード)」と「キラカード(プリズムシール,プリズムをベースにしたカード)」といった区別があっただけだが,ノーマルカードにも出やすさのことなったカードが存在したとも言われている。[3]
 その後,プリズムカードの上に通常印刷のシールを貼ったものなど,様々な亜種が登場し,カードその物のバリエーションは増えることとなる。
 いわゆるノーマルカード,プリズムカード以外では,箔押しカード,両面プリズムカード,隠しプリズムカード,クリアーカードなど様々な種類が登場しており,本来のコレクタブルな要素以外の要素が突出した印象が強くなってしまっている。これは,カードダスが衰退する原因のひとつともなった。

バリエーション

 シリーズ内のカード種以外の種類としては,「カードダスシリーズ」とも言われる派生商品群が挙げられる。
 カードダスが大ヒットした1990〜95年は,まだまだカードゲームにとっては黎明期であり,発売されていたものもどちらかと言えばトランプやUNOといった「規定の枚数のカードを使用する」ものであり,いわゆるトレーディングカードゲームとは異なったものであった。
 そのため,カードダスもその出自はどちらかと言えばミニカードに源流をおいたものであり,プレイ可能なゲームもミニカード時代のミニゲーム的なものとして解釈されていたのである。
 カードダスのカードを現在の一般的なトレーディングカードと比べると一回り小さいサイズ(テレホンカードサイズ)になっていることがわかるが,これはこうしたミニカードなどの系譜にあり,いわゆるトレーディングカードとしての体裁が整っていないということがわかるのである。(とはいえ,このカードダスによるカードサイズは大ヒットした恩恵もあり,カード種の一つとして定着している。)

 こうした理由からか,カードサイズに特にこだわりが無かったとも思われ,1991年頃から様々なバリエーションが登場するようになっている。


ジャンボカードダス
 ジャンボカードダスは,A5サイズの大判のもので,当初通常のカードダスのラージサイズとしてプレゼント品などとして登場したものだが,後に専用の製品が登場したもの。
 専用の自販機は100円で,1枚(1シート)ずつ輩出されるようになっていた。
 後に各社から販売された同サイズの商品は,「トレーディング下敷き」と通称され,現在も様々な商品が登場するジャンルとなっている。

 ジャンボカードダスは,「ジャンボカードダス」という名称のシリーズは比較的早く終焉を迎えたが,その商品形態から,非常に多くのバリエーションを生み出している。
 上記したいわゆる「下敷き」を輩出するものや,比較的厚めのシートを輩出出来る点を利用した商品も登場した。例えば,2重シートを剥がして片方を組み立てるペーパークラフトや同様の形式で発売された「通常サイズのカードダス」なども存在する。
 2000年代初めには,「GUNDAM WAR」のカードを4枚1シートにした販売方法も展開された。(必ずレアカードが1枚含まれるため,プレイヤーは重宝した。)

 なお,限定的商品としてA3サイズのスーパージャンボカードダスも存在するが,これは特殊なものと考えていいだろう。


カードダスハーフ
 その名の通り「ハーフサイズ」のカードダス。
 低年齢層の「枚数を数多く所有したい」という欲求に応える様な形のものであるが,実際にはほとんど展開失敗した商品で,あっという間に消えていった。
 SDガンダム外伝シリーズの当初シリーズがそのまま縮小されたものなど,数シリーズが登場し,袋売りや上記ジャンボカードダスのシリーズとして販売された。


カードダスマスターズ
 1993年にアメリカで発売された「マジック・ザ・ギャザリング」が,日本語にローカライズされ発売された1996年は,国内のトレーディングカード市場の黎明期であると同時に第1次ブームとなった時期である。
 マジックに刺激された各社から,トレーディングカードゲームが発売され,現在も続くポケモンゲームなども発売されている。この際に,バンダイから発売されたのが,「スーパーロボット大戦 スクランブルギャザー」である。このスクランブルギャザーは,他社のカードゲームと同様のカードサイズを採用しており,原則袋売り(スターターはボックス売り)であった。
 この際に誕生したのが,「カードダスマスターズ」というブランド(バリエーション)である。

 従来のカードダスのカードよりも若干厚めで,サイズは2.5インチ×3.5インチという,いわゆる「トレカ」のサイズに変更されている。
 このシリーズでは,トレーディングカードゲームとしてのシリーズ展開だけではなく,一般的なトレーディングカードのシリーズ展開も行われており,「新世紀エヴァンゲリオン」をラインナップしたシリーズは,国内トレーディングカード市場を活性化させるひとつのきっかけとなった。(また,これがきっかけでアメリカ的なトレーディングカード市場やファンの構築も行われた。)
 現在発売が継続しているシリーズのほとんどがこのカードダスマスターズブランドである。


データカードダス
 カードダスのカードにバーコードを印刷したもので,これを専用筐体に読み込ませることで,カードを画面上に表示することが可能となっている。ゲームプレイを行う「ゲーム機」でありながらも,商品仕様上は「カード自動販売機」という位置づけであり,他社のカードゲームと異なる販売網を持つなど,特徴的な部分が多い。
 基本的な商品仕様は,先行したガシャポンタイプの自販機ゲームである「データップ」と同じで,100円で1枚のカードを排出する際に,おまけとしてゲームプレイが可能,というものになっている。(ちなみに,ゲームをプレイせず,カードだけ購入することもできる。このため,あくまでも自動販売機であり,ゲームがおまけ,という位置づけなのである。)
 当初は,バーコードデータだけを読み込み該当カードを表示してプレイするだけであったが,徐々にバリエーションが増えていくこととなった。
 現在では,ICカード対応型のフラットパネルタイプ(ゲームセンターでプレイする「カードビルダー」のようなタイプのゲームも登場している。
 詳細は,「データカードダス」参照。


ネットカードダス
 データカードダスの亜種として登場した製品。
 インターネット上でプレイするトレーディングカードゲームに用いるカードの名称で,基本的に「画面上に表示されるカード」でしかなく,現物のコレクタブルなカードというわけではない。ゲーム的にはいわゆるソーシャルゲームに近く,サーバー上のデータに端末(パソコン)からアクセスし,ゲームを行うことでカードを増やしていく,というもの。
 従って,サービスが終了してしまえば,これまで入手したカードは基本的に閲覧不能となり,手元に残らない。(一部ゲームでは,入手したカードの画像データをダウンロード可能となっているが,極めて一部でしかかない。)
 しかし,バンダイのカードダスシリーズが他のメーカーのこうしたゲームと異なるのは,後述するデータカードダスと同様の手法で,一般的なトレーディングカードとして販売したカードをゲーム中で利用可能にしている点で,これにより購入したカードが手元に残るという利点が存在する。
 だが,その反面,入力するデータが数値化されてしまっているため,不正が起こりやすく,こうした不正が多発したため,サービスのほとんどが終了してしまった。
 詳細は,ネットカードダス参照。
 なお,この後継ともいえるのが,ARカードダスとフラッシュカードダス(ソーシャルゲーム)である。


ARカードダス
 ARとは,「拡張現実(Augmented reality)」の略とされるもので,ゲーム機やスマートフォンで撮影(表示)した風景などに,場所に関する情報や,その他の「存在しないもの」をオーバーレイして表示するもので,Nintendo 3DSに同梱されたARカードによるミニゲームなどが実例としては有名である。
 また,アニメや特撮(ドラマ)などで,その舞台となった場所に対して,あたかもそこにそのキャラクタ(人物)が居るかのように感じ,訪問する,いわゆる「聖地巡礼」もこうした拡張現実のひとつだと指摘される場合もある。

 ARカードダスは前者の技術で,特定の情報を持たされたカードをスマートフォン(iPhone向けが多い)で撮影すると,そこにそのキャラクタがあたかも存在するかのような写真を撮影することができる。(無論,これはAR対応のソフトウェアによって実現されているものであって,カードがデータを存在する様に見せているのでは無く,カードはあくまでも保有するデータを対応するカメラに引き渡しているだけである。)
 また,その機能を利用したゲームも発売されており,仮面ライダーフォーゼなど,いくつかのキャラクタを用いたゲームが提供されている。


シールダス/シールダスEX
 シールダスとは,ごくごくありふれたキャラクタが印刷されたシールのことである。
 100円2〜5枚程度の袋売りシールだが,トレーディングカード同様,コレクション性を持たせたのが特徴となっている。要するにビックリマンシールの様なもので,他社の同様の製品は「トレーディングシール」と呼ばれることが多い。
 シールダスEXは,そうしたシールを専用アルバムに貼り込んでいくことで,ひとつの冊子を完成させるというもので,一時期販売されていた。
 基本的に,カードダスの亜流であり,細々とであるが現在もプリキュアシリーズなどが発売されている。

歴史

 当初発売されたものは,かつてのミニメンコやミニカードの様に,表面にイラスト(あるいは劇中カット)を描き,裏面に情報を記載したものが多かった。
 いわゆるブロマイド的なカードだけでは無く,カードに数値が書き込まれた簡易ゲーム的なものも比較的早くから登場しており,そうしたゲーム的な側面をギミックとして展開したSDガンダム外伝シリーズやドラゴンボールシリーズは,大きなヒットとなり,少年誌や児童誌などでは,特注のカードを付録につけるなど,後のトレーディングカードブームの下地がここでできあがったといっても過言では無い。

 こうしたブームは,1994〜5年頃(SDガンダム外伝で言えば「ナイトガンダム物語」〜「黄金神話」あたり)にピークを迎えたが,1996年にマジック・ザ・ギャザリングが国内へ本格投入されると,「カードゲーム」だけではなく,「トレーディングカード」のブームが到来する。
 カードダスとしては,これまでのラインナップを継続する形で展開していたが,その売れ行きは下降線を辿り,牽引役でもあったSDガンダム外伝シリーズが打ち切られるという状況を迎えた(1996年の鎧闘神シリーズ)。
 これ以降,いくつかのシリーズなどが販売されたが,売り上げ不振は続いたため,低年齢層向けのブロマイド的なカードへと主流が変化していく。
 一方,比較的高年齢層に向けたカードゲームやアニメのブロマイド的商品は,「カードダスマスターズ」ブランドを中心に,一般的なトレーディングカードと同じ商品形態へとシフトした。

 こうした販売手法は,現在でも変化していないが,カードの値段が若干上昇したことから,販売形態は大きく変化した。
 かつての「カードダス100」,100円売り自販機は現在でも健在であるが,従来の100円5枚という販売方法から,100円1〜4枚へと変化している。これは,カード価格の上昇や,特殊なカードが増えたことが理由で,ICカードやARカードダスに通常の紙カードという組みあわせだと100円1〜2枚,一般的なカードゲーム(バトルスピリッツなど)だと,100円3〜4枚と言った具合になっている。
 また,一般的なトレーディングカード同様,袋売りやボックス売りの商品も存在しており,こちらは1袋150〜500円程度の価格帯が中心となっている。(ボックスは,ゲームの性格により価格帯がバラバラである。)

 関連項目


 編集者


[関連用語]


最終更新時間:2014年12月06日 08時45分35秒

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脚注

  • [1]ちなみに,アメダスも同様に「雨だす」という訛りが語源だという説があるが,これも誤りで,AMeDAS(Automated Meteorological Data Acquisition System )という略称から名付けられたものである。
  • [2]前者は「カードダス20」,後者は「カードダス100」という呼称が自販機に付けられており,極めて一部だが,これら双方で輩出されるカードが異なるシリーズもあった。
  • [3]ちなみに,こうしたカードその物の素材を変えることで区分が成立したのは,大ブームが沈静化しつつあったビックリマンシールの影響が大きいと思われる。