!!!オペレーション・フューリー *[用語] //*読み: *分類:歴史・作戦 *区分:[[コズミック・イラ]] *出典:機動戦士ガンダムSEED DESTINY !!説明  対ロゴス戦として実施されたオペレーション・ラグナロクは,作戦としては成功したものの最大のターゲットであったロード・ジブリールを取り逃がすという失態を演じてしまうこととなった。しかし,ジブリールがオーブ連合首長国にかくまわれていることを突き止めたザフトは,ジブリールの引き渡しを求めて新たな作戦を立案した。これが「オペレーション・フューリー」である。 !経過  オペレーション・ラグナロクによるヘブンズベース陥落に際して,これを離脱したロード・ジブリールは,オーブで実質的な権力を持っていたセイラン家を頼ってオーブへと逃げ込んでいた。  ザフトはオーブに対してジブリールの引き渡しを要求したが,国防を取り仕切っていた,ユウナ・ロマ・セイランは,「ロード・ジブリールは,オーブ国内に存在しない」と回答{{fn 無論,これは嘘であったわけだが,実際にユウナがジブリールの存在をどの程度把握していたかについては描写に乏しくはっきりしない。}}しており,これを受けたデュランダル議長は,オーブへの侵攻を命令する。  ザフトの侵攻に対して国防本部で指揮を執っていたユウナは,その能力不足を露呈し,戦線を構築することに失敗。戦闘の主導権をザフトに奪われた上,本土への上陸すら許してしまう。(この際に,多くのシェルターなども攻撃の対象となり,ウトナを含めた多くが戦死している。)  この時点で,状況を見かねたカガリ・ユラ・アスハは,モルゲンレーテによって極秘裡に建造が進められていたモビルスーツ,ORB-01《アカツキ》を受領,アークエンジェルへと乗り込んでいたムラサメ部隊と共に,打って出た。  カガリの参戦は,オーブ軍に再び統制をもたらし,戦線の再構築が徐々に進められたが,これに対して,ミネルバ所属のモビルスーツ,ZGMF-X42S《デスティニー》(パイロットは元オーブ国籍のシン・アスカ)がアカツキに対して攻撃を行い,あわや撃墜かという状況に陥るが,軌道上で新型のモビルスーツ,ZGMF-X20A《ストライクフリーダム》を受け取ったキラ・ヤマトがそのまま戦線に介入するとカガリを救出,独自に活動を行っていたアークエンジェルとともにザフト主力に対して全面攻勢へと打って出た。  一方,カガリはそのままムラサメ部隊の一部と共に国防本部へと赴きこれを掌握,以後,ここから指揮を執った。(なお,後の歴史か見るとこの行動にミスは無かったとは言えないが,少なくともこの状況下ではベターではあったということができるだろう。)  この結果,戦場の主導権はオーブ側へと移り,一時的な膠着状態となる。  アークエンジェルには,ザフトから脱走していたアスラン・ザラ,メイリン・ホークが乗艦しており,アスランはラスク・クラインから託されたZGMF-X19A《∞ジャスティス》を駆り,ストライクフリーダムに協力,ミネルバ隊およびザフト主力部隊との激しい戦闘を繰り広げることとなった。  さらに,軌道上のエターナルからクライン派モビルスーツの戦線介入が行われ,ザフト側の劣勢は避けられない状況となった。  この状況において,いずれの勢力が優勢となっても自らの状況が不利であると確信したジブリールはセイラン家のシャトルを利用し宇宙へと脱出した。  元々セイラン家を信用していなかったジブリールは,自らの身辺警護を連合兵(すなわち,ロゴスのメンバー)に任せており,この脱出劇の際もセイラン家を真っ先に切り捨てることで,オーブ側へもジブリールが脱出したことを悟らせないようにするといった極めて悪辣な手段をとった。  そして,脱出するシャトルにジブリールが乗っていることに築いたミネルバのモビルスーツ隊が追うが,逃げ切られてしまうのだった。  ザフト側は旗艦セントヘレンズをはじめとした多数の艦艇が沈められ,ジブリールの確保も失敗しており,作戦は失敗に終わっている。  その一方で,オーブもセイラン家の面々が死亡し,彼らに従った多くの閣僚らも死亡しており,政治的なダメージは大きかった。また,民間人への被害も大きく,前大戦に続き,再び国土が荒廃してしまったのである{{fn この作戦については,ある意味,シン・アスカにとっては皮肉な面があり,自らが自らの境遇を再び生み出してしまっている。だが,彼が不幸であったのは,そうした事実に気がつける状況では無く,そのままデュランダルによって利用されてしまっていたことにあるのだろう。(もちろん,彼自身がオーブという国家に対する恨みを持っていたことも理由としては大きいのだが…。)}}。 !この作戦の裏にあるもの  オペレーション・フューリーは,ザフトによって実施された作戦ではあるが,オーブへの侵攻に際しては,連合側戦力の参戦があったことも分かっている。オペレーション・ラグナロクにおいては,ロゴスという「人類の敵」の壊滅に対して,連合・ザフト問わずに協力して対処したが,その一連の流れでジブリールという「諸悪の根源」の確保に全力を挙げて臨むという姿勢であったためである。  これには,デュランダル議長の政治力が遺憾なく発揮されている。ロゴスの影響の強い大西洋連邦上層部とつながりを持つウトナ・エマ・セイランの政策を非難することで,オーブという国家そのものに対する非難へとすり替え,ついには武力行使にまで至ったのである。  実のところ,武力行使そのものは避けられなかったにせよ,カガリ・ユラ・アスハによる事実上のクーデターが成立した時点で,ザフト側は矛を収めることは可能であったはずである。だが,それをしなかったのは,デュランダル議長の提唱するデスティニープランの最大の障壁となるであろうオーブという国家の力を削いでおく,ということが目的だった可能性が高い。  一般的にこのような状態で力押しにでる場合は侵攻側も非難の矢面に立つことも想定できるものである。とはいえ「ロゴスの殲滅」といういわば一種の狂信的な状態であったザフト,連合の両軍は,デュランダル議長の命令により,オーブ国内への侵攻を行うのである。  なお,この際,議長から市民への被害を最小限に抑えることを命じられているのだが,実際の戦闘では,シェルターなどにも容赦ない攻撃が加えられており,数多くの市民が犠牲になっている。このため,この命令が連合側(すなわちナチュラル)への単なる配慮であったと考えられ,さらにはオーブという国家の力を市民レベルからそぎ落とすという考えが根底にあった可能性は完全には否定出来ないのである。 !!関連項目 !!編集者 *あさぎり ---- {{category 用語}} {{category 用語・SEED}} ---- {{lastmodified}} !!ノート ■[[本項目に追加情報を記載する|BBS2]] ※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。