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エアブラシの変更点

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!!!エアブラシ
*[模型用語]

!!説明
 空気圧(など)で塗料を吹き付けて塗る道具。単にブラシと略す場合も多い。
 厳密に言えば,ハンドピースとコンプレッサー(あるいはエアボンベ缶)をセットで表すものあり,単体の道具というわけではない。また,本来は,技法的な意味で用いられることが多かったが,これが道具のひとつとして数えられるようになったのは,ピースコン等の模型用途向けのものが普及したことがあるだろう。(本項目では技法的な解説に関しては,写真等が集まってから行うこととして,エアブラシについて基本的な内容をまとめている。)
 塗装する際の考え方そのものは,[[缶スプレー]]と大差ないが,様々な塗料を自由に選べること,エアの噴出量を調整することで,任意の濃度で吹き付けられるというメリットがある。

 エアブラシは,厳密に言えば「低圧エア」を媒体として塗装に用いるもので,自動車塗装用や壁面などの塗装に用いる「高圧エア」を用いて均一に塗装することを目的としたものとは異なる。しかし,その形状や用法から,これらもエアブラシと呼称される場合も多い。{{fn 厳密には「スプレーガン」などといい,媒体として高圧エアや,時に希ガスなどを用いる場合もある。}}
 こうした工業用の製品が,アートとして転用される(例えば,特撮現場でホリゾントの塗装などに用いられる,屋外彫刻の塗装に用いられるなど)ようになり,これを使った描画が登場すると,今度は均一な塗装ではなく,あえて不均一なパターンやグラデーションなども技法として登場した。こうした,技法がイラスト分野で確立されると,これを一部のモデラーが模型塗装に転用したのが,模型分野でのエアブラシの流行の始まりである。
 無論当初は,イラストなどプロ用の機材から始まっている為,非常に高価で導入コストが高く,また,使いこなすまで手間がかかるということから,一部のモデラーのみの道具であった。しかし,ラークなどのメーカーの努力によって,模型用途向けのものが開発され,さらに低価格化が進んだ。(それでも,1セット数万円だが,従前の十万を超えるような価格帯からは,かなり低減されたといえるだろう。)
 現在では,初心者向けにかなり小型(で,低出力だが)のコンプレッサーと極めて限られたコントロールしかできないハンドピースをセットにして,わずか1万円程度の製品まで登場している。


{{anchor 各部}}
!エアブラシ各部解説
 エアブラシは,コンプレッサーとハンドピースからなることは先に述べた。

{{anchor コンプレッサー}}
 コンプレッサーは,「圧縮するもの」という名称から判るとおり,空気を圧縮し,それを送り出す機能を持つ。実は,正式には「エアコンプレッサー」といい,いわゆる「エアコン」の室外機そのものを意味するものと同じである。

 エアを生成するコンプレッサーは,メーカーごとに多少の違いはあるが,基本的には同じ物であるといってかまわない。要するに,「空気を取り入れ・圧縮し・ハンドピースに押し出す」という基本的な部分はいずれも同じなのである。それぞれの構造などには,微妙な違いはあるが,基本的な概要はコンプレッサーである限りは,同じなのである。
 それにも関わらず,コンプレッサーの価格が大きく異なるのは,様々な付加機能が大きく異なるためなのである。

 コンプレッサーで最も重要なことは,常に安定した圧力でエアを噴出することであるが,その為に常に空気を圧縮し続ける必要は無いため,必用に応じて加圧することとなる。しかし,こうした動作のON/OFF時にエアの圧力が変化する場合がある。こうした圧力変化を減らす為には,大きな容量のタンクが必要となる。また,タンクの小さいコンプレッサーでは,通常の噴出時にも加圧するポンプの動作に合わせてエアの圧力が周期的に変化する場合(脈動という)もあり,均一な塗装の障害になることもある。
 また,通常加圧したエアは,飽和水上気圧の問題で,水分が生じることがあり,これをそのままハンドピースに送ると,塗料に水が入ってしまい,特にラッカー系塗料などで障害が生じる場合がある。これを防ぐには,水抜きという機能を加える必用があるが,これもその能力の大きさは,価格に影響を与える。
 こうした問題点もあるが,(1)「エア圧を比較的低く」(2)「塗料をかなり薄く」調整することで,こうした低価格のコンプレッサーでも充分実用になる。

{{anchor ハンドピース}}
 塗料を入れ,吹きつけを行う本体が「ハンドピース」部である。かつてはピースコンと呼ばれていたこともあるが,これは当時ピースコンが事実上の標準であった為であり,これは商標でもある為,現在はほとんど用いられない。
 基本的には,「噴霧口・塗料カップ・トリガー(噴霧量調節器)」によって構成されるが,構造的には多種多様であり,外観が似ていても機能が異なったり,外観が異なっていても機能としては似ている,という場合もある。
 塗料の吸入方法は,「吸い上げ式」と「重力式」があり,前者はボトル型,後者はカップ型が多い。また,構造的に前者は安価な物でもボトルの交換が可能だが,後者は安価な物はカップが交換できない物がほとんどである。

 噴霧量のコントロールを行う機構は,エアの流量と塗料の流量双方をコントロールする物と,エアの流量のみコントロールできる簡易型との2種がある。
 前者は,主に「ダブルアクションレバー」方式のものと「トリガーアクションレバー」方式のものが相当する。後者は,「シングルアクションレバー」のものであるが,別に塗料流量をコントロールするネジがある場合と無い場合がある。
 ダブルアクションは,一般的なハンドピースに用いられているもので,レバー(実際にはボタンみたいな形状である)を押し下げることで,エアをながし始め,押したまま後ろに引くことで,塗料の流量がコントロールされる。
 トリガーアクションは,その名の通り,拳銃のトリガー(引き金)のような形状をしており,最初の1クリック目でエアが流れ始め,あとは引き金の絞り具合で,エア流量と塗料の流量が決定するという仕組みになっている。比較的操作が容易い代わりに,ダブルアクションほどの細かい調整はできない。このため,初心者向けの安価な製品などに採用されている場合が多い。
 シングルアクションは,これらの機構を単純化した物で,塗料の流量は基本的に変わらず,ボタンでエア流量のみをコントロールするものである。こうした単純化した構造の為,極めて安価に構成できる為,セット販売されている安い商品などは,シングルアクションであることが多い。


!!エアブラシ塗装時に関する用語
 ここでは,エアブラシ塗装時によく登場する用語を簡単に解説している。

!かぶる・かぶり
 塗装時におこる現象のひとつ。エアブラシ塗装や,缶スプレーで塗装する際,周りの湿度が高い場合に霧状に噴出した塗料がその水分を捕まえ,一緒にパーツに付着してしまい,白っぽくなってしまうこと。
 雑誌作例などでは,「塗料がかぶる」,「塗料かぶり」といった表現でもちいられることが多い。こうした状況になると,一度その部分の塗料をはがして,再度塗装し直す必用があり,非常に手間となる。

!空吹き
 エアブラシで塗料を入れずに吹くこと。ハンドピースやコンプレッサーの調整や,パーツについた埃を取り除くときなどに使う。また,一部では,シンナーのみを入れて試し吹きをすることを指している場合もある。

!うがい
 ハンドピースの内部を洗浄する際に行う方法。
 吹き出し口を布などで抑え,溶剤のみを逆流させるような形で洗浄する事。

!!備考
 模型に関する用語の集約の為,ガンダムに関連しないもの,関連しないメーカーも含まれています。
!!関連項目

!!編集者
*あさぎり
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{{lastmodified}}
!!ノート
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