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ウェザリングの変更点

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!!!ウェザリング(汚し塗装)
*[模型用語]
!!説明
 プラモデル製作において,塗装の終わった後にその模型に汚し塗装を施すこと。あるいはその技法そのもののこと。
 模型誌での製作記事では,単に「汚し」という場合や,「汚し塗装」ときちんとした表記がなされることも多い。実のところ,近年ではあまり用いられない言葉になりつつある。

 元来は「風化」という表記が示すとおり,元々の用法は,AFVモデルにおける泥汚れや土汚れ,時間経過によって生じた色落ちなどを表現する為の技法を示していたが,いつしか汚し塗装全般を指すようになってしまったものである。
 そのため,厳密な言い回しとして「汚し塗装」という言い回しを選択するユーザーも存在する。(ただし,汚す作業は塗装とは限らない点には注意が必要である。)

 こうした「汚し」の概念は,プラモデルであるが故に存在する概念であるともいえるもので,例えば戦車模型を製作した場合,組立説明書通りに組み上げ,塗装しただけではその戦車の「新車状態」に「特定時期のマーキング」を施したに過ぎない。
 本来その時期にはその戦車がどういった状況下にあり,どういった運用を行われていたか,までを考慮した塗装やディスプレイ(ダイオラマ)までもが要求されるのが,AFVモデルの常道であり,また同時に窮屈さとなっていた。
 これに閉塞感を感じていた一部モデラーが[[ガンプラ]]に新たな表現の場を求めたことが,ガンプラのヒットのきっかけのひとつであったことは,有名であろう。

 こうして,ガンプラは既存のアニメモデルとは異なり,AFVモデルなどに用いられた汚し塗装が積極的に行われるようになった。
 しかし,その反面「アニメーションキット」の塗装技術というものは,その当時から進歩していないとも言えるような状況が久しく続くこととなったのである。AFVや航空機モデルが,新たな技法を確立していくなかで,ガンプラの塗装技術は当時のものが細々と進化を続けていたに過ぎない。(もちろん,一部には新たな技法を積極的に取り入れていく流れも存在していたが主流ではない。)

 こうした技法の差が顕著に表れたのが,1/35スケールというミリタリーキットの定番スケールで商品化された[[U.C. HARD GRAPH]]シリーズの登場であった。スケールモデルの専門誌でさえも取り上げられた本作では,AFVモデルの製作を中心に行っていたモデラーにも一定の評価をもって受け入れられ,その発想によって仕上げられた完成品は,やはりアニメモデルを中心に仕上げる人たちのものとは一線を画していたのである。
 これ以降,こうしたAFVモデラーの技法や用具なども積極的に取り入られるようになり,様々な技法が用いられることとなってきた。

 なお,ガンプラで一般的に用いられる汚し技法には次のようなものがある。(AFVモデルなどで行われる技法とは異なった表現もあるので,了承願いたい。また,厳密に言えば,技法と種類がごちゃ混ぜになっているが,その辺りは詳しい人に分類いただきたい^^;)

{{anchor ウォッシング}}
!ウォッシング
 ウェザリングの技法のひとつ。ラッカー系塗料などの皮膜の強い塗料の上に,エナメルやアクリル系カラーで汚しを入れ,これをシンナーで洗い流すような感覚で色落ちを表現する方法。泥汚れや墨入れなどに用いられることが多い。
 エナメル系で行った場合,プラスチックを浸食して割れることがあるので中尉が必要である。

{{anchor ドライブラシ}}
!ドライブラシ
 ウェザリングの技法のひとつ。
 塗料を付けた筆をある程度乾燥させ,これをパーツ表面にこすりつけるように塗っていく技法のこと。ウェザリングでは,泥汚れの表現や銀チョロなどに用いられることが多い。
 また,この応用で,溶きパテをパーツに付着させ,装甲が溶けたり痛んだりした様子を再現したりする場合にも用いられた。
 その技法故,筆が傷みやすいので,使い古しの筆などを用いるのが適当。
 腰の強い平筆の先端部をカットして用いることが多い。

{{anchor 墨入れ}}
!墨入れ / 墨流し
 元々は,影となる部分を強調するための技法であり,ウェザリングとは異なるものであったが,いつしか汚しとごちゃ混ぜになってしまっていたもの。
 凹部に一段濃い色(又は黒や濃いグレーなど)を残すことで立体感を高める技法のひとつ。
 エナメルカラーによるウォッシングやラッカーカラーの上から溶剤で薄めたアクリル(水性)カラーを用いて凹部に流し込むといった方法で行われることが多い。(後者は,こうした技法の為,「墨流し」とも呼ばれる。)
 ガンプラにおいては,パネルラインを強調する用法として用いられるが,それ以外にもマスクの隈取りなどにも用いられる。
 従来は,上記の様に複数のカラーの特性を利用して行われていたが,現在はシャープペンシルを用いたり,専用のペン(アルコール系,ラッカー系)を用いるなど用具面でも変化が現れている。

{{anchor 泥汚れ}}
!泥汚れ・土埃
 陸上(特に土の上)で運用する機体などに用いられることの多い技法。
 AFVモデルでは,パステルを用いて行われることが多いが,これはパステルを粉末状に砕いた状態が,土の粒子に近く,実際の泥汚れのように表現できる為である。
 ガンプラにおいては,エアブラシを用いて,土汚れとしてサンド系カラーを薄く拭きかけたり,脚部などに筆で軽く色を乗せたりする表現が一般的である。

{{anchor 銀チョロ}}
!銀チョロ(塗料はげ・ハゲちょろ)
 かつてのガンプラブームの時に最も流行ったといっても過言ではない手法。
 脚部,腕部などのエッジ部に軽く銀色を乗せる方法で,ドライブラシによる塗装が一般的であった。
 元々は,航空機モデルの飛行後の塗料はげを再現したり,車・戦車などの接触による塗料はげを再現するために用いられた技法であるが,ガンプラの場合は,これが「接触や運用(戦闘)による塗料はげ」という発想で処理されている。(もちろん,ブームになった当時は,何も考えないで行っていた人も多い。)
 現在では,航空機モデルや戦車などではまず用いられない技法で,ガンプラにおいてもほとんど見ることはなくなってしまっている。

!!備考
 模型に関する用語の集約の為,ガンダムに関連しないもの,関連しないメーカー名も含まれています。なお,参考として模型漫画関連からカテゴリーリンクされています。

!!関連項目

!!編集者
*あさぎり
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{{category 模型用語,技法}}
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{{lastmodified}}
!!ノート
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