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アポジモーター

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アポジモーター

 説明

 劇中視点での解説は,「バーニア」を参照のこと。

 ガンダム関連用語の中でも設定が二転三転している部分である,姿勢制御ロケット(バーニア)を表す用語。(現在では,使用していた当時の作品を除いてほとんど用いられない用語となっている。)
 元々ガンダム世界では,「スラスタ(スラスター)」または「バーニア」という言葉で,モビルスーツや艦艇,宇宙機の推進システムをひとまとめにしていたのだが,MSV〜Ζガンダムと至る設定の積み上げの中で,推進に使用するメインスラスタと姿勢制御に用いるバーニア(スラスタ)という2種類のスラスタの存在が定義づけられていった。

 ΖガンダムやガンダムΖΖに登場するモビルスーツでは,スラスタ推力(メインスラスタの推力/場合によっては,それぞれ個々のスラスタの出力まで)が細かく定義され,それ以外に姿勢制御バーニアの個数が設定されている。
 これは,ファーストガンダム以降,ガンダムセンチュリーを経験し,MSVで設定遊びの基本ができてしまったため,これらに準じた(あるいはそれ以上の)リアリティを求める為には,必用な情報のひとつになってしまった為と言わざるを得ない。(ただし,逆に本気で質量計算などを行うとどうしても矛盾点などが生じてしまう諸刃の剣でもあったのである。このためか,近年の作品ではスラスタ推力は設定されない場合が多い。)

 この姿勢制御バーニアのことを機動戦士ガンダム〜逆襲のシャアにおいて,「アポジモーター」という呼称で定義することになった。
 アポジモーターは,本来は人工衛星を静止衛星軌道上に投入するために「アポジ(遠地点,楕円軌道上にて最も離れた地点)」で点火するための固体ロケットのことだが,逆襲のシャアでは「姿勢制御用バーニア」のことをアポジモーターと定義したのである。

 無論,元来の意味を設定制作側が知らなかったわけではなく,「姿勢制御バーニアをアポジモーターと定義する」という設定を行ったわけであるが,これを理解できないファン側[1]は「設定側が本来の意味を知らない」という受け取り方をしたため,一時期は否定論が相次ぐこととなった。
 だが,設定側はそれを承知の上でそのように定義しており,しばらくの間この用語は用いられ続けている。その当時発売された一年戦争を描写した作品である「ポケットの中の戦争」やゲーム「クロスディメンジョン0079」などの機体設定でも「アポジモーター」が用いられているため,設定側が「バーニアという用語を置き換えよう」とした意図は明らかなのである。
 しかしながら,結果的に「アポジモーター」は定着することが無く,その後の作品群でも「バーニア」という用語で説明されるようになっていく。このため,現在でも当時の作品を取り扱う場合に「アポジモーター」という用語を使う資料が存在するため,混乱を来す原因となっているのである。(つまり,そうした資料は旧来の資料に純粋に典拠しているということはできるが,用語の意味や用法まで考慮して説明している,とは言いがたいということになる[2]

 蛇足ながら,姿勢制御バーニアの燃料については,当初厳密に設定されていたとは言いがたい。だが,このアポジモーターの設定以降,「固体ペレットを燃焼させている」という考え方に集約されており,その意味では「固体ロケットとしてのアポジモーター」の原意は継承しているだろう。

 備考

 解釈の幅として考察するならば,アポジモーターとバーニアは並立することが可能である。少々意味合いが異なるのだが,あえて説明するならば,同じく逆襲のシャア前後のMSで採用されていたアームレイカーというコントローラーで説明するとわかりやすいかもしれない。
 逆襲のシャアの時代以降を扱った作品では従来型のコントローラーに戻っているものが多いが,これに対して「アームレイカーは,細かい作業に適したコントローラーであるが,激しい戦闘時にスティックから手が外れやすいため,従来型のコントローラーに回帰した」という解説がなされている。つまり,一度採用されたものの「新しいシステム」の問題点が旧来のシステムの不具合を「上回ってしまった」ために差し戻されたのである。
 結果的に「進化の方向」が変化したもので,U.C.0096年以降の機体のコントローラーはおそらく従来型のコントローラーより細かい操作が可能となっているだろう。
 こうした装備の回帰と同様に用語も差し替えを図ったものの,旧来の用語が定着しきっていたために回帰した,という解釈を行えばバーニアとアポジモーターの並立は可能である。(本Wikiで行われている考察では,さらに踏み込んで「アポジモーター」という用語は,一部設備メーカーのいわば商標として用いられていたのではないか,という解釈を行っている。)

 要するに,「理屈に合わない用語だからなくせばいい」という考え方はスタンス上していない,ということであって,用語的に肯定しているわけでは無く,これをどう受け入れればいいかを考える,という方向性を取っているだけである。

追記

 最近あるサイトからのダイレクトリンクで直接本項目を閲覧している人が多いようなので,追記しておきます。
 某所で触れられている点ですが,「アポジモーターが誤用である」という点は同意しますし,それを理解できない痛いファンが多いことも事実です。(正しい解釈と言われている点はありがたいとは思います。)

 しかしながら,本Wikiのスタンスとは異なった解釈をされている点があるので,そこだけは明言しておきます。(某所の管理人を否定しているわけでは無いです。どっちかというと,やっていることには,かなり同意できます。)

 本Wikiにとって,現在スタッフが「アポジモーター」という言葉を使わないようにする,無かったことにする,というスタンスで製作していても,それは関係の無いことなのです。(どっちかと言えば,排除しようというチネラーの方がイチャモンばかりで邪魔。)
 かつて「ガンダム作品で使用されていた」という用語を,それ相応に(編集者の解釈で)説明する,というのが本Wikiであり,今否定されているから用語が無かったことになるわけではありません。
 その意味で言えば,付与されたコメントを見ると,ちゃんと本項を読んでもらってから記事にしたのかなぁと,若干の疑問点があるのですよ。その点だけが,ちょっと引っかかってはいますね。(これが私の受け取りかたのミスであれば,掲示板でご指摘ください。謹んでお詫びすると共に修正したいと思います。)

 関連項目


 編集者


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最終更新時間:2016年08月09日 07時03分35秒

 ノート

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脚注

  • [1]厳しい言い方をすれば,各種資料を読み込まないで「知ったつもりになっている」ファンのこと。積極的に解説を行う必要のないライトなファン層や,細かい解説をきちんと読み込んだファンは,これを「そういった設定」であることを理解していた。(皮肉にもライトなファン層の方が,そうした用語に無関心であるが故に,変化を変化として受け入れていたのである。)
  • [2]これはファン側にとっても同じである。現在アポジモーターという言葉を用いるのであれば,それなりの解釈を持って臨まなければ,説明としては失敗ということになる。