!!!アニメージュ *[雑誌] !!説明  徳間書店刊行のアニメ雑誌。通称「メージュ」。  現在発売されている[[アニメ誌]]では,もっとも老舗である。  スタジオジブリをその系列に持つ徳間書店らしく,ジブリ関連の情報の多さ,早さにかけては,他誌の追随を許さない。(ただし,ジブリは2004年に資本提携を解消し,系列から離脱している。しかし,現在でもジブリを専門的に扱うのは,アニメージュだけと言っても過言では無く,この関係が変化することはそう簡単にはないだろう。)  元々は,児童誌である「テレビランド」の増刊扱いで,宇宙戦艦ヤマトのブーム期に専門誌としての特集本を刊行したことから,アニメ専門誌の刊行にいたったという経緯がある。その後独立創刊し,現在に至っている。  現在では,アニメージュの別冊としての印象の強い,ロマンアルバムシリーズであるが,当初はテレビランドの別冊であり,アニメージュもそうした位置づけからスタートしている。{{fn 蛇足ながら,ロマンアルバムのガンダム編には,他誌からの無断掲載などがあり,一騒動起こしている。}}  創刊当時から,アニメーターという「制作者側」にスポットを当てることが多く,この流れは現在でも変わっていない。(例えば,イラストコーナーでは,お題イラストの評価や例示などにアニメーターが参加している。)  こうした流れのひとつが,アニメーターによる漫画雑誌への漫画連載(リュウなど)や,独自レーベルの単行本の刊行などに繋がっており,その最たる例が宮崎駿氏の抜擢であろう。当時は,まだ一部で「ルパン三世」での評価がなされていただけの宮崎駿氏に「風の谷のナウシカ」の連載を行わせ,これを全面的にバックアップしていったのである。(当時の担当編集者が,現在スタジオジブリ代表取締役の鈴木敏夫氏で,この流れから徳間書店がジブリ創設時に出資した。これは,権利問題の拡散を防ぐ為に,ジブリという権利管理団体を作ることを目的とした物で,現在のようなスタジオを当初から想定していたわけではない。)  また,その時々のブームに合わせて数多くの増刊を刊行しており,中には独立創刊するものも出ている。しかし,その多くは後追い的なものであるため,どうしても既存誌と競合した結果,敗退し,消えてしまうことも多い。(例えば「萌え」を特集した「A☆Princess」や「萌えめーじゅ」は,既存誌である[[メガミマガジン|アニメディア]]に及ぶことはなく消滅している。)  現在もその編集方針は大きく変わるところはなく,定番と言えば定番のアニメ誌として刊行が続いている。(ただし,誌面構成については,やはり[[ニュータイプ]]の影響が強く,ビジュアル面を前面に押し出した特集が多くなっている。また,版型もニュータイプ同様のA4変形となっている。) !アニメージュコミックス  1980年に創刊されたコミックレーベル。  アニメージュ本誌やリュウ(現在刊行されているものとは異なる旧版)に連載された漫画の単行本レーベルとして発足したもの。  アニメーターや若手漫画家などの執筆が多く,特にアンソロジー本には,現在一線級で活躍している漫画家,アニメーターなどの名を見ることも多い。  旧リュウが休刊した後,刊行作品は激減し,現在はジブリ作品のフィルムコミックのみといっていい状態になっている。(新版のリュウの単行本は「リュウコミックス」レーベルが新設され,そちらから刊行されている。) !アニメージュ文庫  1982年創刊の文庫レーベル。アニメ作品のノベライズやアニメ作品の脚本家によるオリジナル作品などを主に刊行していたライトノベル的なレーベルであるが,いわゆる文芸だけではなく,写真集や絵コンテ本,アニメのキャラクター本など,現在のアニメ関連本の基本的な体裁に繋がっている様なものも多く存在していた。  しかし,逆に言えばレーベルとしての「色」は薄く,ジャンルを明確化できていないということであり,90年代に入ると本格的にライトノベル方面へシフトした「スニーカー文庫(当初は角川文庫としての刊行だった)」や「電撃文庫(創刊後すぐにライトノベルではトップシェアとなった)」などによって衰退した。  刊行されていたいくつかの作品は,デュアル文庫にて再刊行されたが,これもライバルが多く,ほとんど知られていない状況であったため,2009年「アニメージュ」の名前を強く打ち出した形で復活し,旧作の復刊と新刊の刊行を再開した。 !リュウ  アニメージュの増刊として刊行された漫画雑誌。79年から86年まで刊行された。  実質的にアニメーターなどのアニメ関係者に漫画を書かせることが主であったとされ,アニメの原作に関わっていた者など,アニメに関連した人物の名前を見ることの多い雑誌であった。(安彦良和氏は,本誌がきっかけでアニメーターから漫画家に転身したといっても過言では無く,氏の第1作アリオンは,リュウでも中心的な位置づけだった。)  1986年に休刊するが,前年の1985年に創刊された少年キャプテンに多くの作家が移籍し,また,同様の方向性で学研から刊行されたSFアニメディア(後のNORA)などの影響もあり,実質的に85年のリニューアル後は,惰性で続いていたかのような印象が強い。  86年の休刊時には,多くの作家が少年キャプテンに移籍したため,少年キャプテンが実質的な後継誌という位置づけとなった。  2006年に「リュウ」として復刊(ただし,雑誌コードが違うため実質的に新創刊)し,現在も刊行が続いている。新版のリュウの編集方針もそれほど旧版と変わっているような感覚はなく,その点では旧版リュウと少年キャプテンの継承誌といっても間違いではないだろう。 !Chara(キャラ)  94年に創刊された少女漫画誌。編集方針的には,少女向け「リュウ」といった方向性であり,数多くのアニメ関係者の作品,あるいはアニメ原作のコミカライズが掲載されていた。(特に代表的なものは銀河英雄伝説であろう。現在は,新創刊されたリュウに移籍している。)  前身は,アニメージュ増刊「Noel」で,これが独立創刊したもの。 !VOICE ANIMAGE(ボイス アニメージュ)  声優ブームの際に,トップシェアを誇っていた声優グランプリに対抗して刊行されたアニメージュ増刊。そのまま不定期刊行が続き,これまでの増刊同様独立創刊するかと思われたが,編集長とアニメージュ編集長がそろって角川書店に移籍したため,幻と終わった。なお,編集長は,角川書店で「VOiCEニュータイプ」を立ち上げている。 !アニメージュオリジナル  ムック型式で不定期刊行されている増刊。  アニメファンに増えてきた高年齢層をターゲットにした本で,演出方法の解説や批評といった方向性を打ち出している。  しかし,ターゲットの絞り込みという面では甘い部分があり,定期刊行に至っていない。 !!関連項目 !!編集者 *あさぎり ---- {{category 関連用語,雑誌}} ---- {{lastmodified}} !!ノート ■[[本項目に追加情報を記載する|BBS2]] ※追記できる情報(他愛のないものでかまいません)がある場合,上記リンクから記述専用ページに移動し,情報投入をお願いします。