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クロスボーン・ガンダムX1
- [MS]
データ
機体データ | |
---|---|
型式番号 | XM-X1 |
兵器区分 | 高重力圏仕様近接格闘戦型モビルスーツ |
所属 | クロスボーン・バンガード |
パイロット | キンケドゥ・ナウ(シーブック・アノー) |
製作データ | |
デザイナー | 長谷川裕一(ベースラフ,漫画アレンジ) カトキハジメ(クリンナップ) |
初出作品 | 機動戦士クロスボーン・ガンダム |
参考文献 | GジェネレーションDS Gジェネレーションシリーズ インストラクション GUNDAM WAR ほか |
スペック
項目 | 内容 |
---|---|
全高 | Unknown |
頭頂高 | 15.9m |
本体重量 | 9.5t |
全備重量 | 24.8t |
ジェネレータ出力 | 5280kw |
スラスタ推力 | 25000〜30000kg x4 |
スラスタ推力 | 25t x4(最大30t x4)[1] |
アポジモーター数 | 34[2] |
アポジモーター数 | 38 |
推力重量比 | 4.03〜4.84 |
製造 | サナリィ |
装甲材質 | ガンダリウム合金ハイセラミック複合材 |
装甲材質 | 不明[3] |
黒歴史コード | 08-7883059 |
黒歴史コード | 08-6205508(ABCマント) |
大型ブースター
木星圏で母艦から離れた作戦進行時に用いる装備。
クロスボーン・ガンダムでは,コアファイターのフレキシブルスラスターを一本に束ね,その後部に装着する。
ゾンド・ゲーは,背部に装着しているが,アタッチメント等が存在するかは不明である。
アンチ・ビーム・コーティングマント
本機(厳密には新生クロスボーンのモビルスーツ)の特徴としてアンチ・ビーム・コーティングマントの装備があげられる。
これは,RX-78NT1FAで,用いられたチョバムアーマーのようにコーティングされたマントが蒸発することによりビームを無効化する装備である。
武装
60mmバルカン
マシンキャノン
ビームザンバー
ヒートダガー
ブランマーカー/ビームシールド
ザンバスター(バスターガン+ビームザンバー)
概要
XM-X1《クロスボーン・ガンダム》は,宇宙海賊クロスボーン・バンガードが運用したモビルスーツである。
この機体は,高重力下での近接格闘戦に重点を置いて開発された機体であるが,運用する装備によっては,他の用途にも十分対応できる高性能な機体となっている。
この機体は,クロスボーン・バンガードが木星帝国との戦いを繰り広げるにあたり,象徴的な機体となった。
F97
クロスボーン・ガンダムの型式番号である「XM-X1」は,クロスボーン・バンガード(コスモ・バビロニア)が運用したいわゆるバビロニア系モビルスーツと同様の「XM」ナンバーを採用している。しかし,バビロニア系のモビルスーツとしては明らかに異質なデザインであることから,この機体が,本来のバビロニア系モビルスーツではないことは,容易に想像することができる。
実際,この機体の雛形となったのは,サナリィが開発した,F97と呼ばれる機体なのである。
サナリィの開発したモビルスーツは,F(フォーミュラ)シリーズと呼ばれ,一桁目のナンバリングでその系統を表している。F97は,新世代技術の開発に関わる実験機として開発される機体群で,そのベースとなったF90は,装備変換による万能機とその運用形態をベースにした量産機(あるいは次世代機)の開発に重点が置かれていた。
かつてRX-78が,地球連邦軍の高性能機の雛形と(結果的に)なったことと同様に,U.C.0100年代の新世代機の雛形をF90は目指したのである。
実際,F97もその例に漏れず,ベースとなったF90のY装備と,素体としてのF91を機体の基本設計に用いており,木星圏などの高重力下での運用を想定した再設計が行われたのである。
最大の特徴は,コア・ファイターのメインスラスターとして機能するフレキシブル・スラスターであろう。
元々モビルスーツの姿勢制御には,AMBACが用いられていたが,グリプス戦役以降,高機動戦が中心となっていったことから,モビルスーツ同士のドッグファイトとなるとどうしても姿勢制御バーニアに頼ることとなってしまっていた。これは,推進剤という重量のある消費物を搭載する必要性に迫られたということであり,機体の大型化のきっかけになったともいえる状況であった。(無論,技量のあるパイロットは,これら姿勢制御バーニアのみに頼らざるとも高機動を実現可能であったし,推進剤の消費量を抑えるためにAMBAC作動肢を増やすといった様々な方策も採られている。)
しかしながら,高重力下では姿勢制御のみならず,機動に用いる推進剤も重要であるため,推進剤に頼った高機動は,即稼動時間の限界を意味していた。そこでサナリィスタッフが考案したのが,AMBAC作動肢とスラスターの一体化による効率化だったのである。メインスラスターごと方向を変えるという発想によって誕生したフレキシブル・スラスターは,木星圏でのF97の機動性の確保に大きな効果をもたらしたのである。(ベクタードノズルの発想に近いが,こちらはスラスターの噴射位置すら変更してしまう斬新なものである。)
機体の仕様変更
F97は,開発コンセプトからして木星圏で活動を行うことを想定していたクロスボーン・バンガードにとって大きな福音となった。政治的駆け引きによって,ロールアウトした2機を入手(この際にXM-Xという偽装ナンバーを用いるようになった)したクロスボーン・バンガードでは,パイロットの要請によって機体の細かい仕様変更が行われた。
1号機のパイロットであるキンケドゥ・ナウは,ビーム・シールドの発達によって決定打を欠くこととなった遠距離戦を棄て,敵機とふれあうほどの近距離での格闘戦に適した装備を要請した。元々近距離戦に対応した機体であったF97にF90で開発が進められていた格闘戦装備(F装備だと考えられる)のデータを追加することで,異質なほど格闘戦に特化した機体となったのである。
一方,2号機のパイロットであるザビーネ・シャルは,自らが運用していたベルガ系モビルスーツのコンセプトを導入,さらに遠距離からの牽制能力を高めるための装備も要請した。このため,2号機にはF90のL装備で用意された大型ビームランチャーが配備されることとなった。
両機とも,高い格闘戦能力をベースにパイロットに合わせた改装が加えられたのである。
なお,後に配備される3号機は,この機体にさらに究極の防御力を追加するという方策が執られている。
運用
本機は,クロスボーン・バンガードのエースであるキンケドゥによって運用された。
その高い近接格闘戦能力によって,木星軍のモビルスーツを上回る戦闘力を発揮したのである。
だが,ザビーネの投降によって様相は一変する。
鹵獲されたX2のデータにより,対クロスボーン・ガンダム用モビルスーツの開発が急ピッチで進められたのである。
誕生した「VSX」シリーズは,単機ではクロスボーン・ガンダムの性能に劣るものの,それぞれの長所によってこれを補い,ついにはX1を中破させるに至ったのである。
これに対して,クロスボーン・バンガードでは,X1の改装により「対VSX」を想定した戦術を検討することとなった。
引用
GUNDAM WAR 刻の末裔 クロスボーン U-C25
宇宙海賊クロスボーン・バンガードの象徴となる高性能MS。ビーム・シールドの普及により,決定打を欠いた遠距離戦を捨て,接近戦に重きを置いた機体。キンケドゥ・ナウが搭乗する。
備考
本機デザインは,長谷川氏のラフをカトキ氏がクリンナップし,さらに長谷川氏によって漫画用にアレンジされている。
当初から,大型スラスターの意匠はあったが,これを「クロスボーン」に見立てたのは,カトキ氏で,これにあわせた設定が付加された。
また,特徴的な装備であるABCマントは,作画の手間の軽減のために用意された物だが,雰囲気だしや設定の面でも優れたアイテムだったといえるだろう。
関連項目
編集者
最終更新時間:2015年10月08日 21時45分19秒
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脚注