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〔WD-M01〕∀ガンダム

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∀ガンダム

  • [MS]

データ

機体データ
型式番号System-∀99 / WD-M01
兵器区分機械人形(モビルスーツ)
所属ミリシャ→(ギンガナム艦隊→ミリシャ)
パイロットロラン・セアック
メリーベル・ガジェット(#1)
ジョゼフ・ヨット(#2)
製作データ
デザイナーシド・ミード
作画用クリーンナップ:重田篤司
初出作品∀ガンダム
参考文献1/100 プラモデルインスト
1/144 プラモデルインスト
1/100MG 初回限定同梱 ガンプラターンエース 2007Summer
ガンダムコレクションコンプレックス
MS大全集2003
FRIDAY DYNAMITE 8/20増刊号
Newtype 99/05付録 The Official art of ∀GUNDAM
HJ別冊 ∀ガンダム 3Dブック
GUNDAM WAR
GジェネレーションSEED
Gジェネレーションポータブル

#1:ギンガナム艦隊に鹵獲運用された際に使用
#2:ギンガナム艦隊から取り返した際に使用



 スペック

項目内容
全高20.0m
頭頂高20.0m[1]
本体重量28.6t
稼働重量17.5t
ジェネレータ出力27000kw +/-5000kw(推定)
ジェネレータタイプDHGCP
スラスタ推力Unknown
装甲材質FE型(ナノスキン)
黒歴史コード10-9764039

 各部解説

 ここでは∀ガンダムの各部についての解説を行う。

頭部ブロック

 センサー類が集中しているブロック。伝説に残る「ガンダム」に似た形状ではあるが,従来のガンダム型とは異なる意匠のデザインとなっており,特徴的なチンガードがまるで髭のように見えることから,「ヒゲの機械人形」とまで言われることがあった。
 戦闘時に破壊されたこともあったが,ナノマシンによって復元され元に戻っている。

胸部ブロック

 胸部ブロックは,従来型のモビルスーツであれば駆動部や動力など様々な機器が備えられている重要なブロックであるが,本機は,IFBDによって駆動しているため,胸部ブロックはそのほとんどがペイロードとして機能するように設計されている。
 コンテナの正式名称は,「マルチパーパスサイロ」といい,出撃時にDOC(デバイス・オペレーション・コントロール)ベース内で装備を選択し,最適の状態で前線に投入することが可能になるという極めて柔軟性に富んだ装備となっている。
 実際に想定されていた装備としては,ビーム砲のドライブユニットやミサイルシステム,マシンガンや近接戦闘用の打突,斬撃,カムフラージュ,または補助動力装置などを収納することが可能だったが,復活した∀ガンダムは,DOCとの連携がたたれていたため,実際には牛を入れたり,発掘した核爆弾を収納するなど,予想外の利用が行われている。

マルチパーパスサイロ

 ∀ガンダムの胸部に備えられた万能格納庫のこと。
 ∀ガンダムは,IFBDによって駆動する為,内部ジェネレータ等を必要としないこともあり,胸部は完全に空洞となっている。このため,肩部など関節保持部を除き他の用途に転用可能である。
 そのため,当初は武器庫として使用されていたようである。
 元々は,SYSTEM ∀を利用した,DOC基地からの転送兵器を使用するための兵装プラットホームとして使用されることを前提に開発された物であったが,実際に活用されたかどうかは不明である。

腰部ブロック

 腰部のコクピットユニットは両サイドに装甲を兼ねた推進装置が装備されており,緊急時にはパイロット保護のための脱出ブロックとして機能する。機体から離脱した状態のコクピットブロックは,コアファイターと呼ばれる。

背部

 背部にはオプションハンガーの装備が可能で,ビームライフルやシールドなどを取り付けることが出来るようになっている。
 また,マルチパーパスサイロ裏のパーツ周辺に月光蝶のためのナノマシン散布のための装備が備えられている。

ナノスキン

 装甲は,ナノマシンを採用しているため,多少の損傷ならば自己修復される。

スラスターベーン

 脚部後部のユニットのこと。
 フレームとノズルを兼ねた多機能スラスタである。
 ∀ガンダムの復活当初は,ナノマシンの死骸による土塊で埋まっており,その機能を発揮することは無かったが,後に運用可能な状況へと復帰した。
 正確な出力は不明だが,極めて高出力で,他の装備と加え,∀ガンダムの飛行すら可能とする。

 武装

ビーム・ライフル

 ∀ガンダムの主武装,中,長距離戦闘に対応した兵装で,最大出力で使用する場合には銃床部分がスライドし,モード変換を行う。このモード変換は,内蔵されたデバイスが自動的に判断し,∀ガンダムとのデータリンクによって自律的に実行される。
 その威力はウォドムタイプの主砲に匹敵する強力なものであった。

ビーム・サーベル

 背部兵装パレットに装備されている斬撃用の武装。
 本来想定されていた装備ではなく,暫定的に装着されているもので,「システム∀」構想では,"7th-GMPT=Seventh Generation Minovsky Physical Theory"を応用した非破壊性の対MS無力化兵器(詳細不明)であったとされている。
 なお,この兵器の開発は「システム∀」の実証運用テストに間に合っていない。

ガンダムハンマー

 ロランがストーン・サークルの遺跡で見つけた運動兵器。
 投擲型の兵器でその質量によって敵を破壊する。

胸部マルチパーパスサイロ

 ミサイル,ビームドライブユニットなど様々な装備を搭載可能。
 詳細は,各部解説参照。

腹部ビームキャノン

 マルチパーパスサイロ下部のユニットに装着されていた物。

シールド

 マウンテンサイクルから発掘された大型のシールド。

月光蝶

 厳密に言えば,兵器というよりはナノマシンシステムと言うべき存在。
 ナノマシンを背部より放出し,ナノマシンの効果により人工物などを消失させるもの。
 詳細は,月光蝶参照。

 概要

 黒歴史の遺産の一つとしてアーク山のホワイトドールの石像から現れたモビルスーツ。ホワイトドールの石像は,イングレッサ領内のビシニティタウン近傍のアーク山(別名マウンテンサイクル)に古くから存在したもので,ビシニティでは15歳の成人式を行う際にこのホワイトドールを祭壇として用いていた。
 正歴2345年(ムーンレィス歴)の成人式の日に地球へと現れたディアナ・カウンターに対して反応しオートマティックに起動,手にしていたビームライフルを発射(この際ビームライフルは融解している)したことから,ディアナ・カウンターとの戦端を開くきっかけとなってしまった。結果的に本機は,黒歴史の証明であるとともに,月・地球双方にとって混乱の元となったのだった。

 その後,グエン・サード・ラインフォードによって,本機は地球の兵器であるかのような扱いで交渉に用いられたことから,双方の矢面に立たされることとなったが,偶然本機のパイロットとなったムーンレィスの少年,ロラン・セアックによって双方の戦いを止めるべく運用されていくこととなる。

 本機の存在は,黒歴史の証明であり,かつて文明が一度滅びたことを証明するものともなっている。
 本機をミリシャサイドの人々は「機械人形」「ホワイトドール」,ディアナ・カウンターでは「ヒゲのMS」または「白ヒゲ」などと呼んでいたが,ディアナ・カウンターのMSパイロット,コレンがこの機体を「ガンダム」と呼んだことと,ロランがコクピットで発見した情報パッドに記号の∀(ターンエー)に似た図柄が頻繁に現れることから,この機体は「∀ガンダム」と呼ばれることもあった。
 なお,System-∀99という型式番号が本来の型式番号で,WD-M01は,ミリシャ側の暫定的な番号である。

開発

 本機は,かつて存在した地球上の文明が崩壊する前に建造されたMSであり,少なく見積もっても数百年前,場合によっては数千年前の機体である。
 正確な建造年代や開発目的などは不明だが,機体に内装されていたコンピューターのデータの一部を解析したところによると,きわめて高い戦闘能力を有するもの見られるが,出土時点では,その多くの機能が実際には凍結状態であり,本来持つ性能のごく僅かしか発揮できない状態であった。

 しかし,そのような状態であってもムーンレィスの保有するMSと互角に近い戦闘能力を有していたことから,そのフルスペックでの運用時に発揮できる戦闘能力については,想像のつかないレベルであり,一説によるとギム・ギンガナムのターンXとの戦闘時に発揮された能力もパイロットレベルの機体への熟練度の問題も有り,完全なものでは無かったともされている。

 本機の開発経緯については明らかにはなっていないが,数少ない資料から推察できるのは,∀ガンダムは本来,開発当時懸念されていた地球外の敵対勢力との武力衝突を想定して開発されていたMS(モビルスーツ)である,という点である。

 機体開発の基本コンセプトは,従来のMSの運用思想を根本的に覆すもので,DOCベースと呼ばれる支援設備との連携によって実現される「システム∀」構想によって,それ自体が,ひとつの強力な戦術システムとして機能するというものであった。
 すなわち,∀ガンダムとDOCベースの組みあわせによって,特定の戦術レベルの戦闘領域を完全に支配可能な状況を作り出すことのできる機体であり,通常の兵器の開発思想とは全く異なったものである。
 これは,本機の開発のきっかけとなった「敵対勢力が有する戦力とみられる機体」,すなわちターンXが太陽系に漂着し,これを解析したことから得られた戦闘能力が,従来の想定を遙かに越えるものであったため,この「戦力」と充分に渡り合えるだけの能力をもった機体が必要とされた,という理由からだとされてりう。(なお,一説には人類同士の戦いの結果,双方の戦力が究極まで高められた結果,ターンXと∀という似通った機体が誕生した,という説[2]もある。

機体解説

 ∀ガンダムは,"IFB駆動(IFBD/Iフィールドビーム駆動)"によって稼働しており,既存の多くのMSのようにジェネレーターや駆動装備などによって本体の多くを占有されることは無くなっている。IFBDは,機体表面にIフィールドの梁を張り巡らせ,ビーム制御によってこれを動作させるという,いわば操り人形のようなシステムとなっている。このため,ジェネレータも搭載されているが,実質的にはミノフスキー粒子に作用することで稼働する外燃機関の様な物であり,外部のIフィールドが可動すると,本体の重量が軽減されるという副次的効果も存在する。
 IFBDによる運用であるため,本機の上半身は丸ごとペイロードとして機能しており,直接的な推進システムは下半身に集中している。

 また,本機には月光蝶システムが搭載されており,このナノマシンコントロールのためのシステムが,装甲材にも応用されている。一般的なナノスキン装甲は,損傷部分をナノマシンが覆うことで修復を行うものであるが,本機の自己修復機能は,その期間によっては損失したパーツその物の再生も可能となっている。すなわち,本機は黒歴史時代に一度は失われているが,損失を免れたパーツ(おそらくコア・ファイターであろう)を核として,MSとしての形態を復元したものだということができるのである。
 ビシニティ近傍でホワイトドール像として存在していた本機は,実はその修復時に死骸となったナノマシンが土に帰り∀を覆っていた,というの真相だというのである。

 また,本機には空間跳躍機能も持たされていたとされている。これは,本体その物が,各戦場に瞬時に移動可能であるように設計されたためで,DOCベースで戦術に併せた装備を選択後,空間跳躍によって移動,武装などの切り替えは,空間跳躍によってDOCベースから胸部マルチパーパスサイロに直接転送する,という運用方法が想定されていた。

 コクピットブロックは,コア・ファイターと呼ばれる小型航空機に変形可能で,脱出時に利用することもできる。コクピットブロックそのものは,球形のボール状で,その内壁は一体成型のモニターとなっており,前面の半透明キャノピーと合わせて360度の視界を確保する全視モニター・タイプとなっている。
 コンソール,コントロール設備も一般的なMS同様のものが備えられているが,本格的に運用する場合には,VRヘッドと呼ばれるフルフェイスヘルメット状の装備が展開する。

 引用

GUNDAM WAR ベースドブースター ∀ U-01

 アーク山の麓にある,ホワイトドールと呼ばれる石像から出現したMS。その場に居合わせた,ロラン・セアックが搭乗して以降,月と地球の戦乱にあって,常にその中心に存在した。

 備考

1

 ∀とは,全称記号で「全てを内包する」という意味を持つ。

2

 ロランがコアファイターで脱出したため,コアファイター無し状態でギンガナム艦隊で用いられたが,このときはバンディッドのコクピットユニットを装着した状態で運用されていた。(ギンガナム艦隊運用時を参照)
 また,この形態で,ジョゼフが使用することになる。

3

 デザインは,シド・ミード氏によって手がけられたが,一般的に目にする事の多い全身設定は,重田敦司氏によるものである。また,ミード氏による画稿は基本的に本体やマルチパーパスサイロ周辺に関わるものが多く(詳細は,「ミード・ガンダム」参照),その他の細部は重田敦司氏,武器デザインは沙倉拓実氏,コクピット内の一部デザインは石垣純哉氏によって手がけられた。
 ミード氏によって当初提示された案が俗に「スモーガンダム」と呼ばれる後にスモーとなるデザインであったが,あまりにも既存のデザインとかけ離れた点が多かったため,再度発注されたのが現在のデザインである。
 現在のデザインもその意匠から賛否両論を巻き起こすこととなり,特に既存の「ガンダム」に慣れたスタッフほど違和感を感じ,様々な意見が交わされることとなった。
 しかし,本機のデザインに関しては,劇中での扱われ方が全てを物語っており,現在デザインそのものに対する否定的な意見は少ない。(これは,Gガンダムという作品が放映時に得た評価の流れと似た部分がある。

 本機のデザインコンセプトは,従来のブロックビルドから大きく外れた工業デザイン的なアプローチがなされており,それ故に独特のディテールが存在するのが特徴である。それ故に,富野監督は「工業製品的なリアルさは出たが逆にキャラクター性が弱くなってしまった」という趣旨のコメントを述べており,特にそのポイントとして背部になんのパーツも存在しない点が挙げられた。
 また,特徴的な表面ディテールは作画時の作業量の増加が懸念されたため,特徴的な部分を描くことで「∀らしさ」を表現するための作画資料が作られたり,本体そのものを隠して作画作業を軽減するために大型のシールドが用意されるなど,既存のデザインとは違うアプローチでの作画方法も模索されていた。

4

 本デザインは,好き嫌いの激しいデザインとなったが,そのデザイン故に多くのファンから完成度の高い立体を渇望された。
 放映当時には,超合金ブランドに準ずる形で,メタルマテリアルモデルとして1/100サイズの優れた立体商品が発売されたが,プラモデルの方は,今ひとつ売り上げは芳しくなかった。
 しかし,後年マスターグレードの100番目のキットとして再キット化され,この際にはカトキハジメ氏によって,様々な資料が検討され,高い完成度のキットとしてリリースされている。

ヒゲ / ヒゲガンダム / 白ヒゲ / ホワイトドール

 いずれも∀ガンダムを指す用語。
 場合によっては,作品そのものを指す場合もある。

 関連項目

 編集者


[MS/MA・S]
[MS/MA・W]
[モビルスーツ・∀]


最終更新時間:2015年07月18日 02時48分46秒

 ノート

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脚注

  • [1]ガンダムコレクションコンプレックス
  • [2]福井版小説の解釈の一つ。