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へビーガン重装攻撃型
- [MS]
データ
機体データ | |
---|---|
型式番号 | RGM-109 |
兵器区分 | 汎用量産型モビルスーツ |
所属 | 地球連邦軍 |
パイロット | 連邦兵 |
製作データ | |
デザイナー | 大河原邦男 |
初出作品 | F91-MSV(MSジャーナル) |
参考文献 | B-CLUB 070[1] GUNDAM WAR ほか |
スペック
項目 | 内容 |
---|---|
全高 | Unknown |
頭頂高 | 15.8m |
本体重量 | 9.5t |
全備重量 | 23.5t |
ジェネレータ出力 | 2870kw |
スラスタ推力 | 21250kg x2,9940kg x4 |
アポジモーター数 | 59 |
装甲材質 | ガンダリウム合金セラミック複合材 |
推力重量比 | 3.50 |
※スペックは,通常のヘビーガンのもの。
頭部,ヘッドライト
ヘビーガンの頭部には,バルカン砲が二門と,ポップアップ方式で露出するサーチライトが内蔵されている。頭部バルカン砲は,連邦制MSの標準装備のような物。サーチライトは,この機体がコロニー内戦闘を考えていることによる。
コロニーが戦場になった場合,電力の供給停止やミラー破損に伴う光源の消失が考えられるため,その場合の対処法として装備されている。
無論,MSのセンサーには暗視用の物も装備されているが,パイロットにとって,肉眼での確認は必要であるという判断があったため,装備されたのである。
武装
ヘビーガンの武装は,標準装備としてビーム・ライフルとシールド,さらにサイドアーマーにグレネード・ラックを擁している(グレネード弾は,マニピュレーターでつかんで投擲するだけでなく,自力推進も可能)。ただしCV機が標準装備し,優れた戦果を挙げたビーム・シールドは搭載されていない。
頭部バルカン
グレネードラック
ラックは両腰に装備され,それぞれ4基ずつ装備されているグレネードは,コロニーの外壁を破壊することがないように威力を軽減してある。そのため,対MS用としては,あまり効果が期待できないものとなってしまっている。
ビームサーベル
ビームライフル
この時期のMSは,対MS戦闘をほとんど想定していないため,コロニー保護の見地からも,ビームライフルの使用は極力回避するように考えられている。
また,銃身保護,精度確保用のプルバレル構造に加え,過剰な威力を発揮しないように,サブセンサーによるリミッターも装備されている。
9連多弾頭ロケットランチャー
4連マシンキャノン×2
2連装グレネードランチャー
固定式ダブルビームライフル
短砲身ピーム・ランチャー
概要
RGM-109《ヘビーガン》は,地球連邦軍が運用した汎用量産型モビルスーツである。
RGM-89《ジェガン》の後継機として開発された機体で,連邦軍の実施したモビルスーツの小型化計画に於いて制式採用された機体である。
開発経緯
U.C.0093年の第2次ネオ・ジオン戦争の終結後,地球圏における戦乱は終息の一途をたどっていた。もちろん,小規模な戦乱やテロは頻発していたが,表向き,地球圏の存亡を問うような大がかりな戦いは勃発していなかったため,連邦政府の中には,その膨大な戦費に対する疑念が生じる状況となっていた。
一年戦争後の公国軍系残党によるテロや,ティターンズの叛乱,ネオ・ジオンによる連邦への宣戦布告など,立て続けに勃発した戦乱は,地球連邦という大規模組織にとっても大きな負担であったのは間違いない。
また,グリプス戦役期から始まったモビルスーツの「万能化」は,結果として機体の大型化と高コスト化を招いてしまっていた。
一年戦争当時の主力機であった,MS-06《ザク》やRGM-79《ジム》などのほとんどが,18メートル級の機体であったのに対して,第2次ネオ・ジオン戦争当時の主力機RGM-89《ジェガン》やAMS-119《ギラ・ドーガ》は,19〜20メートル級とおよそ1割大型化しており,運用艦艇にも影響が出かねない状況を迎えていたのである。特に一部エース級パイロット向けの高機能機に至っては,20メートルを大幅に超えるものも存在しており,その維持費だけみても連邦軍の高コスト体質に大きな影を落としていたのである。
このような状況下で,U.C.0102年海軍戦略研究所(後のサナリィ)から,モビルスーツの小型化に対する提言が行われた。性能を維持したまま,モビルスーツの小型化を実施することで,各種施設の更新期間を延ばし,運用艦艇の寿命を延ばすことで,トータルとしての戦費を抑えようという提言である。
膨大な戦費に苦しむ連邦軍はこの提言を採用するが,これまでモビルスーツの開発とそれら周辺機器類の開発・販売によって莫大な利益を得ていたアナハイム・エレクトロニクスの動きは鈍く,U.C.0105年に起こったマフティーの叛乱にアナハイムによってマフティーに供与されたモビルスーツは,実に30メートルにも達しようかという巨体だったという。
これらの事件は,結果として高性能機をテロ組織に供与できるのがアナハイムだけであることを世に知らしめることとなり,アナハイムとしては連邦軍の指示に逆らえない状況を生み出した。そして,同年11月,アナハイムも連邦軍の指示を受け,小型モビルスーツの開発に着手した。
ヘビーガンは,U.C.109年制式採用された機体で,小型モビルスーツの本格採用としては初の機体となった。
続く,U.C.111年,強化型のRGM-111《ハーディガン》がロールアウトし,一部の高い技能を持ったパイロットへの配備が実施された。(なお,ハーディガンのロールアウトについては,疑問が呈されている状況ではあるが,ここでは公式発表を元にしている[2]。
重装攻撃型
俗に「へビーガン重装攻撃型」と呼ばれる本形態は,RGM系列用に開発されたオプション装備を装着したものである。
この時期の連邦軍のモビルスーツは,従来のモビルスーツのように前腕部に設置されたマウントラッチへの装備品の装着だけではなく,機体各部にデータリンク機能を持ったオプションラッチ(ハードポイント)を有するのが特徴となっている。
ヘビーガンも例外では無く,一部装甲を取り外すことで,ユニット化された(パーツによっては装甲とも一体化した)オプションを装着することが可能となっている。
元来,こうした機能を積極的に取り入れていたのは,サナリィのFシリーズであるが,F71《G・キャノン》のアナハイムによる本格量産以降,RGM系にもフィードバックされた部分があるのである。(逆に言えば,ジェガン系はこうしたオプションの開発ではなく,従来型のバリエーション機開発が主眼となっていた。)
暴徒鎮圧用として開発されたG・キャノンであるが,対モビルスーツ戦闘を考慮にいれた長距離攻撃仕様装備がオプション化されており,本機は,これに続いて開発されたRGM系中距離支援オプションなのである。(なお,RGM系オプションというのは,本装備はヘビーガンだけでは無く,ハーディガンへの装着も可能となっているためである。)
開発そのものは比較的順調で,G・キャノン用装備に約1ヶ月遅れでロールアウトしている。装備として,右肩の「9連多弾頭ロケットランチャー」,左肩の「4連マシンキャノン×2」,右腕前腕の「2連装グレネードランチャー(腰のグレネードを装填し射出する)」,左腕前腕の「固定式ダブルビームライフル」,腰部背部の「短砲身ピーム・ランチャー」(当然使用時は,腰から抜いて使う)と,強力な装備が用意された。
これらのオプションは緊急時,炸薬により強制排除が可能で,即座に白兵戦に移行する事ができる。まるでハリネズミのことき重武装であるが,ジェネレータの出力不足がたたり,ビーム兵装の同時使用はかなり制限される。また総質量の増大による機動性の低下も激しいため,実際は必要な装備のみをセッティングして出撃することになると考えられる。
引用
GUNDAM WAR 月下の戦塵 地球連邦軍 U-139
連邦軍の小型量産MS。攻撃力不足が懸念されていたヘビーガンの武装強化案。ハリネズミのような固定武装により,攻撃力は増加されたが,同時に機動力の低下も招いてしまっている。
備考
名称について
実に様々な表記が乱れ飛ぶ仕様である。
実際のところ,初出時(B-CLUB 70号)の機体名は,「RGM-109 ヘビーガン OPTION WEAPON PACK(ヘビーガン重装攻撃型)」であったが,英文表記と機体名が一致しておらず,違和感を感じるものとなっている。(このネーミングに関しては,MS大全集2015で復活した。)
同時期に刊行されたガンダムマガジンでは,「POWERED WEAPON TYPE」との表記が見られ,「重装型」と訳す資料がこれに準じていると考えられる。
一方で,模型誌などで「ヘビーガン FULL EQUIPMENT TYPE」との表記も見られる。これも「重装型」という訳が当てられている場合もあるが,この場合は,「フル装備型」の方が近いと思われる。
関連項目
編集者
[MS/MA・R]
[モビルスーツ・F91-MSV]
[加筆募集・MS]
最終更新時間:2016年09月22日 18時41分43秒
ノート
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脚注