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ジムキャノン
- [MS]
データ
機体データ | |
---|---|
型式番号 | RGC-80 |
兵器区分 | 支援砲撃型モビルスーツ |
所属 | 地球連邦軍 |
パイロット | 連邦兵 |
製作データ | |
デザイナー | 大河原邦男 |
初出作品 | MSV |
参考文献 | GUNDAM WAR ガンダム占い0079〜0080 GジェネレーションF/ポータブル 1/144 ジムキャノン インストラクション ほか |
スペック
項目 | 内容 |
---|---|
全高 | 18.4m |
頭頂高 | 18.0m[1] 17.8m[2] |
本体重量 | 49.9t |
全備重量 | 65.3t |
重量 | 65.0t[3] |
ジェネレータ出力 | 976kw |
スラスタ推力 | 63500kg |
センサ有効半径 | 6000m |
陸上走行速度 | 83km/h |
黒歴史コード | 01-2391878 |
分割式増加装甲
肩に装備したロケット砲発射時のバランス保持の為に,ヒザから下に比較的着脱の楽な左右分割式の増加装甲が取り付けられている。
武装
360mmキャノン砲
ビームスプレーガン
60mm頭部バルカン
概要
RGC-80《ジムキャノン》は,地球連邦軍が一年戦争当時に開発した砲撃支援型のモビルスーツである。
連邦軍のモビルスーツ配備計画において,主力となるべきRGM-79《ジム》は,基本構成をRX-78《ガンダム》から転用しているとはいえ,あくまで廉価版であり,中・長距離戦闘においての火力不足は明白なものであった。特に主兵装であるビーム・スプレーガンは,近距離での運用が前提であり,中・長距離での牽制としてもほとんど役に立たない装備なのである。
このため,連邦軍ではRX計画に於いて中距離支援機として開発が進められていたRX-77《ガンキャノン》タイプの量産プランを検討することとなった。
しかし,RX-77のそのままの量産については,RX-78の量産プランが実質的に頓挫しているのと同様に無理があるプランだったのである。(理由としては,RXタイプは,試作機として採算度外視の機体であったことなどが挙げられるが,後に再設計型のD型が開発されていることを鑑みると,一年戦争末期には,RXタイプの生産コストは下がりつつあったのもまた事実である。)
そこで,RGM-79本体をベースにした簡易設計による支援型モビルスーツの開発を進めることが決定されたのである。もともとRGM-79は,RXシリーズのコアシステムを簡易とはいえ,継承していたために,各部の再設計(ジムキャノンの場合,上半身,それもキャノン砲取付部)のみので,バリエーションを開発するだけのポテンシャルを有していたのである。
結果的に本機は生産効率の上昇だけではなく,部品供給面など様々な面で効率的な機体に仕上がったのである。
ジャブロー内の工場で試作された1号機(後日RGC-80-1の型式が正式に与えられている)は,頭部をRX-77のまま,RGM-79のボディの両肩に2門の360ミリロケット砲を積んだ仕様で,外観は細身にしたRX-77というような機体であった。
しかし,低反動タイプのロケット砲とはいえ,実施したテストではキャノン砲発射時の重量バランスや安定性に問題が生じており,実用に耐えうるか不明であった。このため,この仕様は断念され,別の案が検討されることとなった。
まず,360ミリロケット砲はすぐに改良され,続く2号機では砲身を延長し,弾丸の装填もマガジン式に改められたものが右肩だけに装着された。(なお,この簡略化によってRGM-79との部品共有度は60%にも及び,結果的に量産にいい影響を与えることとなった。) 改良により,一定の成果がでたことで,生産型は「RGC-80」として承認され,量産がスタートした。
一方で,地上戦テストでの安定性には依然として不満が残っていたため,試作2号機以降は全て膝から下に安定化のための改修が施された。この改修では,基本設計の変更を行わないことと,部品共有の効率化を維持するため,新設計の脚部とするのではなく,基本構造はRX-77に準ずる仕様の左右分割式の増加装甲によるシステムが採用されている。(はからずも,このプランの結果,実戦時に破損しても装甲交換が可能であり稼働率を上げることにも成功している。)
こうして機体の重心を下げる事によりバランスの問題は一応の解決をみたことから,本機は各戦線に配備された。
なお,本機は一般的には「RGM-79のキャノンタイプ」と見なされているが,これは厳密に言えば誤りである。RGC-80の開発プランは,型式番号を見てもわかる通り,通常のRGM-79タイプのバリエーション機(つまり,RGM-79コードの派生機)とは異なり,当初から,RGC-80という専用コードが与えられており,RGM-79系列ではないのである。
実際には,先述した通り,RX-77の簡易量産型と見るのが正しい。
本機の武装は,固定武装の360ミリロケット砲と頭部の60ミリ機関砲の他,RGM-79と同様にビーム・スプレーガン(通常,右または左腰への装着が可能)で,宇宙空間戦での最大装備時には加えてバルザック式380ミリロケットバズーカも使用する事が出来た。またRX-77からの引き継ぎで中距離射程用ビーム・ライフルの標準装備化も進められたたが,結局RX-77と同仕様のものが5機分作られただけで,実戦配備には間に合わなかったようである。
RGC-80の総生産数は大戦終結までに48機(58機説もある)とされているが,戦後の資料から察するとそれ以上生産されていた可能性もある。(これは,初期の配備計画ではRGM-79の2機に対して1機のRGC-80が用意される予定であったからである。)
また,グリプス戦時に改修型のRGC-80も確認されており,厳密な生産数は現在ではわからないと言うしかない。
なお,48機説の基となっている配備数であるが,「星一号作戦」の際にティアンム及びレビルの主力艦隊と共に宇宙へ上ったのは14機,北米大陸にはRGM-79と共に6機,アフリカ戦線には19機,ジャブロー防衛用に残り9機,であったとされる資料からである。
大戦後の記録では宇宙戦におけるRGC-80の関するものがほとんど無いが,これは,大多数がジオン軍の最終兵器ソーラ・レイシステムによって散ったためと考えられる。
一方で,地上戦における各種記録は意外にも多く,この点が生産数の異説を生み出しているといえるだろう。
引用
カードビルダー0079 ME-0042 "RGC-80 ジム・キャノン
RX-77ガンキャノンの制式量産機として開発された中距離支援用MS。キャノン砲を一門装備し,後方から前線部隊への砲撃支援などを行う。運用の用途はRB-79ボールに非常に近く,地上でも使用可能なことから高い戦果をあげた。
備考
設定について
ジムキャノンの基本的な設定は,MSV当時のものがほとんど変化せずに用いられている。これは,MSV-Rで空間突撃仕様が設定された際の記述からも明らかだが,ゲームソフトなどでは,これらに相反する記述が見られる場合がある。
例えば,Gジェネレーションポータブルの解説では,「信頼性が低かったため,少数が生産されるに止まった」となっており,時間的余裕が無かったため,生産数が限られていたという定説とは異なったものとなっている。
また,オリジン版がジムの砲撃戦仕様という扱いになっているためか,MSV版もそのように解釈している資料等もあるが,この点はきちんと「ガンキャノンの量産型にあたる」という方向性でまとめている資料がほとんどである。
カラーリングについて
ジムキャノンの一般的なカラーリングは,1/144キットのカラーリングパターンである。
これは,RGM-79と同様の配色で,脚部増加装甲が赤,胸部キャノン砲基部が黒となっているが,実際には,RGC-80の試作2号機以降一般化したものである。
装備について
MSVコレクションファイル宇宙編では,キャノン砲を「M-79E1 240mmキャノン砲」としており,弾体は1カートリッジ20発とされている。
関連項目
編集者
[MS/MA・R]
[モビルスーツ・MSV]
[加筆募集・MS]
最終更新時間:2016年09月19日 19時16分46秒
ノート
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脚注