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〔MA-05Ad〕ビグ・ラング

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ビグ・ラング

  • [MS]

 データ

機体データ
型式番号MA-05Ad
兵器区分戦闘支援型モビルアーマー
所属ジオン公国軍
パイロットオリヴァー・マイ
製作データ
デザイナー出渕裕
初出作品機動戦士ガンダムMS-IGLOO〜黙示録0079
参考文献GUNDAM WAR ほか

 スペック

項目内容
全高Unknown
頭頂高Unknown
本体重量Unknown
全備重量Unknown
ジェネレータ出力Unknown
スラスタ推力Unknown
対敵対時形態
全長203.0m
全幅139.1m
全高138.0m
乾重量12000t
標準装備重量17900t
最大積載量9200t
最大ブースト推力4600t
ジェネレータ出力18100kW(ビグロ・ユニット熱核エンジン)
最大ブースト推力4600t(アーマー+ホリゾント両ブースター使用)
装甲材質不明

ビグロ・ユニット

 制御ユニットに選ばれたMA-05 ビグロには,基本性能を向上させた後期タイプの改造機が採用された。ターレットを介してAdユニットに連結された機体は,ある程度の可動範囲を確保している。

コクピット

 コクピットはビグロ・ユニットに配されており,戦闘行動から補給・修理まですべての作業を一括して行う機能を有する。1人乗りだが,本来は複数のパイロットで運用される予定だった。
 MA-05Adは1名のパイロットによって運用されるが,要求される作業量を考えると無理があった。Adユニットの制御系を組み込んだコクピットは複雑化を極め,通常の訓練しか受けていないパイロットにはとても操作できない代物だったのである。

メイン・ブースター

 Adユニットの前面の脚のように配置されているのが,2基の弩級重装甲ブースターである。本来は,地上から大質量を打ち上げるために開発された装備で,対ビーム装甲によって脆弱性を解決している。しかし公国軍の地球撤退で行き場を失い,本機に採用された。

弩級ブースター(アーマー・ブースター)

 弩級装甲ブースターは推進剤に重元素を用いたロケット・モーターで,推力は高いが燃費は極めて悪い。しかしこの推力が本機を前線に迅速に移動させたのである。

Adユニット

 巨大なスカート・シェルの内側に備えられたAdユニットは,補給と修理を行うシステムの中心と言える。しかし装甲防御壁がカバーするのは上面のみで,下面は無防備だった。!!武装
 前線における補給と修理が主目的とはいえ,MA-05Adには最低限の戦闘力も要求された。
 これほど巨大な兵器を最前線に投入すれば敵の目を引くことは否めず,集中攻撃を受ける危険性も高まる。本来の役割を果たすためには,まず自機が撃墜されることを防ぐ必要があったのである。幸い本機の制御ユニットとなるMA-05は多彩な兵装を有し,動力を備えたAdユニットと統合されているために出力にも余裕があった。そのことからビグロ・ユニットのメガ粒子砲の火力は非常に高く,高機動戦闘は行えないまでも戦場の核となる性能は確保されていたのである。
 さらに新型のビーム攪乱幕発射筒を装備することでビーム攻撃に対する防御を万全のものとした本機は,戦場で想定以上の戦闘力を発揮することになったのである。

 スカート・シェルに6ヶ所のターレット基部を備え,状況に応じてビーム撹乱膜発射筒と3連装大型対(宇宙)艦ミサイルを選択して装備できる。ただし装備部位によっては射角が限られるため,補助兵装としての意味合いが強い。

大出力メガ粒子砲 x1

 メガ粒子砲の火力は凄まじく,一斉射で3隻のサラミス級をなぎ払うほどの威力を見せた。それに加えて対艦ミサイルも有しており,大型目標に対する戦闘力は非常に高かった。

ミサイル・ランチャー x8

ガトリング砲 x2

 ガトリング砲や腕部クローによって近接戦闘にも対応していたが,動きは鈍重で取り回しは悪かった。機動兵器を相手にした場合は,防御戦闘が精一杯だったと言えよう。

ビーム攪乱弾発射筒 x4

 ビーム攪乱幕発射筒は開放式の投射装置で,25発ものビーム攪乱幕が装填されている。またランチャーはターレットで機体に連結されており,射角を調節できる。

 ビーム攪乱幕は,機体の周囲に攪乱幕を展開して敵からのビームを防ぐ。攪乱幕はわずかな時間で拡散してしまうが,本機のような近接戦闘用の防御機能として用いるならば有効であった。

3連装大型対艦ミサイル x2

 スカート・シェルにはビーム攪乱幕発射筒のほか,3連装大型対艦ミサイル・ランチャーも装備された。ランチャーは発射筒を3基組み合わせただけの単純な構造だが,ミサイル弾は1発でサラミス級巡洋艦を撃沈させるほどの威力を有していた。

 3基の発射筒にはそれぞれ番号が振られ,蓋の部分にマーキングされていた。通常は機体後部のターレットに装備される。

 概要

 MA-05《ビグロ》は,ジオン公国軍が一年戦争において投入したモビルアーマーのひとつである。
 極めて初期に開発が進められたモビルアーマーでありながら,一年戦闘当時において,最も成功したモビルアーマーといっても過言ではなく,本機をベースとして様々な派生機が誕生しているほどである。
 また,実際に建造された機体数も(巨大なモビルアーマーとしては)多く,大量生産とまでは行かなくとも,量産配備が行われる状況に近いともいえる状況まで推移していたといえる機体であった。

 本機はビグロの改装された機体のひとつで,MP-02A《オッゴ》と連動した戦術システムのひとつとして開発されたものである。
 …という形でいえば,体裁が整っているかのように見えるが,実際には軍上層部の無理難題に対して,開発技術本部が苦肉の策として提示した機体であり,開発途上で破棄された複数のプランをつなぎ合わせて実現可能なレベルにまとめたというものでしかない。
 しかし,いくつかの欠点は抱えているものの,急場しのぎのプランであるとは思えないほどの活躍が記録されている。

開発経緯

 ビグ・ラングの開発の背景には,同じく急場しのぎのプランとして用意されたモビルポッド《オッゴ》の存在があった。オッゴは,既存兵器の流用によって戦力の拡充を図ったものであり,その点で言えば地球連邦軍が投入したRB-79《ボール》とは,異なったコンセプトで生み出されたものである。
 無論,極めて劣悪な状況の下,提示された無理難題とも言える仕様から誕生したオッゴは,低コスト,既存兵器の流用という様々なメリット以外に多くのデメリットを抱えることとなった。
 特に,補給問題は大きなデメリットであり,これらの解決のための手段も求められたのである。

 ジオン公国軍の兵器開発は,様々な企業や研究機関に独自のプロジェクト推進を認め,様々な新機軸による機体を開発させることで新しい技術開発を進めるというものであった。
 これは,様々な新兵器が開発される反面,横の連携に乏しいため,似た技術のための多重の費用負担や,他の技術の取り込みが行われないと言ったデメリットもあった。
 特に,開発途上で新たな技術などが登場したことで破棄されたプランが大量に発生するというデメリットは,無駄の極みともいえる状況であった。
 この状況に対して問題意識が強まったことで,軍の上層部は様々な解決策を模索することとなった。例えば,統合整備計画ではメーカー間で異なっていたモビルスーツの操作系や部品の統合などを行っており,結果としてパイロットの育成や機種転換の時間短縮なども可能となった。
 オッゴやビグ・ラングは,これら破棄された様々なプランから利用可能なプランを探し出すというある種のリサイクルだったのである。

 ビグ・ラングは,先にも記したとおりオッゴの存在あってのことで,軍上層部からプロジェクトの統合による新兵器開発を命じられた技術本部は未完状態の試作兵器群(プロジェクト)を調査し,まず可搬補給廠(Ad)ユニットに着目した。
 Adユニットは,前線における橋頭堡としても機能するユニットであり,大規模な戦闘に置いて補給基地として機能するものであった。しかしながら,巨大なAdユニットは,自走能力のない浮きドックのようなものでしかなく,これを移動するための手段が必要であった。
 この解決策として,同じく開発途上で中断されていた弩級重装甲ブースターに白羽の矢が立った。これは従来の大気圏離脱用ブースターの問題点だった脆弱性を克服するために開発された装備で,ブースターの推力は桁違いに大きい上,ブースターそのものの強度もかなりのものであった。だが,オデッサ戦での敗戦以降,多くの部隊が地球上より離脱したことから,無用の長物となり,計画そのものが放置されていたものでなのである。(この点が,横の連携の無さを見事に露呈していると言えるだろう。)

 さらに,前線での橋頭堡としての司令ユニットとして,開発が進んでいたモビルアーマーを転用することが決定され,既に複数機がロールアウトしていたMA-05《ビグロ》が用いられることとなったのである。
 こうして,オッゴの連携ユニットとしてのビグ・ラングの概要が決定されたのであった。
 すなわち本機においては,まず開発という手段が先行し,目的はその過程で模索されたものだったのである。

 概要が決定すると,直ちに組立と制御系が設置され,巨大なモビルアーマー(兼前線橋頭堡)であるMA-05Ad《ビグ・ラング》は完成したのである。

ビグ・ラングという機体

 ビグ・ラングは,先述した通り,様々なプロジェクトのつぎはぎで誕生した機体である。このため,一個の兵器としての整合性は乏しく,ビグロ・ユニットと弩級重装甲ブースター,Adユニットの統合体と表現すべき機体でしかない状況であった。
 それ故に,本来は各装備の利点であった部分を殺してしまうような状況も多く,それらを補うための方策も様々な形で検討されていたが,時間的余裕から実現すること無く終わっている。
 そもそも,開発に際しては極端に言えば「今日・明日にでも実戦投入可能な機体」が求められており,本機の開発に関しては1ヶ月にも満たないわずかな期間でしか開発期間が与えられていなかった。このため,不完全ながらも実戦投入が可能と判断された時点で実戦に投入されてしまったのである。
 このため,本来想定されていた防御用装備をはじめとする装備は未完成であり,不完全なまま実戦投入を余儀なくされたのだった。

機体構造

 ビグ・ラングは,カタパルトや搬送用ゴンドラを備えた中核ユニットを覆うようにして防護装甲壁が連結され,その内側に複数のAdユニットが収められている。それらシステムの中心となるのが機体上部に位置するビグロ・ユニットで,これが全ての制御を司っている。
 全長は200mを超え,そのサイズは並の宇宙艦艇にも匹敵する。モビルポッドの補給を行う前線橋頭堡としての運用コンセプトが,宇宙世紀有数の超大型モビルアーマーを形作ってしまったのである。(だがあまりの巨大さから機動性は皆無であり,被弾は避けられなかった。)

 制御ユニットとして選ばれたビグロは,生産途上で基本性能が拡充された後期型を改造したもので,接続用のターレットを介してAdユニットに接続されている。
 このため,ある程度の自由度(水平方向に180度,前方30度,後方約90度)が確保されており,搭載武装での攻撃が可能である。そもそも,ビグロが制御ユニットに選ばれた理由の一つがこの武装であり,武装を持たないAdユニットに改めて武装を装備する必要性からであった。
 しかしながら,大型のAdユニットに接続されているため,元々ビグロという機体が持っていた高い機動性を殺すこととなり,結果としてシステムに組み込まれたことでビグロの特性は失われたのである。

 なお,操作系は全てビグロユニットに搭載されている。
 つまり,戦闘行動から補給・修理まですべての作業を一人のパイロットが一括して行うため,パイロットに与える負担は極めて大きなものであった。本来,複数のパイロットによる操作を想定していたものの,これも実現できないままであったのである。

 機体の本体とも言うべきAdユニットは,機体下部に設置されており,これを覆うようにスカート・シェルが設置されている。しかし,裏面は装甲すらない状況であり,極めて危険な状況となっていた。(本来は,盾型装甲を取り付けた駆動アームを装備することで下方の死角を保護する予定だった。)

 Adユニットの前面の脚のように配置されているのが,2基の弩級重装甲ブースターである。本来は,地上から大質量を打ち上げるために開発された装備で,対ビーム装甲によって脆弱性を解決している。しかし公国軍の地球撤退で行き場を失い,本機に採用された。
 弩級装甲ブースターは推進剤に重元素を用いたロケット・モーターで,推力は高いが燃費は極めて悪い。しかしこの推力が本機を前線に迅速に移動させたのである。

運用

 MA-05Ad《ビグ・ラング》はア・バオア・クー攻防戦の直前に完成し,先に実戦投入されていたMP-02A《オッゴ》の補助兵器として即座に前線へと送られた。
 本機の運用を任されたのは,MP-02Aが配備されたカスペン戦闘大隊で,パイロットは第603技術試験隊で技術中尉として任務に当たっていたオリヴァー・マイが担当することとなった。

 調整に手間取りヨーツンヘイムに遅れてEフィールドの戦線に到達したMA-05Adは,MP-02Aを支援しながら戦闘を行った。その戦闘においてサラミス級5隻とマゼラン級1隻を撃沈し,さらに6機のRB-79 ボールと1機のRGM-79C 後期型ジムを撃破している。また前線でMP-02Aの補給・修理作業も行っており,本来の機能を発揮した。最終的には撃墜されたが,期待以上の成果を挙げたと言えよう。

 引用

GUNDAM WAR EXTENSION BOOSTER2 ジオン公国 U-314

 開発中のMAにビグロを連結させた試作機。胴体部が巨大な弾薬庫となっており,戦場でMSやMPの補給や修理が行える。技術仕官オリヴァー・マイ中尉によって実戦でのテストが行われた。

 備考


 関連項目


 編集者


[MS/MA・M]
[モビルスーツ・MS-IGLOO]


最終更新時間:2016年10月16日 05時26分43秒

 ノート

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脚注